トラックがエンジンを「かけっぱなし」にしておくメリットとは?【切らない理由】

何故かトラック運転手はエンジンを「かけっぱなし」にしておくことが多いイメージ。昨今は環境規制やアイドリングストップが叫ばれてる中、何故トラックのエンジンを切らないのか?

そこで今回カーギークでは「トラック運転手がエンジンをかけっぱなしにしておく理由やメリット」を解説しようと思います。実は、トラック運転手も仕方なくエンジンを切らなかった?

荷物の「配達時間」を減らすため

まず一つ目の理由は「荷物の配達時間を減らす」ため。

今現在、Amazonや楽天市場などの通販サイトの爆発的な普及によって、全国で流通してる荷物の量の42.5憶個(2017年)らしい。一人あたりのドライバーの平均配達数は200個に及ぶことも。

しかも、全配達量の2割前後がいわゆる「再配達」。トラックがエンジンを切らない原因は「荷物を受け取らない消費者」側にもある。それだけトラック運転手に負担がかかり、結果的にエンジンを切らない人も。

ただし、トラック協会の排ガス規制強化も進めていることもあってか、末端の配達ドライバーの多くはエンジンを切ってから荷物を配達してくることが多いと思います。

むしろ自分が利用している限り、クロネコヤマト然り、佐川急便然り、エンジンをかけっぱなしにしてる配送ドライバーは少ない印象。だから人不足になるのも宜なるかな。いち消費者として頭が下がるばかりです。

実際、「デジタルタコグラフ(運行記録計)」や「ドライブレコーダー」などが各物流会社などで導入されており、トラックドライバーの多くはアイドリングストップを着実に行っているか厳しく成績評価されてるらしい。

トラックドライバーの「運転環境」を快適にするため

続いて二つ目の理由は「トラックドライバーの運転環境を維持」するため。

夏は暑い上、冬は寒い。もちろんこれは一般ドライバーでも同じですが、長距離トラック運転手の場合、どこかで「仮眠」をせざるを得ないこともしばしば。例えば、高速道路のサービスエリアや荷主先付近のコンビニの駐車場など。

最近の日本の夏は夜でも暑いため、トラックの窓ガラスを開けるだけでは快適性は維持できない。逆に、冬場は最悪凍死してしまう可能性も。そのためエンジンをかけっぱなしにしておくことで、車内のエアコンを常時付けておくことが可能。

一応、車載用冷暖房機は販売されてるものの、意外と効果は乏しい。バスの運転手の場合でも、とりわけ車内が広いため暖房機能も効果は薄い。そのためエンジンがかけっぱなしになってしまうというわけ。

生鮮食品など「荷物を腐らせない」ため

最後の3つ目の理由が「生鮮食品など荷物を守る」ため。

すっかり定着した感はありますが、1990年頃から始まったいわゆるクール便の類い。生鮮食品など荷物を冷やした状態で届けてくれる便利なサービス。このクール便には、トラックはトラックでも「冷蔵冷凍車」に属するトラックが使用されてる。

この冷蔵冷凍車には2種類存在するらしい。

例えば、「サブエンジンクーラー式」の場合、別個で冷凍機が独立して用意されているため、エンジンそのものを切った状態でも荷物を冷やし続けてくれる。例えば、鉄道車両に多いタイプ。

一方、「機関直結式」の場合は、エンジンの動力を使うことでコンプレッサーを駆動させる。いわゆる一般的な乗用車のエアコンと同じ仕組み。そのためエンジンを切ってしまうとコンプレッサーが作動しなくなり、荷物が腐ってしまう。

じゃあ、全てのトラックでサブエンジンクーラー式を採用すればいいと思うんですが、費用がかかる上に実は騒音や振動が大きい。また車両重量も重くなって、燃費性能も悪化。だからクール便程度のトラックであれば、機関直結式冷房装置が多く採用されてるとか。

そのためサブエンジンクーラー式のトラックであっても、結果的にエンジンを切っても望むような効果は得られにくい。

トラックステーションの増設で防げる?

じゃあ、トラックのエンジンをかけっぱなしにしておくことを防ぐ方法はないのか?

結論から書くと、宿泊施設が完備した「トラックステーション」といった休憩場所の増設で対応できるらしい。トラックステーションとは名前の通り、トラック運転手を対象とした道路施設。

現在日本全国で50箇所ほど存在し、主に国道沿いに設置されていることが多いらしい。もちろん最近はコンビニやビジネスホテルが普及したものの、前述のように問題点も多い。トラックを複数台停車しておけるホテルも少なそう。

また荷主に早く届けすぎても荷物を受け取ってもらえないらしく、どうしてもトラック運転手が待機させられることもしばしば。そのため荷物を受け取る側の企業の対応も同時に求められそう。

結論をまとめると、トラック運転手の多くは「別にエンジンをかけっぱなしにしたくてかけっぱなしにしてるわけではない」ということです。

ちなみに【芸能人】有名人の愛車一覧まとめ【最新版】自動車業界 関係図一覧まとめ【自動車雑学】商用バンが速すぎる理由まとめなども併せてご参照ください。

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