【2019】RAV4とハリアーを徹底比較!乗り心地や室内の広さ,安全装備はどっちがおすすめ?【ライバル車の違い】

2019年4月にトヨタ・RAV4が日本国内で復活。一方で、トヨタはハリアーが相変わらず好調。

a928ade11863e9363d1d06c917e9ba85 363x400

そこで今回カーギークではトヨタ新型RAV4とハリアーを徹底的に比較してみました。価格帯的には意外と競合するSUVのため、果たしてどっちを購入すればいいのか?

RAV4とハリアーの「外観デザイン」を比較

まずはトヨタ新型RAV4とハリアーの「見た目」の違いを比較。

2a88aadd67df1315370470dbaebf1dab 375x400

(上・RAV4 下・ハリアー)

同じ黒系統の車体カラーで比較すると、こんな感じになります。

改めて車体サイズの違いは比較しますが、ハリアーが全体的に伸びやかなフォルム感。ハリアーは2013年発売と時間が随分と経過してますが、未だに洗練された雰囲気が漂います。

フロントグリルの漆黒のメッキ感などRAV4にはない質感の高さがあり、もし「高級車」として比較した場合、ハリアーの外観デザインに軍配が上がりそう。

○外観はハリアーの質感が高いが、RAV4は選択肢が多い

a928ade11863e9363d1d06c917e9ba85 363x400

(上・RAV4 下・ハリアー)

今度は青系統の車体カラーで比較すると、こんな感じ。

新型RAV4は樹脂製のフェンダーガーニッシュが施されており、全体的にハリアーよりも「SUV感」が強い。フェンダーアーチモールもスクエア型でハリアーよりもたくましさを感じさせます。

先程はハリアーのデザインの質感が高いと書きましたが、明るい車体カラーで比較すると、RAV4はよりポップで都会的な印象を受けます。ハリアーは高級車感が良くも悪くも強いので、RAV4は若者に限らず幅広い層で買いやすいデザインかも。

またRAV4にはツートンカラーが設定できるのも大きな違い。ハリアーは単色しか用意されておらず、車体カラーはRAV4が6色ほど多く用意されてるのも特徴。他にもAdventureと呼ばれる別デザインも用意されてる。

そのため「選択肢の多さ」ではRAV4に軍配が上がります。

RAV4とハリアーの「車体サイズ」の違いは?

続いては「車体サイズ」の違いを比較。新型RAV4は「ハリアーとC-HRの中間サイズ」と位置付けられてるものの、実際の主要諸元の違いはそこまで顕著なのか?

結論から書くと、RAV4とハリアーの大きな違いは「全長」ぐらい。

全長は11cmほどのハリアーが長いものの、むしろ全幅はRAV4の方が大きいぐらい。また全高に至っては全く同じ。それ故にハリアーのフォルムが伸びやかに見えたとも言えます。

他にも、TNGA-Kプラットフォームが先駆けて採用されたこともあって、ホイールベースもRAV4が上回る。だから、室内の広さもほぼ同じと言ってもいいと思います。

○新型RAV4(Adventure)の主要諸元

  • 全長…4610mm
  • 全幅…1865mm
  • 全高…1690mm
  • ホイールベース…2690mm
  • 最低地上高…200mm
  • 室内長…1890mm
  • 室内幅…1515mm
  • 室内高…1230mm

○ハリアー(プレミアム)の主要諸元

  • 全長…4725mm
  • 全幅…1835mm
  • 全高…1690mm
  • ホイールベース…2660mm
  • 最低地上高…160mm
  • 室内長…1965mm
  • 室内幅…1480mm
  • 室内高…1220mm

内装やインパネの質感はどっちがおすすめ?

