【なぜ】軽自動車にディーゼルエンジンが搭載されない理由とは?【解説まとめ】

最近はディーゼルターボエンジン搭載車が増えました。フォルクスワーゲンがやらかして以降、世界的にはやや下火傾向ではあるものの、非常にトルクフルな走りと軽油で走ることもあって非常に経済性が高い。

ただ誰もが不思議に感じたことだと思いますが、何故か軽自動車にディーゼルエンジンが搭載されていないこと。軽自動車にはターボエンジンが設定されてるんだから、ディーゼルを搭載しても良さそう。

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そこで今回カーギークでは「軽自動車にディーゼル搭載車が設定されてない2つの理由」を解説していこうと思います。

ディーゼルエンジンは小さい軽自動車には不向き

結論から答えを書くと、ディーゼルエンジンは「軽自動車には不向き」だから。そこで何故軽自動車にディーゼルが向いていないのか、主な理由を解説していこうと思います。

○ディーゼルエンジンは複雑で高価

まず一つ目の理由は、ディーゼルエンジンは「非常に高価」であること。

ディーゼルは排気ガスがガソリンよりも汚いため、NOx吸蔵触媒といった装置で排ガスをキレイにする必要がある。その分だけ車重やスペースが必要になり、車体が小さい軽自動車には不向き。

またエンジンの構造なども複雑化するため、ディーゼル搭載車は価格も高騰。おそらく最も手頃なディーゼル搭載車のデミオを参考にすると、ガソリン車と比べると+30万円程度の割高。

軽自動車のターボエンジンはNAエンジンと比較しても、最大で+10万円程度の価格高に留まっていることを考えたら、いかにディーゼルエンジンが高価な代物なのかは一目瞭然だと思います。

○軽自動車のような小型エンジンだと発熱率が低下

ディーゼルエンジンの特徴は圧縮比が高いこと。また発熱率が高いほど燃費性能や運動性能が高まるため、そのため一気筒あたりの排気量が大きいほどディーゼルエンジンは能力を発揮。

だからディーゼルエンジンの多くはトラックやバスなど大排気量の大型車に搭載されてることが多い。でも逆に考えると、一気筒あたりの排気量が小さくて、また多気筒化してしまうとディーゼルエンジンの性能が落ちる。

つまり660cc3気筒エンジンを搭載している軽自動車は、わずか1気筒あたり220ccしかないためディーゼルエンジンはまさに不向き。例えば2気筒化する選択肢はあるものの、そうすると今度は静粛性や振動の面で悪化してしまう。

ディーゼル搭載の軽自動車が発売されない理由まとめ

以上、軽自動車にディーゼルエンジンが搭載されない主な理由2点でした。

確かにディーゼルエンジンは軽油が使えるメリットはあるものの、元から現在の軽自動車は燃費性能に優れる。そこで静粛性や室内空間、コスパを犠牲にしてまで、軽自動車がディーゼルを搭載するメリットがないってこと。

かつてヤンマーディーゼルから「ポニー」と呼ばれる軽トラックが発売されていたものの、性能を見ると馬力はわずか9PS程度だったらしい。そのため今後もディーゼル搭載の軽自動車が発売される可能性は限りなくゼロに近いと思います。

興味があれば「軽自動車に4気筒エンジンが搭載されない理由」なども参照。

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