新車購入時にすっかり定着した買い方が「残価設定型ローン」。自動車の広告でも頻繁にアピールされることが増えました。もはや現在は普通のローンで購入してる人の方が少ないぐらいかも知れない。
一方、最近はトヨタのKINTOに代表されるように自動車でも「サブスクリプション(定額料金で利用するサービス)」も導入されつつあります。例えば、海外では輸入車メーカーを筆頭にサブスクリプションが定着しているとか。
じゃあ、残価設定型ローンとサブスクリプションは果たしてどっちがお得なのか?どっちで新車を購入するのがお得なのか?そこでカーギークでは最近流行りの新車の買い方を徹底的に比較してみました。
残価設定型とサブスクの違いとは?
まずは残価設定型ローンとサブスクリプションの違いを簡単に解説しようと思います。
残価設定型ローンは、いわゆる「普通の自動車ローン」と形態はほぼ同じ。ただし、「数年後に車両をディーラーに売却する」という前提があります。例えば、200万円の新車だと100万円分ぐらいの車両価格でローンが組まれる。
数年後、消費者はそのままディーラーに売却(返却)するか、残りの100万円分のローンを完済するかの選択に迫られます。そのため残価設定型ローンは「いわゆる金利」が発生します。
一方、サブスクリプションは、いわゆる「カーリース」と形態はほぼ同じです。「月々の定額料金」を支払うだけで新車を乗ることができます。アマゾンプライムやdマガジンを利用するのと同じ感覚。
この月額料金には車検代や自動車重量税、自賠責保険料、任意保険料といった「車両価格以外の費用」も含まれている。そのため面倒な手続きなどは省略できるので一度も新車を購入したことがない人などには利用しやすいかも知れません。
そのため残価設定型ローンは「手元に残す」ことが可能ですが、サブスクの場合は「必ず返却する」ことが大前提です。つまり、サブスクで「新車を購入する」という表現はやや語弊がある。あくまで「新車を年単位で借りる」だけになります。
サブスクリプションのメリットは「任意保険料」が安くなる?
じゃあ、最近日本でも導入されつつある「自動車のサブスクリプション」には一体どんなメリットがあるのか?
結論から書くと、自動車のサブスクは全員ではないですが「任意保険料が安くなる」ことがメリットとして挙げられます。
例えば、若者ドライバーは任意保険料が高く設定されがち。一方、サブスクリプションは「全年齢担保の任意保険」が標準で付帯されてる。そのため若者ドライバーほど負担感が一般的に減るとされます。
他にもサブスクリプションは最初から定額料金が設定されてるため、自動車保険の等級が下がってるドライバーにとってもメリットが大きいです。あくまで残価設定型ローンの場合、あくまで車両を購入するだけですからね。
ただ逆に考えると、既に無事故で等級が高止まってるドライバーにとっては、サブスクリプションを利用することで「等級の引き継ぎが途切れるデメリット」もあります。そのためトヨタのKINTOでは等級が引き続けるプランも存在してるそう。
そのためサブスクリプションを利用する場合、「任意保険」はメリットでもありデメリットでもありそう。利用時には注意したいところ。
残価設定型ローンのメリットは「グレード展開」の多さ
一方、残価設定型ローンのメリットは何なのか?
結論から書くと、残価設定型ローンのメリットは「グレード展開の多さ」にあります。
残価設定型ローンは普通のローンとおなじのため、全てのグレードとオプション装備を自由に選ぶことができる。それに対して、サブスクリプションは「グレードが限られてる」のが大きなデメリット。オプションなどは自由に設定もできず、そもそも利用できる車種も限られます。
そのため「クルマ選びの自由度」は残価設定型ローンが上回ります。
またサブスクリプションは車両が傷付くことを前提にしてるため、月々の利用料金が意外とお高めに設定されてるのもデメリット。実際、サブスクのリース料金をパッと見て「安い」と感じた人は少ないでしょう。意外と運営コストもかかるとか。
残価設定型ローンが無難におすすめ
以上、残価設定型とサブスクリプションの比較でした。
結論をまとめると、個人的には残価設定型ローンが無難におすすめ。割高の任意保険料などのことを考えると、若者ドライバーにはサブスクをおすすめしたくなりますが、逆に言うとそれ以外の年齢層のドライバーには基本的に残価設定型の方がベター。
サブスクはあくまでカーリースと同じ。「車を所有する」という前提で考えると、必ずしも日本人には馴染まないか。また自動車の耐久性が高まったことで「新車の買い替え頻度」が下がってる現状、3年間という短期間も馴染まないのかも知れない。
でも、例えば田舎だと複数台の車両を保有してることも多いですが、一度にまとめてサブスクにしてしまえば支払いや車検費用もまとめてお安くなるかも知れません。また新車に限らず、中古車のサブスクだと月々の利用料金も下がるでしょうから、今後はそういったサービスの展開も期待したいところ。
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