続いては「内装インパネ周り」の質感の違いを比較しようと思います。

901e88fb2842ddd84ff9ff3d6881e4ef 353x400

(上・RAV4 下・ハリアー)

結論から書くと、どっちの内装も割と質感は高いと思います。

ダッシュボード周りの触り心地は良く、水平基調の開放感あふれるデザインは視界性に優れる。周囲を縁取るようなメッキパーツも目が引き、どっちもオートホールド付きの電動パーキングブレーキを標準装備するなど装備面でも大差なし。

改めて値段の違いは後述しますが、一部のグレードを除いてそこまで価格差はないことも影響。

でもしいて言えば、全体的な質感はハリアーに軍配か。

ハリアーの内装はどこか流線形で一体感があり、センターコンソールあたりもゴチャゴチャしてない印象。ピアノブラック塗装部分もRAV4より多く、シートの座り心地もハリアーに軍配か。

ただ、「ハリアー」というブランドの雰囲気にやや呑まれてる感も。

例えば、メーターパネルの液晶ディスプレイ部分はRAV4の方が広くて、ハリアーよりも先進性は高い。やはり2013年に発売されたハリアーと2019年に発売されたRAV4を比べると、さすがに質感の差で大きな違いはありません。

いろいろ悩むということは、それだけRAV4とハリアーの質感に違いが少ない裏返しか。

室内や後部座席の広さはどっちが大きい?

続いては「室内の広さ」を比較。新型RAV4とハリアーはどっちが使い勝手が良いのか?

結論から書くと、室内の広さは新型RAV4に若干軍配が上がります。

何故なら、現行ハリアーのベース車両は北米向けの先代RAV4。でも新型RAV4は先代比で車体と室内の広さは拡大しており、荷室の使い勝手の良さでもハリアーを上回るか。

例えば、サイドのガラスも心なしかRAV4の方が大きく、後部座席の圧迫感はハリアーよりも少なめ。強いて言えば、日常での使い勝手の良さはRAV4に軍配が上がると評価できるか。

ただし、乗降性はハリアーに軍配が上がります。

何故なら、最低地上高がRAV4が200mm前後に対して、ハリアーは160mm前後。段差の違いは約4cmとそれなりに大きい。良くも悪くも、RAV4の「SUV的なフォルム感」が強いことが影響。

もし背が低い女性を乗せたい場合、ハリアーの方がおすすめできるかも。そういう意味でハリアーはより高級車に近いSUVと言えそう。

car-geek.com

RAV4とハリアーの「搭載エンジン」の違いまとめ

走りの違いを比較する前に、RAV4とハリアーのそれぞれの搭載エンジンをチェック。

結論から書くと、新型RAV4は「2種類(ガソリン・ハイブリッド)」、ハリアーは「3種類(ガソリン・ターボ・ハイブリッド)」のエンジンが搭載されております。

○新型RAV4(2.0L直4ガソリンエンジン)

  • 形式…M20A-FKS
  • 最高出力…126kW(171PS)/6600rpm
  • 最大トルク…207Nm(21.1kgm)/4800rpm
  • 車両重量…1590~1630kg
  • 燃料タンク容量…55L
  • カタログ燃費(WLTC)…15.2km/L

○新型RAV4(2.5L直4ハイブリッドエンジン)

  • 形式…A25A-FXS
  • 最高出力…131kW(178PS)/5700rpm
  • 最大トルク…221Nm(22.5kgm)/3600~5200rpm
  • 前モーター…88kw(120PS)/202Nm(20.6kgm)
  • 後モーター…40kW(54PS)/121Nm(12.3kgm)
  • 車両重量…1670~1690kg
  • 燃料タンク容量…55L
  • カタログ燃費(WLTC)…20.6km/L

○ハリアー(2.0L直4NAガソリン)

  • 形式…3ZR-FAE
  • 最高出力…111kW(151PS)/6100rpm
  • 最大トルク…193Nm(19.7kgm)/3800rpm
  • 車両重量…1580~1620kg
  • 燃料タンク容量…60L
  • カタログ燃費(JC08)…16.0km/L
  • 燃料…レギュラーガソリン

○ハリアー(2.0L直4ガソリンターボ)

