ドライバーにとって一番身近なカーパーツといえば、やはり「ハンドル(ステアリング)」。
自動車を操作するためには常に握らざるを得ない部分。さすがに自転車のように手放し運転する人は世の中には存在しない以上、ドライバーがもっとも日常的に接してるのがハンドルでありステアリング。
ただ色んなクルマを乗ってみると分かりますが、ハンドル(ステアリング)の握る部分は細かったり太かったり車種によって結構違ってきます。例えば軽自動車だとハンドルは細く、高級車やスポーツカーだとハンドルが太いイメージ。
そこで今回カーギークではハンドルやステアリングが太いと運転しやすいのか?などを解説したいと思います。
ハンドル・ステアリングの基本情報まとめ
まずハンドルやステアリングの基礎知識を簡単におさらいしておきたいと思います。
市販車に装着されている一般的なハンドル・ステアリングの大きさはφ370~400mmと言われています。φ(ふぁい)は直径を表す単語らしい。
つまりハンドルの大きさは大体40cm前後になるため、およそ大人の肩幅と同じぐらいのサイズ。やはり腕を広げすぎず狭めすぎずぐらいのハンドルが、ちょうど疲れない絶妙なサイズ感なんだと思います。
ただ法律的にはφ350mm以下のハンドルやステアリングでも車検には通るらしい。どうやら昔の法規制はやたらと厳しかったらしく、最近流行りの「D型ステアリングホイール」と呼ばれるようなデザイン(画像参照)も昔は車検には通らなかったとのこと。
でも今現在では多少は融通が効くようになり、最近は「操作フィーリング」にさえ支障が出なければどういったハンドルやステアリングでも問題ないらしい。
○ハンドル(ステアリング)のおすすめの握り方とは?
自動車教習所などで習ったと思いますが、ハンドルやステアリングのおすすめの握り方は「そっと優しく手の平を添える」だけ。ハンドルは肩肘を張らず、力を入れて握りすぎない。軽い力で握って、ハンドルを動かさない時は手を乗せておくぐらいでいい。
また最近の新車のハンドルやステアリングには様々な機能が搭載されています。走行モードを変えたりボタン一つで色んな機能を使える。中でもエアバッグが標準搭載されてることが大きい。
そのため社外品のハンドルやステアリングに付け替えると、肝心のエアバッグ機能が失われる可能性が高い。それだけ最近のクルマが安全になった裏返しですが、当然エアバッグ機能ががないと自動車保険料が割高になったり、正確に申告して契約しておかないと保険金が後でもらえないこともあるので注意が必要です。
じゃあハンドルをグリップする部分の太さで運転に影響してくるのか?
ステアリングの太さや細さは運転にどう影響するのか?
結論から書くと、ステアリングの太さや細さの違いだけで「運転のしやすさ」に影響を直接的に与えることは少ないです。
具体的に運転のしやすさに直結してくる要素は、フロントガラスの視界性や見晴らしの良さ。最小回転半径など小回り性能の良し悪し、車体の大きさやドアミラーの大きさなどが運転のしやすさに関係してくると思います。
ただハンドル・ステアリングの太さは「握りやすさ」に直結してくる。
ハンドルやステアリングが握りにくいと当然ストレスが溜まるため、運転する上での疲労感が増す。だから厳密にはハンドルの太さは「操作フィーリング」やいわゆる「ステアリングフィール」に関わってくると思います。
○ハンドルのグリップ部分が太いことによるメリット・デメリットまとめ
やはりグリップ部分が太いと手の平にガッチリとフィットする。それだけ体感的に安定度が増すため、操作フィーリングが増して疲労度の減少する。そしてハンドルのサイズが小径であればあるほど、よりスポーティーなステアリングフィールを繊細かつ大胆に楽しめる。
ただハンドルやステアリングが太いとメーター周りが見えづらくなるデメリットもあります。軽自動車には細いハンドルが多く採用されてる理由は、おそらく室内空間が狭いためこういったデメリットを避けるのが一つの理由だと思います。
以上、ハンドル・ステアリングの太さや細さが運転のしやすさにどう影響を与えるのか見てきた訳ですが、更に運転のしやすさ・ステアリングフィールを高めてくれる機能がハンドル部分には存在します。
太さや細さ以外でも大事なハンドルに関する機能
ハンドルやステアリングの握りやすさを高めてくれる機能とは、ざっくり言えばハンドルの角度や距離を変更できる機能のこと。最近の自動車には標準搭載されてることも多く、是非覚えておきたいワード。きっと新車や中古車の購入時の役に立つかも知れません。
○チルト機能(チルトハンドル)とは?
まずはチルト機能。チルトハンドルと呼ばれることもあります。
チルト機能があると、ハンドルやステアリングを上下に傾けることが可能。
何故ならドライバーの背丈の高さによって、運転姿勢がそれぞれ異なる。そのため身長が高いドライバーはハンドルが上に傾いていた方が握りやすく、逆に身長が低いドライバーは…みたいなこと。ハンドル以外にもシートやサンルーフにチルト機構が備わる場合もあります。
ちなみにチルトは英語でそのまま「傾ける」という意味があります。
○テレスコピック機能(テレスコピックハンドル)とは?
続いてはテレスコピック機能。テレスコピックハンドルとも呼ばれます。
テレスコピック機能とは、今度は逆にハンドル・ステアリングを前後に動かすこと可能になります。体がデb…もとい肉厚なドライバーだとハンドルを奥に動かした方が握りやすい。逆に体が小さい女性だとハンドルは手前に持ってきた方が握りやすい。
テレスコピックとは「テレスコープ(望遠鏡)」のように伸び縮みさせられることから命名されたとのこと。
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