2019年4月にはじめて日産新型デイズがフルモデルチェンジ。同時に三菱新型eKもフルモデルチェンジし、とりわけeKは外観デザインが大きく一新されて大きな注目を浴びました。
ただ果たして両者に違いが存在するのか?
そこで既にどっちも試乗したカーギークでは「新型デイズと新型eKの違い」を徹底的に比較してみたいと思います。
結論から書いておくと両者はほぼ同じなんですが、デイズとeKの間に地味に存在した違いなど比較画像を参考にしながら考察していこうと思います。
デイズとeKの「外観デザイン」を比較してみる
まずは「外観デザイン」の比較。
デイズとeKで車選びを悩んでる方がどれだけいるかは知りませんが、どっちも中身がほぼ同じだからこそ各々のデザインの違いをチェックしていこうと思います。実は少しだけ違いもあります。
最初はノーマルモデル同士の比較。上が日産新型デイズ、下が三菱新型eKワゴンになります。
パット見でも分かるように、ノーマルモデルは「ほぼ同じ」ように見えます。ヘッドライトの形状などがモロ同じ。フロントグリルこそ違いがありますが、その下のバンパーあたりのデザインもほぼ同じ。
ただし、新型デイズはAピラーがブラックアウト化されてるのに対して、新型eKワゴンはそのまま。どっちもCピラーは特徴的なブラックアウト化が施されてるものの、細かい部分で微妙な違いも。
それでもリア周りのデザインも同じにしか見えない。
例えば、リアコンビネーションランプやバックドア、リアスポイラーの形状も同じ。サイドのプレスラインも同様。タイヤホイールのデザインぐらいは変更しても良かったのに…と思えるほど同じ。
画像はカスタム系グレード同士の比較(左eKクロス・右デイズハイウェイスター)なのでフェンダーアーチモールなど違いはそれなりに存在するものの、だからこそノーマルモデルの瓜二つっぷりは言うまでもないでしょう。
もし新型デイズと新型eKワゴンが街中で走行してても、すぐ見分けられる車好きは少ないはず。さながらVWのゴルフとポロのようなものか。
○カスタムグレードの見た目は全く違う
一方、カスタム系グレードの新型デイズハイウェイスターと新型eKクロスの違いはかなり多いです。
例えば、オレンジ×ホワイト系のツートンカラーモデルで比較すると、フロントマスクの雰囲気が随分と違います。
上の新型デイズハイウェイスターは日産特有のVモーショングリルをあしらい、下の新型eKクロスは三菱特有のダイナミックシールドを採用。どっちも各々しっかり個性的でカッコいい。
フォグランプやポジションランプ周辺も新型デイズハイウェイスターは「∠型」のライトを採用し、新型eKクロスはデリカD5風の巨大なそれを採用。同じ車体を採用してるにも関わらず、ちゃんと住み分けできてる。
他にも、ブラック×レッド系のツートンカラーモデル同士の比較画像がこちら。
下の新型eKクロスはバンパー下部に樹脂ガーニッシュを多く採用していることもあって、車体カラーがホワイト以外の方が「より勇ましいSUVらしさ」が醸し出されてる雰囲気。ライト周りもデイズより洗練されてるか。
○三菱新型eKクロスの方がデイズより「車体カラー」が豊富
更に大きな違いは「車体カラー」にあります。
実は有料色も含めて、三菱新型eKクロスの方が車体色が豊富です。
例えば、新型eKクロスに用意されてるグリーンやブルー系のツートンカラーは、日産新型デイズハイウェイスターには用意されておりません。具体的にはデイズハイウェイスターが4色、eKクロスが5色。
改めて価格面の違いは後述しますが、デザインに関してはeKクロスが頑張っているか。
デイズもeKクロスも内装デザインに違いはない
続いては「内装デザイン」の比較。
結論から書くと、内装インパネ周りのデザインは全く同じです。上が日産新型デイズ、下が三菱新型eKワゴン。
やはり使用されてる部品がほぼ全て同じで共通しており、新型デイズも新型eKも内装の雰囲気も大きく変わりません。例えば、ハンドルのロゴマークが日産マークか三菱マークかぐらいの違いしかない。
どっちも非常に質感が高い内装。だから逆に言うと、三菱車だからといって新型eKの内装が見劣りすることも、日産車だからといって新型デイズの内装だけ質感がアップしてることもありません。
だからシートの座り心地や乗り心地も大差がなく、どっちも安心して購入してください。新型デイズ・新型eKのそれぞれの内装の使い勝手や室内の広さなど、さらなる詳細は別記事の試乗レビューも参照。
eKもデイズも車体サイズは全く同じだが…
続いては「車体サイズ」の違い。
- 全長…3395mm
- 全幅…1475mm
- 全高…1640mm(4WDは1660mm)
- ホイールベース…2495mm
