【徹底比較】軽自動車と普通車って結局どっちがお得なの?【税金や維持費など違いまとめ】

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ここ10年20年、日本国内ではダイハツ・タントスズキ・スペーシアといった軽自動車が人気と言われて久しいです。「スズキ・ホンダ・ダイハツ・日産の軽自動車はどれがおすすめ?」という比較記事も参照。

ただ、それでも未だに新車販売の半分以上は「普通車」。軽自動車の販売シェアは言っても知れており、軽自動車の保有台数もシェア50%を超えてる自治体の方が少ないほど。でも、それだけに軽自動車と普通車のどっちを購入すればいいか悩ましいところ。

ということで今回カーギークでは「軽自動車と普通車のどっちがお得か?」などを徹底的に比較してみたいと思います。維持費や車体サイズ、走りや居住性の違いなどあらゆる面で比べてみました。

軽自動車と普通車、クルマ選びに悩んでる方は参考にしてみてください。

そもそも軽自動車と普通車の違いを根本的に比較してみる

まずは軽自動車と普通車の「それぞれの定義の違い」について解説したいと思います。

○「軽自動車」の定義とは?

軽自動車は、道路運送車両法で定められた最小サイズの規格のこと。日本のみに存在する規格。

軽自動車のサイズは、法律で「全長が3.4メートル以下、全幅が1.48メートル以下、全高が2メートル以下」と定められております。多くの軽自動車は全長と全幅が最大限まで拡幅されており、市販されてる軽自動車の大半は全高以外は車体サイズは同じになります。

ちなみに、軽自動車は全高だけ異様に高いサイズまで許可されてる印象ですが、軽商用車などのために2メートル程度まで法律が緩やかに設定されているのかも知れません。

そして、軽自動車はエンジン排気量が660ccと決められてるのが特徴。これまで軽自動車のエンジン排気量は360cc→550cc→660ccと段階的に緩和されており、車体サイズも巨大化してる歴史があります。

また、軽自動車のエンジンの最高出力も64馬力と一般的に制限されております。ただし、あくまでメーカー側が自主規制。法律上は排気量が規制されてるだけで、特に馬力やトルクの規制はございません。

○「普通自動車」は軽自動車を含む全ての乗用車のこと?

一方、普通車(普通自動車)の定義はかなり幅広く規定されております。

具体的には、道路交通法では「車両総重量3500kg未満、最大積載量2000kg未満および乗車定員10人以下」と普通車が規定。文言的には、すべての市販車が普通車に定義されてるような雰囲気。軽自動車と違って、普通車はエンジン排気量などは規制されておりません。

また別の法律の道路運送車両法では「小型自動車、軽自動車、大型特殊自動車及び小型特殊自動車以外の自動車」と普通車を定義。やはり非常に幅広い意味合いで定義されており、もはや軽自動車すら普通車に含まれております。

一応、全長4.7メートル以下、全幅1.7メートル以下、全高2メートル以下の普通車を「小型車(いわゆる5ナンバー)」と定義付けられてるものの、この規格に当てはまったからといって直接新たな税負担が増えるわけではありません。

普通車はあくまで「トラックやバスといった中型・大型サイズの自動車と違いを印象付ける言葉」程度にしか使われておらず、軽自動車と違って法律上はあまり深くは規定されてはなさそうです。

そのため便宜上、普通車は「軽自動車ではない乗用車全般」とざっくり考えると分かりやすいはず。本当に「黄色ナンバーか白ナンバーか」だけの違いと言っても、全然大げさではありません。

軽自動車と普通車のサイズはどれぐらい違うのか?

まずは、やはり軽自動車と普通車のサイズ感の違いを比較してみたいと思います。

言うまでもなく、法律で規格が制限されてる軽自動車が普通車よりも車体サイズは小さめ。普通車は法的な制限がほぼないに等しいので、全長が5メートルサイズの車両も多く発売されております。

ただAセグメントと呼ばれる最小サイズの普通車(いわゆる小型車の中でも更に小さいコンパクトカー)と比較するとどうなのか?相手が小型車であれば、軽自動車でもそれなりに肉薄するのか?

○軽自動車のハスラーと普通車のクロスビーを比較してみる

例えば、軽自動車(ハスラー)と(クロスビー)を比較してみましょう。興味がある方は「クロスビー vs ハスラー 比較まとめ」という比較記事もあとで参照

軽自動車のハスラーのサイズは3395×1475×1665mm(全長×全幅×全高)に対して、普通車のクロスビーは3760×1670×1705mm(全長×全幅×全高)。

全高こそ大差ありませんが、軽自動車と普通車では全長で37cm。全幅で20cm以上も違ってくる。さすがにここまで違いが出てくると、当然気になるのは室内空間の違い。

(カートップ5月号 交通タイムス社)

例えば、運転席の頭上高はハスラーが190mmに対して、クロスビーは240mm。後席シートの頭上空間もハスラーが130mmに対して、クロスビーは190mm。特に後席の膝周りの空間はハスラーが270mmに対して、クロスビーは320mm

全高はあまり変わらないように見えたんですが、想像以上の差。まさに軽自動車と普通車は車体サイズの違いがモロに室内空間の違いとなって現れてくる。画像の比較記事には乗ってませんが、特に全幅20cmの差は居住性に影響します。

Aセグメントの普通車と比較しても、ここまで軽自動車と室内スペースが違ってくる。当然、普通車の車体サイズが大きくなれば、更に軽自動車との差が生まれてくるのか?…とは実際にはなりません。

○最近の軽自動車はコンパクトカーよりも広い

何故なら、最近の軽自動車は「室内空間を相当広く設計されてる」ということ。

先程比較したハスラーはSUV風の軽自動車だったんですが、特に売れ筋のN-BOXやタント、スペーシアといった軽自動車(1BOXのスライドドアタイプ)の室内は非常に広い。天井高は腕を目一杯伸ばさないと届かないぐらい。

そのためフィットやスイフト、デミオ、アクアといったBセグメントサイズの普通車と比較しても、実は軽自動車の室内スペースが広いことも多い。特に後席シートの空間(膝周りや頭上空間etc)の広さは、シートも50cm以上も前後にスライドさせることも手伝って、もはや軽自動車が圧倒してるほど。

それ以外の軽自動車であっても「空間の広さ」が徹底的に追求されており、普通車よりも収納スペースなども非常に細かく設計されてる。そのため「室内空間」だけで両者を比較するのであれば、軽自動車と普通車はどっちが良いのかは全く気にしなくていいはず。

○普通車と比較して最も不利に働くのが「荷室スペース」

ただ車体サイズの違いは、やはり無視できない。軽自動車と普通車を比較した時に、もっとも違いが出てくるのが「荷室空間(荷室スペース)」

軽自動車は頑張って室内空間を広げてるものの、やはり全長3.4メートルの壁を超えるのは大変。結果、軽自動車で犠牲になってるのが荷室空間。全長が違う以上、物理的にもはやどうにもならない部分。

そのためAセグメントサイズの普通車と比較しても、軽自動車の荷室は非常に狭いと思います。軽自動車はシートアレンジや荷室高を確保する工夫はしてるものの、それでも荷室の狭さだけはいかんともしがたい。

特にクルマ選びやディーラーで試乗する場合、自分や同乗者が「乗る」ことばかりが頭に行きがち。そうすると荷室などは忘れがち。もし軽自動車と普通車で悩んでるのであれば自分が買い物してる場面を想像しながら車選びするといいかも。

軽自動車と普通車の「価格差」を比較してみる

続いては軽自動車と普通車の価格の違いを比較。

結論から書くと、軽自動車の価格は全般的に普通車よりも割安傾向が強いと思います。

例えばダイハツ車同士比較してみると、軽自動車のタントの価格帯は122万~165万円に対して、普通車のトールの価格帯は146万~208万円。両者の価格の違いは20~40万円ほど。

スポーツタイプの車両で比較してみると、軽自動車のホンダ・S660の価格帯は200万円からなのに対して、普通車のマツダ・ロードスターの価格帯は250万円から。両者はスペック差も激しいので一概に言えないものの、価格の違いは50万円以上。

特に普通車はハイブリッド車やミニバン、SUVなどジャンルが多岐に渡っており、当然その中には高級車と呼ばれるプレミアムな車種も含まれる。

そのため普通車の価格は「価格は青天井」。まさに上を見ればキリがない。一方、軽自動車は300万円を超える価格の車両はまず販売されていないので、両者を同列に比較するのはしんどいほど比べるまでもない差があります。

○ただ軽自動車と5ナンバー普通車との価格差は小さい?

ただ、最近の軽自動車はここ10年で随分と値上がりしました。

一昔前の軽自動車は70万円80万円程度の価格で購入できましたが、最近の価格帯は最低でも100万円から110万円以上。人気軽自動車の売れ筋価格帯は140~150万円に匹敵することもあります。

一方、小型車であれば160~170万で上級グレードを購入することが可能。ハイブリッド車のアクアでも180~190万円程度。だから普通車・小型車を比較すると、価格差が想像以上に小さいと感じてしまうのは自分だけか。

特に中古車の価格の場合、小型普通車は非常に割安。

やはり軽自動車は人気があるため、中古価格もそこまで値下がりしない。良く言えば、軽自動車のリセールバリューが高い裏返しではあるものの、軽自動車は中古車も新車も価格帯は意外と同じぐらいだったりするのでお得感は小さい。

必ずしも新車で購入する人ばかりではないと思うので、もし中古車を買うなら「軽自動車よりも普通車がおすすめ」だったりします。中古車のコンパクトカーって狙い目なので、はじめてのクルマにも軽自動車よりもおすすめ。

安全装備や安全性能の高さはどっちがおすすめ?

続いては安全装備や安全性能の比較。軽自動車と普通車はどっちが安全なのか?

結論から書くと、やはり安全性能で比べると普通車がおすすめ。前述のように軽自動車は規格の変更で安全性は随分高まったものの、やはり室内空間を広げるために目一杯無理してる。ドアが薄いとまでは言いませんが、ちょっとどうかな?と思うことも。

もちろん普通車が全て安全とまでは言いませんが、それでも一般的には軽自動車よりも衝突安全性などは高いと評価できるはず。普通車は価格が割高だけあって、サイドエアバッグなど軽自動車よりも充実してることが多いのもポイント。

特に最近は予防安全性が叫ばれており、何と言っても自動ブレーキシステム」を比較せざるを得ません。

コチラに関しても、自動車メーカーによって対応が違うため一概に言えないものの、それでも一般的には軽自動車よりも普通車の方が性能に優れてる自動ブレーキが搭載されてることが多い印象。

軽自動車は価格が既に値上がりしてることもあって、そういった安全装備を充実させることに及び腰の自動車メーカーさんは多い。

軽自動車と普通車を「運転のしやすさ」で比較

続いては「運転のしやすさ」で軽自動車と普通車を比較してみたいと思います。

結論から書くと、軽自動車の方が運転はしやすいと思います。

前述のように、軽自動車は車体サイズが小さい。日本の道路事情は最悪のため、狭い路地なども多い。特に最小回転半径は普通車と1メートル前後違ってたりするので、軽自動車は小回り性能に優れておりつくづく運転しやすい。

また軽自動車は「前方視界性」も優れる。1BOXタイプの軽自動車が多いため、ボンネットの長さも短い。また軽自動車フロントガラスが広い上に角度が立ってる。インパネやダッシュボードの位置も低いなど、軽自動車は普通車よりも圧倒的に見切りが良いことが多い。

ただ普通車はアイポイントが高いSUVやミニバン車など様々なジャンルが存在するため一概に劣ってるとは言えないものの、軽自動車の車体サイズの小ささは素直に「運転のしやすさ」に繋がるはず。

○軽自動車は明らかに「加速性能」では普通車より劣る!

ただ冒頭でエンジン排気量の規制について解説しましたが、動力性能や加速感などで比較すると軽自動車の走りは普通車よりも劣るのが現実。

やはり軽自動車は660ccに限定されるため、普通車よりも走りの余裕感は全く違います。確かに軽自動車の車重は800kg台900kg台と軽量ではあるものの、最近は普通車でも1トンを切る車両も販売されております。

そうなってくると、軽自動車が普通車に走りで勝つのは非常にしんどい。ただ軽自動車でも「ターボエンジン」を選べば、ある程度は普通車並みの走りに追いつきます。1000ccNAエンジン搭載の普通車程度であれば、むしろ軽自動車ターボの方が走りは優れているかも。

また足回りが軽自動車と全く違うため、乗り心地も普通車が一般的に有利だと思います。室内スペースを優先させてるため、軽自動車はシートの厚みも薄い。確かに軽自動車は室内では頑張ってるものの、トータル的な居住性や快適性でも普通車がやはり勝ると言えそう。

結局、維持費の差や違いはどれだけ出てくるのか?

最後は「維持費の違い」を比べて今回の比較記事を終わりたいと思います。

結論から書くと、やはり維持費は軽自動車の方がお得です。最近は軽自動車税などが値上がりしたものの、それでも維持費は普通車よりも一般的にお安い。

○税金面で比較するとやっぱり軽自動車がおすすめ

(カートップ5月号 交通タイムス社)

例えば、先程の軽自動車・ハスラーと普通車・クロスビーで維持費の違いを比較してみると結構な金額の差が出てきます。カートップさんの比較記事を参考にすると、数年間の維持費の差は10万円超えとのこと。

更に大きいエンジン排気量や車体サイズ(車重が増える)の普通車と比較すれば、軽自動車との維持費の差はもっと増えるはずです。例えば「自動車取得税」ひとつでも、車両価格の違いがモロに出てくるので地味に痛い。

もちろんエコカー減税などが考慮されてる数字ため一概に言えないものの、自動車税の違いは軽自動車と普通車で年間2万円以上の違いが出てきます。また車検時に支払う自動車重量税も、軽自動車と普通車との間ではトータルで2万円も差が出てくる。

○ハイブリッド車と比較してもやっぱり軽自動車がおすすめ

もちろん「ハイブリッド車」の普通車は、多くの車両で税金の負担が免税されます。じゃあ、軽自動車と比較してハイブリッド車の維持費は安いのか?

結論から書くと、非常に微妙。

何故なら、軽自動車の軽自動車税は年間1万800円ですが、75%減税されてもハイブリッド車の自動車税はトヨタ・プリウスでも年間1万円の負担がある。1.5Lのハイブリッド車でも自動車税は9000円。ほぼ軽自動車もハイブリッド車も税金の負担は同じ。

自動車重量税はハイブリッド車だと免税されて0円。一方、軽自動車の自動車重量税は減税なしでも9900円。ただハイブリッド車の車重は1000kgを超えてるため、それ以降の自動車重量税は2万4600円。車重が1500kgを超えると3万6900円の維持費がかかる。

だから結果的に乗れば乗るほど、軽自動車との維持費の違いは現れないはず。むしろエコカー減税は年々縮小傾向にあるため、いくらハイブリッド車とはいえ両者を比較すると軽自動車の方がやはり維持費の面で有利と言えそう。

○保険料や車検代で比較すると普通車も悪くない?

ただ軽自動車と普通車を更に比較してみると、せいぜい維持費で大きな違いが出てくるのは税金ぐらい。例えば、任意保険(自動車保険)などで両者を比較してみると、意外と軽自動車も普通車も負担額は大差ない。

(カートップ5月号 交通タイムス社)

具体的には、自賠責保険は軽自動車が13185円に対して、普通車は13920円任意保険料は軽自動車が46030円に対して、普通車は53790円。車検代も軽自動車が30000円に対して、普通車は37800円。

もちろん比較する車種がドライバーの年齢によって、保険料の負担額に違いは出てくるんですが、それでも世間で言われてるほどの理不尽な違いはなさそう。

画像の比較記事も煽り気味ですが、燃料費の違いも軽自動車と普通車で大きな差はないはず。普通車にはディーゼル車やハイブリッド車もあるため、むしろ軽自動車より燃料費が安いケースも多そう。

○軽自動車と普通車の維持費の違いは「月額5000円」程度?

だから、エコカー減税が適用されてない場合で比較してみも、軽自動車と普通車の維持費の差は保険料や車検代で年額15000~20000円。前述のように、税金面でも最大で年額4万円前後の差しか現れない。

つまり、両者の維持費の差を月に換算すると、およそ「月額5000円程度」の違いしかないことが分かります。年額ベースで比較すると軽自動車と普通車の維持費の違いは多そうに見えますが、月額に換算すれば意外と大したことない。CD一枚分+漫画コミック数冊分程度の差。

じゃあ、この程度の金額を節約するためだけに、軽自動車と普通車のどっちを選択した方がお得なのかを必死に考える意味はあまりない気がします。クルマを所有すること自体に大きな負担を強いられるため、ちょっとした維持費の差を気にしても時間のムダか。

そもそも軽自動車と普通車の性能差や実用性の違いなども考慮すると、素直に「乗りたいクルマに乗ればいい」と思います。特にクルマに頻繁に乗るのであれば、普通車の方が快適な日常を送れるはず。

もちろん軽自動車を購入すればそれだけで年間5~10万円程度は節約できるのも事実。逆にクルマにこだわりがなく、日常的にあまり乗らないのであれば、あえて普通車を選ぶ必要もないでしょう。最近の軽自動車の商品力は高いため、必要最低限以上の機能は備わっており買い物としては失敗しないはず。