日産自動車のマイクロバスといえば「シビリアン」。バスの見た目を見極められる人は相当のバス好きだと思いますが、シビリアンの乗車定員は26~50名程度。幼稚園バスや部活動の貸し切りバスなどで使用されてる。
シビリアンの価格は500万円前後と意外とお安い。
ただシビリアンの内装などを見ると、いかにも商用車的で安っぽい。同じくマイクロバスのトヨタ・コースターの価格は700万円前後からなので、シビリアンの安さが際立ちます。
しかしながら、2021年4月をもって日産・シビリアンは販売終了するそう。厳密には生産終了のタイミングなので、実際に販売終了するのはもう少し先になりそうですが、誕生から50年目にシビリアンはバス市場から消える模様。
日産自動車からOEM供給を受けてるいすゞジャーニーも同時に販売終了する予定。
シビリアンの販売は低迷
理由はシンプル。シビリアンの販売台数は低迷していたから。
例えば、マイクロバス全体で年間14000~15000台前後は売れてるそう。市場として決して小さくないと思うんですが、大半はトヨタのコースター。シビリアンの10倍ほど売れていたはず。もはや圧倒的独占。価格が安かったら売れるってもんでもないらしい。
現在シビリアンのグレード展開はこれぐらいあるそうなんですが、年々整理縮小が行われてる模様。かつては2011年頃までディーゼルエンジンも設定されていたそうですが、最後に一部改良が行われたのは2015年。
随分前から日産が完全にやる気なしだったというのも仕方ない話。
あとはバスは規制強化されやすいジャンルでもある。大人数を乗せて走る乗り物なので、どうしても一度事故が起きると犠牲者数も増える。結果、TVメディアやネット民に叩かれることもしばしば。一方、環境規制も強まる中、マイクロバスに投資する開発資金やマンパワーがないのも大きそう。
結果、トヨタ・コースターの独走状態が続くはず。もしいすゞがマイクロバス市場に残るとしたら、コースターのOEM供給を受けるしかなさそう。
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