  • 形式…8AR-FTS
  • 最高出力…170kW(231PS)/5200~5600rpm
  • 最大トルク…350Nm(35.7kgm)/1650~4000rpm
  • 車両重量…1660~1700kg
  • 燃料タンク容量…60L
  • カタログ燃費(JC08)…13.0km/L
  • 燃料…ハイオクガソリン

○ハリアー(2.5L直4ハイブリッド)

  • 形式…2AR-FXE
  • 最高出力…112kW(152PS)/5700rpm
  • 最大トルク…206Nm(21.0kgm)/4400~4800rpm
  • 前モーター…105kw(143PS)/270Nm(27.5kgm)
  • 後モーター…50kW(68PS)/139Nm(14.2kgm)
  • 車両重量…1770~1810kg
  • 燃料タンク容量…56L
  • カタログ燃費(JC08)…21.4km/L
  • 燃料…レギュラーガソリン

RAV4とハリアーの「乗り心地」などの違いは?

続いては「乗り心地」など走行性能の違いを比較していこうと思います。

結論から書くと、乗り心地に関しては新型RAV4に軍配が上がりそう。

ハリアーの乗り心地もやはり上質なんですが、新型RAV4はプラットフォームの素性が良い。オフロード性能が高いにも関わらず、しなやかな足回りが両立されてる点でハリアーを上回るか。

車高が低い分だけ操縦安定性ではハリアーに分があるものの、それでも高剛性のシャシー性能の高さを誇るRAV4のハンドリング性能の高さは、ハリアーに全く引けを取らない。

とりわけ新型RAV4の「ダイナミックベクタリングコントロール」と呼ばれる4WDシステムはヤバイ。あらゆる悪路やワインディングロードも華麗に乗りこなし、余裕でハリアーのハンドリング性能を超えてくる。

だから、乗り心地を含めた総合的な走りの良さでは「新型RAV4>>ハリアー」という評価ができるか。

一方で、加速性能だけであればハリアーターボが群を抜いてる。35.7kgmという大トルクから生み出される加速感は、RAV4のエンジンでは太刀打ちできない。明らかにSUVの加速感じゃない。

また最小回転半径はハリアーが5.3~5.6メートルに対して、RAV4は5.5~5.7メートル。新型プラットフォームは室内空間を広げたものの、結果的にRAV4が街中での小回り性能は見劣りします

ハリアーは「GRスポーツ」などカスタマイズモデルも設定されており、お金に糸目をつけなければ走りでもRAV4を上回る余地も。エンジン構成の豊富さも考えると、選択肢の多さではハリアーに軍配。

○燃費性能はRAV4が優れるも…

続いて「燃費性能」では新型RAV4に軍配が上がりそう。

ハリアーは一見すると燃費性能に優れるものの、カタログ燃費モードは「JC08モード」と呼ばれる古い方式を採用。逆に、RAV4は新しい「WLTCモード」を採用。

このWLTCモードはほぼ実燃費に近い数値が出やすい。実際、RAV4は燃費性能に優れた新型エンジンを搭載し、なおかつ車重はハリアーより若干軽量。

そのためトータルの実燃費ではRAV4が上回るだろうと予想されます。

ただし、ハリアーには標準装備されてる「アイドリングストップ機能」がRAV4にはない。車重差も言っても知れており、ストップアンドゴーが多い街中での市街地燃費ではハリアーもRAV4も大きな違いは出ないか。

あと燃料タンク容量は全体的にRAV4は小さく、ハリアーが最大で4L程度大きい。そのため航続距離を考えると、RAV4がやや不利になるとは思われます。一方で、ハリアーターボはハイオク仕様のため燃料費の比較ではダントツにドベ。

だから排気量で課される自動車税でRAV4もハリアーも負担額に違いはないものの、走りと同様にグレード構成によってそれぞれの良し悪しに違いが現れます。

car-geek.com

RAV4とハリアーのグレード構成・価格まとめ

続いてはトヨタ新型RAV4とハリアーの値段やグレード構成をチェック。果たして何のグレードがおすすめなのか?

