【2020】オデッセイ vs アルファード・ヴェルファイア 徹底比較まとめ【長所短所の違い】

ホンダの高級ミニバン車が「オデッセイ」。ハイブリッド化で一躍人気になりましたが、一方でトヨタの高級ミニバンといえば「アルファード」と「ヴェルファイア」。

そこで今回カーギークでは「オデッセイ vs アルファード・ヴェルファイア」を今更ながら徹底比較してみた。果たして、どっちの高級ミニバンが優秀でおすすめなのか?どっちが質感が高いのか?

【比較画像】外観デザインはどっちがおすすめ?

まずは「外観デザイン」などを比較してみようと思います。ホンダ・オデッセイとトヨタ・アルファードとヴェルファイアはどっちがカッコいいのか?質感が高いのか?

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(上:オデッセイ、下:アルファード)

最初はオデッセイとアルファードの比較画像。どっちも意外と雰囲気が似てるようなデザインという気はします。ヘッドライトからフロントグリルに掛けて、下にグイッと伸びたようなデザイン。

ただ、それ故に両者の細かい違いも散見。

個人的な感想を述べると、下のアルファードのデザインの方が洗練されてる気がします。フォルムの違いも大きいですが、メッキゴリゴリのフロントグリルはオデッセイよりも断然に派手。

オデッセイがダサいことは決してありませんが、悪く言うとフィット顔の延長線上とも評価できそうなデザイン。ホンダ顔はダサくないんですが高級車として考えると…。ま、そんなこと言い出せば、アルファードもルーミー顔の延長線上か。

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(上:オデッセイ、下:ヴェルファイア)

一方、オデッセイとヴェルファイアを比較すると、先程のアルファードよりもデザインの違いは一目で多そう。

オデッセイが定番なデザインとすると、ヴェルファイアはかなり奇抜な雰囲気。またサイドから比較すると、前述のアルファードも含めて、スライドドアのピラー部分などのデザインはオデッセイよりも独特。

全高の低さも手伝ってか、オデッセイはミニバン車感は良くも悪くも薄いか。外観デザインの評価はそれぞれの感性で変わるため、結論は出しませんがぜひご購入時の参考になさってください。

ちなみに、タイヤホイールの違いは思ったほど少ないか。意外と全体の雰囲気にも影響を与える部分ですが、どっちのホイールデザインが格別にカッコいいとかはなさそう。

【オデッセイ】内装の質感はどっちがおすすめ?【ヴェルファイア・アルファード】

続いては「内装デザイン」の比較。やはりどっちも高級ミニバン車。果たしてオデッセイとヴェルファイア・アルファードの内装はどっちが質感が高いのか?

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(上:オデッセイ、下:ヴェルファイア)

結論から書くと、どっちの内装の質感も国産車ではトップクラスに上質だと思います。輸入車や外車にも負けておらず、オデッセイもヴェルファイア・アルファードもしっかり所有欲を満たしてくれるはず。

ただ価格面の違いは後述しますが、敢えて甲乙を付けるなら値段が割高な分だけヴェルファイア・アルファードはインパネ周りや素材の質感など頭一つ抜け出てるか。オデッセイの内装には華美さには欠けるか。

例えば、センタークラスタ部分。

両者共に一般的なミニバン車と違ってウォークスルー(前席から後席に移る)できないんですが、オデッセイとアルヴェルの内装のどっちにお金がかかってるか or 所有欲を満たしてくれるかは画像だけでも明白。

オデッセイのインパネ周りは何やかんやで「一般的なミニバン車」を彷彿とさせるのに対して、ヴェルファイア・アルファードはさながら「高級セダン車」のように設計。オデッセイの方がまだ実用的だと思いますが、ヴェルファイア・アルファードの「割り切り」は見事に成功してそう。

【大きさ違い】オデッセイ vs アルファード・ヴェルファイアのサイズ比較

続いては「車体サイズなど主要諸元」を比較してみたいと思います。オデッセイとアルファード・ヴェルファイアはどっちが大きいミニバン車なのか?

結論だけ先に書いておくと、アルファードとヴェルファイアが一回りほどサイズが大きいです。その分だけ室内空間もアルファード・ヴェルファイアがオデッセイよりも上回っております。

一方、オデッセイは全高がMクラスミニバンよりも低いのが特徴。オデッセイはミニバンと言うよりも、さながら「巨大なステーションワゴン」。どっちかというとオデッセイはマツダ新型CX-8あたりと比較する方が妥当かも。

そのため、ホンダ・オデッセイはややもすると「中途半端な車格」と評価されることも。だから結構両者の違いも多いので購入時には覚えておきましょう。

【主要諸元】オデッセイの車体サイズ・室内サイズ

○全長…4840mm
○全幅…1820mm
○全高…1685~1695mm
○ホイールベース…2900mm
○室内長…2935mm
○室内幅…1560mm
○室内高…1305mm

【主要諸元】アルファード・ヴェルファイアの車体サイズ・室内サイズ

○全長…4950mm
○全幅…1850mm
○全高…1950mm
○ホイールベース…3000mm
○室内長…3210mm
○室内幅…1590mm
○室内高…1400mm

【実用性はどっち?】乗降性やシートアレンジなどを比較

続いては乗降性やシートアレンジなど「実用性」を比較してみようと思います。いくらアルファードやヴェルファイア、オデッセイが高級ミニバンだからといって使い勝手が良いに越したことはない。

例えば、乗降性。

どっちの方がドライバーや同乗者が乗り降りしやすいのかというと、オデッセイの方が乗降性に優れる気がします。

やはりオデッセイは低床設計だけあって、最低地上高が140~150mmと低い。一方、アルファード・ヴェルファイアの最低地上高は160~170cmのため、ミニバンにとって2cm3cmの差は大きいはず。

でも、一方でオデッセイは天井も低い。そのため前方視界性で比較するとアルファード・ヴェルファイアに軍配が上がります。アイポイントの高さも相まって、見晴らしの良さではオデッセイを上回る。

ただし、オデッセイの最小回転半径が5.4M前後に対して、アルヴェルは5.7M前後。それだけ小回り性能にオデッセイは優れる。数字だけで見ると、オデッセイはノアヴォクより小回りが効くため、運転のしやすさではオデッセイに軍配が上がりそう。

一方、後席シートの使い勝手はアルファード・ヴェルファイアに軍配。

跳ね上げ式の三列目シートは前後空間が余裕たっぷりな上、更に前後に大きくスライド可能。しかも「148L」の巨大な床下収納も用意するなど、まさにアルヴェルは徹底して使い勝手を追求されてる。

もともとの室内の広さも相まって、オデッセイと比べるとアルヴェルは圧倒的。ただし、オデッセイも三列目シートは床下に格納できるなど、シートアレンジなど使い勝手は必要にして十分。

【アルヴェル】エンジンスペックの違いまとめ【オデッセイ】

続いて走りの違いを比較したいんですが、まずオデッセイとアルファード・ヴェルファイアのそれぞれの「搭載エンジン」を確認したいと思います。

ざっくりまとめると、オデッセイの搭載エンジンは「2400ccガソリンエンジン」と「2000ccハイブリッド(i-MMD)」の二種類になります。

ちなみに、オデッセイハイブリッドは「ガソリンエンジンで発電し、電気モーターのみで走行」するシリーズハイブリッドと呼ばれる仕組みになります。言っちゃえば「半分EV」に近いシステム。

一方、アルファード・ヴェルファイアの搭載エンジンは「3500cc V6ガソリンエンジン」と「2500cc直4ガソリンエンジン」「2500cc直4ハイブリッド」の三種類になります。主に後者の2つが売れてる。

ちなみに、アルヴェルハイブリッドは「エンジンと電気モーターを併用して走行」する誰もが想像するような典型的な仕組みになります。

【ホンダ】オデッセイ(ABSOLUTE・7人乗り)

○2400cc直4ガソリンエンジン
○最高出力…140kW(190PS)/6400rpm
○最大トルク…237Nm(24.2kgm)/4000rpm
○車重…1810kg
○カタログ燃費…13.6km/L
○燃料タンク容量…55L

【ホンダ】オデッセイ(HYBRID ABSOLUTE・7人乗り)

○2000cc直4ガソリンエンジン
○最高出力…107kW(145PS)/6200rpm
○最大トルク…175Nm(17.8kgm)/4000rpm
○電気モーター…135kW(184PS)/315Nm(32.1kgm)
○車重…1880kg
○カタログ燃費…24.4km/L
○燃料タンク容量…55L

【トヨタ】アルファード(G・7人乗り)

○2500cc直4ガソリンエンジン
○最高出力…134kW(182PS)/6000rpm
○最大トルク…235Nm(24.0kgm)/4100rpm
○車重…1990kg
○カタログ燃費…11.6km/L(JC08モード)
○燃料タンク容量…75L

【トヨタ】アルファード(GF・7人乗り)

○3500ccV6ガソリンエンジン
○最高出力…221kW(301PS)/6600rpm
○最大トルク…361Nm(36.8kgm)/4600~4700rpm
○車重…2100kg
○カタログ燃費…10.8km/L(JC08モード)
○燃料タンク容量…75L

【トヨタ】アルファード(Gハイブリッド・7人乗り)

○2500cc直4ハイブリッドエンジン
○最高出力…112kW(152PS)/5700rpm
○最大トルク…206Nm(21.0kgm)/4400~4800rpm
○電気モーター…105kW(143PS)/270Nm(27.5kgm)
○車重…2150kg
○カタログ燃費…18.4km/L
○燃料タンク容量…65L

【オデッセイ】走りや乗り味の違いを違い【アルヴェル】

ということで「走り」の違いを比較。オデッセイとアルファード・ヴェルファイアはどっちが高級ミニバンとして相応しい乗り味なのか?

結論から書くと、走りの良さはオデッセイに軍配が上がると思います。

オデッセイは重心が低いことで操縦安定性能が高く、ミニバンとは思えないほど運動性能が高い。車重もアルヴェルと比べると軽量なので、加速感は軽快。運転席の乗り心地もオデッセイが上回る。

前述のように前方視界性ではアルヴェルが上回るものの、小回り性能の高さを考えると日常での使い勝手の良さも考慮すると、オデッセイの方がアルファード・ヴェルファイアよりもおすすめできそう。

とりわけオデッセイハイブリッドの走りは格別だと思います。発電時にガソリンエンジンは低回転域のみで動くため騒音は全く気にならず、EV本来のスムーズな加速感と静粛性の高さは、これぞ高級ミニバンと言わしめる質感の高さがあります。

やはりミニバンサイズの車を完全なピュアEVにしようとするとバッテリーが途轍もなくかさばるため、ある意味、オデッセイのようなシリーズハイブリッドこそが「EVミニバンの最終形態」なのかも知れない。

一方、アルファード・ヴェルファイアの走りも上質。剛性感はそれなりに高く、シートの乗り心地も最高。もちろん重心が高いので安定性では見劣りするものの、路面の凹凸感はしっかりいなしてくれる。

そのためアルヴェルの走りは「ラグジュアリー空間」や「快適性」という観点で比較するとオデッセイを上回りそう。

○燃費性能もオデッセイがおすすめだが…

続いては「燃費性能」の違い。

結論から書くと、実燃費もオデッセイに軍配が上がります。

アルファード・ヴェルファイアよりも車重が軽量な上、全高が低いことも手伝って空気抵抗が少ない。ガソリン車同士では大差はないと思いますが、とりわけオデッセイハイブリッドの実燃費は安定して10km/L台後半を出せるほど低燃費。まさに走りも燃費性能もGoodな高級ミニバン。

ただし、航続距離ではアルファード・ヴェルファイアがおすすめ。

何故なら、オデッセイは燃費性能は優れるものの、燃料タンク容量はアルヴェルよりも10~20Lほど小さいから(先程のスペック比較も参照)。要するに給油できるガソリンの量が少ないため走れる距離は相対的に短くなる。

もし大人数で遠出の旅行などを行う場合、アルファード・ヴェルファイアの方が向いてる気はします。特にオデッセイのガソリン車の航続距離は短く、この中で比較すると長距離ドライブには向いてないか。

ちなみに【評判】新型アルファード・ヴェルファイア 試乗評価まとめなども併せてご参照ください。

【比較】自動ブレーキなど「予防安全性」に違いはあるか?

続いては「予防安全性能」の違いを比較。オデッセイとアルファード・ヴェルファイアはどっちが安全なのか?

結論から書くと、トヨタ・アルファード・ヴェルファイアの自動ブレーキ(新型トヨタセーフティセンス)が若干高性能になります。

もちろん、オデッセイのホンダセンシングもかなり優秀。新型トヨタセーフティセンスと同様に、全車速域の追従クルーズコントロールは渋滞時でも対応し、車線維持支援機能なども備わってる高性能な自動ブレーキ。

ただし、オデッセイの誤発進抑制機能は前進のみ。一方、アルヴェルは後進にも対応。しかも、新型トヨタセーフティセンスは夜間の歩行者や標識も認識するなど、アルファード・ヴェルファイアが性能面ではちょこちょこと上回る。

またオデッセイの高性能な自動ブレーキはハイブリッドのみ。ガソリン車のオデッセイは全車速域の追従クルコンがないなど、何故か性能が古い。ASVの予防安全性評価でもホンダの軽自動車・N-VANにも負けてるほど。

だからハイブリッド同士の比較では最終的な事故防止の観点で大きな違いは出ないと思いますが、それでも総合的な安全性ではアルファード・ヴェルファイアに軍配が上がりそう。

【オデッセイ】価格帯一覧まとめ【ヴェルファイア・アルファード】

最後は「価格帯」を比較して終わります。

オデッセイは7人乗りが「306万~354万円」、8人乗りが「298万~365万円」。オデッセイハイブリッドは7人乗りが「383万~415万円」、8人乗りが「375万~385万円」。

アルファード・ヴェルファイアは7人乗りが「420万~465万円」、8人乗りは「337万円」。アルファードハイブリッド・ヴェルファイアハイブリッドの7人乗りは「499万~555万円」。8人乗りは「438万円」。

ちなみに「Executive Lounge」という最高級グレードに関しては700万円超え。何故か、オデッセイもアルヴェルも8人乗りモデルの方が価格は割安。

だから結論をまとめると、オデッセイの方が値段は明らかに割安です。例えると、オデッセイの価格帯は「ノア・ヴォクシーとアルファード・ヴェルファイアの中間あたり」と表現すると分かりやすいか。

先程はオデッセイは「中途半端な車格感」と表現しましたが、それは値段面でも現れてる感じか。だから決してお安いとまでは言いませんが、最近の新型車と比べてもオデッセイハイブリッドの値段は相対的に割安に見えます。

【比較】オデッセイとヴェルファイア・アルファードの違いまとめ

以上、カーギークによる「オデッセイ」と「ヴェルファイア・アルファード」の比較記事でした。

個人的な感想をまとめると、ミニバンとしての商品力の高さはヴェルファイア・アルファードにやはり軍配が上がると思います。高級感やラグジュアリー感でもオデッセイを上回る。

やはり「車体の大きさ」と「高価格帯」が全てを物語ってると言えましょう。青天井にしっかりこちらの高い要求を満たしてくれるため、お金さえあればヴェルファイア・アルファード一択か。

ただし、オデッセイは「ドライバーズカー」としては指折り。とりわけオデッセイハイブリッドの乗り味の良さはウットリするほど。ミニバンの中でも小回り性能は高く、日常の足車の扱いやすさもアルヴェルを上回る。

オデッセイは良くも悪くも嫌味ったらしい高級さはなく、そういう意味で実は人によって買いやすかったりするはず。また割安感や燃費性能といったコスパの高さは、高級ミニバンであっても素直に評価して良い部分だと思います。

そのため「ハイブリッドミニバン」で選ぶとしたら非常に悩ましい選択肢ではないかと今回の比較記事を締めてみる。

ちなみに新型アルファード・ヴェルファイア最新フルモデルチェンジ情報新型オデッセイ最新フルモデルチェンジ情報新型ノアヴォクシー最新フルモデルチェンジ情報新型ステップワゴン最新フルモデルチェンジ情報なども併せてご参照ください。

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