- 最小回転半径…4.5メートル(カスタム系は4.8メートル)
- 最低地上高…155mm
- 室内長…2065mm
- 室内幅…1340mm
- 室内高…1270mm
結論から書くと、新型eKも新型デイズも主要諸元は全く同じです。室内の広さや大きさも数字上は変わりません。どっちも軽自動車だけあって、サイズの規格は同じ。
ただし、三菱新型eKクロスには「ルーフレール」をセットオプションとして用意されており、それを装着させた場合は全高が変わります。一方、デイズにルーフレールはありません。
搭載エンジンや安全装備などは同じ
続いては「搭載エンジン」の違い。
○660cc直3NAマイルドハイブリッドエンジン
- 形式…BR06-SM21
- 最高出力…38kW(52PS)/6400rpm
- 最大トルク…60Nm(6.1kgm)/3600rpm
- 電気モーター…2.0kW(2.7PS)/40Nm(4.1kgm)
- 車重…840~860kg
- カタログ燃費(WLTCモード)…21.2km/L
- 燃料タンク…27L
○660cc直3ターボエンジン
- 形式…BR06-SM21(インタークーラーターボ)
- 最高出力…47kW(64PS)/5600rpm
- 最大トルク…100Nm(10.2kgm)/2400~4000rpm
- 電気モーター…2.0kW(2.7PS)/40Nm(4.1kgm)
- 車重…860~880kg
- カタログ燃費(WLTCモード)…19.2km/L
- 燃料タンク…27L
結論から書くと、やはり新型デイズも新型eKも搭載エンジンは同じです。
ノーマルグレードは非ハイブリッドのNAエンジン、カスタムグレードはハイブリッドNAエンジンとターボエンジンが搭載されます。このグレード構成も新型デイズ、新型eKともに同じです。
また安全装備なども同じです。どっちにもカーテンエアバッグが標準搭載されるなど、安全性能に優れる軽自動車として評判。
例えば、新型デイズは「プロパイロットエディション」、新型eKには「マイパイロットエディション」と名称こそ異なるものの、どっちにも優れた渋滞時追従クルコン(ACC)が設定されるなど大きな違いはありません。
これまでのカーギークの解説を読んでも分かるように、新型デイズも新型eKも「中身は変わらない」と基本的に考えていいと思います。
新型デイズと新型eKクロスには「価格面」での違いが!!
続いては新型デイズと新型eKの「価格一覧」をチェック。
- デイズ・S…127万円
- デイズ・X…132万円
- デイズ・ボレロ…141万円
- デイズハイウェイスター・X…147万円
- デイズハイウェイスター・X PE…156万円
- デイズハイウェイスター・Gターボ…155万円
- デイズハイウェイスター・Gターボ PE…164万円
- eKワゴン・M…129万円
- eKワゴン・G…137万円
- ekクロス・M…141万円
- ekクロス・G…155万円
- ekクロス・T…163万円
結論からまとめると、一見するとほぼ同価格帯にも見えますが、三菱新型eKの方がデイズよりも少し割高傾向にあります。
例えば、プロパイロットエディション(+7万円)がカスタム系のデイズハイウェイスターでは標準装備されてるモデルがあるにも関わらず、新型eKクロスには全車でメーカーオプション止まり。
要するに、両者で約7万円ほどの違いが存在します。装備面で大きな違いはないと解説しましたが、たった一点だけプロパイロットエディションの有無が存在する。
装備類を細かくチェックしても大きな違いが分からなかったんですが、おそらく「フロントマスクの違い」だろうと考察されます。三菱新型eKはメッキパーツやライト類がデイズより豊富なことが影響してそう。
【比較総括】新型デイズ vs 新型eKクロスの違いまとめ
以上、カーギークによる日産新型デイズと三菱新型eKシリーズの比較記事でした。
結論をまとめると何度も言及してるように、どっちも中身は基本的に同じです。
大きく異なるのは外観デザインぐらいに過ぎず、もし新型デイズと新型eKで悩んでいるなら時間のムダと言えましょう。とりわけノーマルモデルに至っては見た目もほぼ変わらない。
ただ装備面や価格面での違いは少なくなく、強いて言えばコストパフォーマンスは新型デイズに軍配が上がるかも。グレード数の多さも含めて、外観デザインさえ気にしなければデイズの方が購入しやすい。
一方、三菱新型eKクロスは外観デザインが唯一無二のカッコ良さを誇り、車体カラーも豊富。デイズより多少割高になるものの、ここまでイカした軽自動車はデイズを含めて存在しない気がします。
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