○RAV4の値段一覧

  • X…283万
  • Adventure…317万
  • G…320万
  • G・Zパッケージ…334万円
  • ハイブリッドX…345万
  • ハイブリッドG…381万円

廉価グレードの「X」はガソリン・ハイブリッド共に2WDモデルも設定。2WDの価格は23~25万円ほど割安。逆に言うと、ハリアーの全グレードがほぼ4WDという構成。

○ハリアーの値段一覧

  • ガソリンエレガンス…294万円
  • ガソリンプレミアム…324万円
  • ガソリンプログレス…378万円
  • ターボエレガンス…338万円
  • ターボプレミアム…351万円
  • ターボプログレス…405万円
  • ハイブリッドエレガンス…377万円
  • ハイブリッドプレミアム…407万円
  • ハイブリッドプログレス…460万円

ハリアーはグレード数が多いように見えますが、基本的なグレード構成は3つだけ。どのエンジンでも価格差はエレガンス→プレミアムは30万円、プレミアム→プログレスは54万円と同じです。

また4WDモデルは+約20万円高になりますが、ハイブリッド車だけ4WDオンリー。プログレスベースの特別仕様車やGRモデルもラインナップされてますが、今回の比較記事では分かりやすいように割愛。

ちなみに「プログレス」は異様に割高ですが、T-Connect SDナビ(+43万円)が標準装備されてるのが大きい。逆に言うと、そこ以外は他のグレードとあまり装備面の違いはありません。

○RAV4の価格帯は全体的に安いが装備面で…

以上、新型RAV4とハリアーの価格一覧。

結論から入ると、RAV4の方がハリアーより値段はお安めです。

とは言っても、同じガソリン車同士で比較すると、RAV4とハリアーの価格差はせいぜい10万円程度。だからそこまでRAV4が安いかと言われると、あくまで車格差程度の違いって印象も。

ただし、同じ4WD同士で比較すると+20万円高になるハリアーの割高感はやはり否めません。

でも、その分だけ新型RAV4とハリアーには価格差分の装備差はしっかり存在する模様です。

実際、ハリアーにほぼ全車標準装備の「アダプティブヘッドライトがRAV4」では未設定のまま。オートマチックハイビームこそ搭載してますが、新型RAV4の価格を考えると明らかに物足りない。

第2世代トヨタセーフティセンスがどっちも標準装備されており安全装備に大きな違いはないものの、意外と値段がするアイドリングストップ機能をRAV4に搭載しなかったのは、ハリアーとの価格差を意識しての対応だったのでしょう。

car-geek.com

【総合評価】RAV4とハリアーは結局どっちがおすすめ?

以上、カーギークによるトヨタ新型RAV4とハリアーの徹底比較記事でした。

結論をまとめると、高級車としてのブランド力はハリアーに軍配が上がります。ただし、ハリアーはモデル末期なことも手伝って、RAV4と比べて内装の質感などは思ったほど違いは存在しない気はしました。

だから、個人的には新型RAV4をおすすめします。日常での使い勝手の良さは全体的にハリアーを上回り、とりわけ新型4WDシステムを搭載した「Adventure」「G・Zパッケージ」がおすすめ。

NAエンジンではあるものの、新型ダイナミックフォースエンジンはしっかり加速感があり、発進ギアを搭載したダイレクトシフトCVTはステップATのようにぶん回せる。ハリアーターボではないにしても街中走行は楽しめます。

細かい装備面でRAV4は見劣りするものの、加速性能、乗り心地、旋回性能、実燃費などトータルの商品力ではハリアーを上回ると思いました。やはりハリアーはターボ以上の価格が露骨に割高になってしまうのが難。

そのためハイブリッド同士の比較でも「RAV4(ハイブリッドX)」のコスパの高さだけが際立つ。

ハイブリッドの燃費性能はRAV4が上回るにも関わらず、ハリアーとの価格差は最大で120万円。もはや400万円を超えてくるとレクサスも視野に入るため、ハリアーハイブリッドの割高感はより顕著。

もし新型RAV4と比較する場合、「ハリアーというブランド」にどこまでお金を出せるか否かで車選びは決まりそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました