【自動車用語】サポカーとは?

つくづく自動ブレーキシステムを搭載した自動車が増えましたが、最近特に耳にすることが増えたワードといえば「サポカー」と呼ばれるもの。

そこで今回は簡単に誰でも分かりやすいように「サポカーの意味」を解説してみたいと思います。

サポカーの意味を解説・説明

サポカーとは「セーフティーサポートカー」の略語。

セーフティーサポートカーとは経済産業省や国土交通省などが音頭を取って、2017年3月に高齢運転者の事故防止対策の一環として導入した取り組みの総称。簡単に言いえば、自動ブレーキシステムを搭載した自動車の安全性を評価する指標の一つ。

サポカーの区分は2種類存在する

サポカーには「セーフティ・サポートカー(サポカー)」と「セーフティ・サポートカーS(サポカーS)」の二つが用意されています。両者の大きな違いは、自動ブレーキシステムとは別に更なる安全装備が付加されているかどうかの有無になります。

つまりサポカーとは「自動ブレーキシステムのみの自動車」なのに対して、サポカーSは「自動ブレーキ+踏み間違い防止装置etcなどが追加された自動車」のこと。言葉のイメージ通り、サポカーよりもサポカーSの方が優れた安全性を誇ります。

ただし、政府的にはサポカーは「特に高齢者に推奨」を主眼に置いている制度とのこと。だからもしかすると「S」の意味は「シルバー(高齢者)」のSなのかも知れない。ちなみにサポカーに認定されたからと言って、別に税制が安くなるわけではありません…おい世耕!

サポカーSの区分

サポカーとは違って「サポカーS」には更に細かく区分が用意されています。今後売れ筋になる車両はほとんどサポカーSに属する自動車ばかりになると思うので、このサポカーSの区分が重要になりそう。

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(経済産業省)

そこでサポカーSの区分は大別すると3つ。

○サポカーSワイドとは?

一番安全性に優れた「サポカーSワイド」の特徴としては、やはり自動ブレーキが「対歩行者」に対応しなければいけないことが大きいと思います。

実際2017年11月時点では「対歩行者」まで対応してる自動ブレーキはそこまで多くはないはず。ただJNCAPの予防安全性能アセスメントでは既に対歩行者のテストが導入されているため、サポカー制度は後追い感はありますが…。

他にもサポカーSワイドに認定されるには「踏み間違い防止装置」や「車線逸脱警報」や「先進ヘッドライト」といった様々な機能が搭載されていることも条件になります。

前者二つは多くの軽自動車にも搭載されているものの、最後のハイビームアシスト機能(自動ハイロー切り替えシステム)は地味にハードルが高いかも知れない。

だからサポカーSワイドに認定されていると、それなりに安全性が高い車両であることは間違いありません。軽自動車やコンパクトカーでサポカーSワイドまで認定されていると、かなりお買い得と考えて良さそうです。

逆に300万円前後の車両価格の車種でサポカーSワイドに認定されていないと、ちょっと商品としての物足りなさは残るはず。

○サポカーSベーシック+とは?

続いて「サポカーSベーシック+」は自動ブレーキが「対車両のみ」に格下げされているのが特徴。それ以外にの予防安全技術は「踏み間違い防止装置」に留まっており、最近の自動車の多くは、このサポカーSベーシック+に該当する車両が一番多そう。

○サポカーSベーシックとは?

最後の「サポカーSベーシック」は踏み間違い防止装置こそ搭載されているものの、自動ブレーキの性能が時速30km/h以下のみにしか対応できません。つまり「サポカーSベーシック」は一番ランクが低いサポカーから踏み間違い防止装置が追加されただけ、と考えて良さそう。自動ブレーキがもてはやされた、かなり初期の軽自動車レベル。

でも、2017年11月時点の話。経済産業省の説明では「サポカーS(ver1.0)」と表記されているため、今後更に予防安全技術が進化すれば「サポカーS(ver2.0)」など適用内容が変わってくると想像されます。

サポカーのロゴは自由に誰でも使用可能だが…

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(経済産業省)

サポカーのロゴは画像のようなデザイン。今後新車や中古車のディーラーさんでは見かける or 見かけたことがある人も増えるはず。

ちなみに熊野真哉という方が発案したデザインが2017年6月に採用されたらしいです。一応自動車関係団体から評価されたということで、東京オリンピックとは違って多分忖度まがいのことはないはず。

○サポカーは高齢者に推奨してるアピールが必須

サポカーのロゴは商用目的でも無償で使うことができます。ただし経済産業省がサポカーのロゴの著作権や所有権を放棄してるわけではないので、間違ったサポカーのロゴの使い方をした場合は警告が来るらしいのでお気をつけ下さい。

具体的には「サポカーSはサポカーよりも安全性が高いです」といった抽象的な文言が違反に当たるらしい。具体的にどういった機能が追加されているか、高齢者に推奨しているといった旨を詳細に記載しなきゃダメとのこと。

だから先程自分が説明した「サポカーよりもサポカーSの方が優れた安全性を誇ります」という文章だけではアウトになります。

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ちなみにJNCAPが実施している予防安全性能アセスメントのロゴとは違います。そのためややこしいっちゃややこしい。どっちか一つに絞れよ、と誰もが思ったに違いない。

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