【特長】一日自動車保険とは?メリットや加入する意味
○ちょい乗り保険は東京海上日動が運営する一日自動車保険
ちょい乗り保険とは、東京海上日動火災保険が提供する「一日自動車保険」のこと。自動車保険業界でいち早く導入したことで、「一日自動車保険≒ちょい乗り保険」と世間では定着しているかも知れない。
他にも、一日自動車保険には種類が存在。
あいおいニッセイ同和損害保険では「ワンデーサポーター」、三井住友海上では「ワンデイ保険(1DAY保険)」、DoCoMoだと「ワンタイム保険」という名称でそれぞれ一日自動車保険が運営されております。
ということで今回カーギークでは「一日自動車保険」について徹底的に解説していこうと思います。もし一日自動車保険の加入や契約に迷っている方がいらっしゃれば、是非とも参考に読んでください。
○一日自動車保険は「超短期間の自動車保険」
一日自動車保険の特長はその名の通り、「一日単位でも契約できる自動車保険」のこと。
ただ一日自動車保険は「一日(ワンデイ)」という名前こそ付いてるものの、ちょい乗り保険の場合は最大で7日間まで一回の申し込みで加入することが可能。
そのため一日自動車保険とは「超短期間の任意保険」と考えると分かりやすいと思います。
じゃあ一日自動車保険を契約するメリットは何なのか?一体どういう人が一日自動車保険を利用しているのか?
○「他人の車両」を借りるとき限定の自動車保険
結論から書くと、一日自動車保険を契約している利用者の9割は「22歳以下の大学生などの若者」とのこと。
確かに考えてみると、クルマ離れと言われて久しい若者でも遊びで自動車を運転する機会は少なくない。例えば旅行で友達の自動車を運転したり、両親から自動車を借りる場合などに一日自動車保険は活用されてる。
だから、一日自動車保険ではあくまで「他人の車両を借りる」というのが前提。
例えば自分が所有している車や配偶者、レンタカー、法人などの営業車は一日自動車保険の対象外。とはいえレンタカーやリースカーは自動車保険に自動的に加入させられてるので、そもそも新たな保険の加入自体が不要なんですが。
○一日自動車保険の内容は「普通の任意保険」と同じ
一日自動車保険は、普通の自動車保険と同じく対人対物が無制限で補償されるのが特長。他にも車両補償や同乗者の補償、弁護士費用特約まで対応するなど、サービスは非常に充実。安心して従来の自動車保険と同じように使える。
自賠責保険では死亡補償金は3000万円、後遺障害補償金は4000万円まで最低限のレベルまでしか補償されない。逆に言えば、もし裁判で1億円以上の賠償金の支払いが命じられた場合、残りの金額は自分で支払う必要がある。
特に若者が事故を起こして死なせてしまった場合、残りの人生がまさに賠償のみに費やされることになりかねない。そこで「無制限」まで補償してくれてる任意保険(自動車保険)が活用される。
自動車保険は非常に複雑のため、実際どこまで契約内容を把握してるドライバーが多いかは疑問。でも、そういうときでも一日自動車保険さえ加入していれば、まず交通事故を起こしても金銭的な不安は起きない。
○ちょい乗り保険の利用金額は一日500~1800円と格安
ただ任意保険(自動車保険)の保険料は非常にお高いイメージ。じゃあ、一日自動車保険の利用金額はお高いのか?でも結論から書くと、どの一日自動車保険も基本的には安い。
例えば、どの一日自動車保険でも一日の利用料金はおよそ500円から最大1800円。対人対物が無制限で補償してくれる内容で一日500円はむしろ安いと感じるほど。この金額を高いと感じる方はそもそも自動車に乗らない方が賢明でしょう。
もちろん車両保険まで付けると1500円まで高くなるものの、借りた車両が新車に近い状態でもない限り、基本的にはどこの一日自動車保険でも500円プランで十分だと思います。
若者が自動車保険に加入する場合、どうしても年齢がネックとなって保険料が高くなりがち。でも一日自動車保険であれば、等級に関係なく一律で一日最安500円と決まってるので非常にメリットは大きい。
○ちょい乗り保険は利用期間に応じて割引も?
またちょい乗り保険に加入する期間に応じて、東京海上日動火災保険では他の自動車保険の保険料が割引される「無事故割引」なるサービスも提供されてる。
6等級だと5~9日間の利用で8%、20日以上の利用で最大20%まで自動車保険料を割り引いてくれるそう。ただし7等級ではちょい乗り保険をどれだけ利用しても、2~5%程度までの割引率にとどまります。
前述のように、ちょい乗り保険の加入者の大半は大学生以下。将来的に家庭を築いて自動車を保有する可能性は低くない。そういった将来的に普通の任意保険に加入する場面でも、ちょい乗り保険はいずれ役に立つ。
もちろん自動車保険会社からすれば、加入者や契約者の「青田買い」的な要素も見込んで保険プランを作っているんでしょうが、それでも他人の車両を使う場合は是非とも加入しておきましょう。
一日自動車保険を利用するには「事前登録」が必須
一日自動車保険は「スマホから利用」するのが最大の特長だと思います。非常に簡素で便利というのが売り。支払い方法については後述しますが、ただ一日自動車保険を利用するには本来の自動車保険とは違った方法が必要。
まず一日自動車保険に加入する場合、自動車保険会社のサイトで運転者本人の「事前登録」しておく必要があります。後々の保険金の支払いを考えると誤って入力した場合、すぐ事前登録情報の訂正を行いましょう。
一般的な流れとしては、保険会社のサイトに表示されているQRコードにアクセス。そこから事前登録ができるURLが記載されたメールが届くので、そのURLから本人確認情報を入力します。
入力する情報には氏名や生年月日、郵便番号以外にも、免許証番号などを入力します。スマホ決済するということでネットワーク暗証番号なども必須になります。そのため特にあらかじめ用意しておく書類などは不要だと思います。
【支払い方法】一日自動車保険はクレジットカード決済できず
続いてはちょい乗り保険の決済方法や支払い方法を解説。こちらに関しても、一日自動車保険は支払い方法が少し特殊なので注意。
結論から書くと、現状の支払い方法はスマホ決済のみになります。自動車保険では一般的な「クレジットカード払い」でちょい乗り保険を契約することはできません。銀行からの引き落としも付加。
何故なら、一日自動車保険はスマホの携帯料金と一緒に精算される仕組みをとっているから。前述のようにスマホから利用できるのが特長ではあるものの、逆に言えば「一日自動車保険の利用はスマホが大前提」になります。
自動車保険会社は「スマートフォンで全て完結」という売り込み文句でメリットをアピールしているものの、場合によっては「デメリット」と言えるかも知れません。何故なら、利用者は想像以上に一日自動車保険の利用者は限られるから。
○スマートフォン以外で一日自動車保険は基本的に利用不可
例えば、一日自動車保険は「ガラケー(フィーチャーフォン)」でも利用できないのが特徴。しかも更に、ちょい乗り保険は三大キャリア(DoCoMoやau、ソフトバンク)以外のスマートフォンでも基本的に支払いできません。
つまり、いわゆる格安スマホや格安SIM(MNVO)で一日自動車保険を加入することは現状難しいです。ちょい乗り保険、ワンタイム保険など全ての一日自動車保険では対応しておりません。
ただし三井住友海上の「1DAY保険」はコンビニ(セブンイレブン限定)での店頭払いが可能になっており、また東京海上日動の「ちょいのり保険」やDoCoMoの「ワンタイム保険」ではガラケーでも支払いは可能。
そのため支払い方法だけで考えるなら、「ちょい乗り保険」や「1DAY保険」などがおすすめできそうか。ちなみに、その場合においても事前登録が必須なので注意しましょう。
一日自動車保険まとめ【ちょい乗り保険・ワンデイ保険・ワンタイム保険】
以上、カーギークによる「一日自動車保険」の解説まとめでした。
一日自動車保険は良くも悪くも「加入者の対象」をかなり絞った保険商品であることが分かります。事前登録時にも「成り済ましの防止」の観点からか、Wi-Fiやテザリング接続では契約できないなど、意外と門戸を開いてるようでクセがあります。
そのため、同じくスマホ決済しかできない「自転車保険」に近い保険商品かも知れない。
ただ、それでも加入するかしないかで今後の人生を左右してしまう保険。もし他人の車両を運転する場合、少なくともそういった機会が多い場合、どの一日自動車保険でもいいから加入しておきましょう。
たった500円をあらかじめ払っておくだけで、交通事故後の数千万数億単位の賠償金の負担がなくなります。大学に入れるだけのオツムがあれば、一日自動車保険がどれだけ有用なサービスかは誰でも分かるはず。
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