【2020】ソリオとルーミー・タンクを徹底比較!乗り心地や子育てにはどっちがおすすめ?【ライバル車の違いまとめ】

スズキの人気プチバンが「ソリオ」。スライドドアタイプのAセグメントカーというニッチなジャンルを開拓し、ソリオは2010年にフルモデルチェンジ以降ずっと安定して売れ続けてる人気車。

それに黙ってないのが強欲トヨタ。ソリオ人気に目をつけて投入したAセグメントプチバンが「ルーミー」と「タンク」。ダイハツが実際には製造しているOEM車ではあるものの、ソリオを上回るほど人気に。

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(左:スズキ・ソリオバンディット、右:トヨタ・ルーミーカスタム)

そこで今回カーギークではスズキ新型ソリオとダイハツ新型ルーミー・タンクを徹底的に比較してみました。デザイン、荷室や車内の広さ、安全装備などソリオとルーミーとタンクはどっちがお買い得なのか?

ちなみにダイハツ新型トール、スバル新型ジャスティの比較も兼ねてます。デザインの違いは多少あるものの価格面や装備面は同じ。だからスズキ・ソリオとの違いは脳内変換しながらご参照ください。

【ソリオ】外観デザインを比較してみる【ルーミー・タンク】

まずはソリオとルーミー・タンクの「外観デザイン」を比較してみようと思います。どっちの見た目がかっこいいのか、ソリオを主体に比べてみました。

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(上:ソリオ、下:タンク)

最初はソリオとタンクの画像比較

ソリオの方がデザイン的にメッキ感が強め。一方、タンクは薄目ヘッドライトでやや女性的な雰囲気も。良く言えば、トヨタ・エスティマも匂わせますがやや薄味。存在感だけならソリオに軍配か。

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(上:ソリオ、下:ルーミー)

続いてはソリオとルーミーの画像比較

ソリオとルーミーを見比べると、雰囲気的には似通ってる印象。ルーミーは、良く言うとトヨタ・ノア風。ソリオよりも直線的で洗練されたデザインっぽく見えますが、やはりフロントのメッキ感の弱さが気になる所。

またソリオが有利な点はミドルグレードからLEDヘッドライトが標準装備されてる。ルーミーやタンクはカスタム系以上から標準装備される。そのためデザインの優劣はそれぞれの感性によるので一概に言えませんが、ソリオの方が商品力ではルーミーを上回るか。

ソリオとルーミーなどの価格一覧や装備の充実度は改めて後述します。

○カスタム系グレード同士で比較してみる

ということで、続いて「カスタム系グレード」のデザインを比較。

ちなみに、ソリオもタンクやルーミーもどっちも「ツートンカラー」を選べるのはカスタム系グレードからになります。車体カラーの総数もソリオもルーミー・タンクもほぼ同数で変わりません。

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(上:ソリオバンディット、下:タンク)

続いてソリオバンディットとタンクカスタムの画像比較。カスタム系グレードの比較ということで、敢えてどっちもツートンカラーモデルで比べてます。

まず下のタンクカスタムのデザインは、ほぼノーマルモデルと変わらず。デザインだけならタンクカスタムを選択する理由は薄いか。ただフロントグリルは敢えてメッキ感を薄めることで、ややシック感が増しております。

一方、ソリオバンディットは薄目ヘッドライトが採用され、やや大げさですがトヨタ・ヴェルファイア風。これまで何度か改良されたことで、初期のソリオバンディットのデザインよりも洗練されております。

水平基調のデザインが好きならタンクカスタム、派手なゴリゴリ感が好きならソリオバンディットといったところ。とはいえ、タンクカスタムはやや中途半端感が。

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(上:ソリオバンディット、下:ルーミー)

最後はソリオバンディットとルーミーカスタムの画像比較

下のルーミーカスタムはノーマルモデルと違って、随分とメッキ感が増してゴリゴリに。それ故にノーマルルーミーの貧弱さが却って際立ってしまうのが玉にキズ。ルーミーを購入するなら是非カスタム系。

逆に、ソリオバンディットはメッキ感は無くなったものの、それでもルーミーカスタムの存在感に負けてないか。やはりヴェルファイア風のフロントマスクは目立つ。だからそれぞれどっちも個性的で洗練されており、あとは「好み」でクルマ選びすればいいと思います。

ちなみにダイハツ・トールはノーマル系がタンク顔、カスタム系がルーミー顔になります。ソリオとの比較画像は貼りませんが、それぞれご参考までに。

ソリオとルーミー・タンクの「車体サイズ」の違いまとめ

続いては「車体サイズ」を比較してみようと思います。どっちもAセグメントカーではあるものの、ソリオとタンク・ルーミーの大きさに違いはあるのか?

結論から書いておくと、トヨタ・タンクとルーミーの方が全幅がやや大きめです。そのため室内幅もソリオより余裕があります。逆に、室内高や室内長ではソリオが有利。

一方、最小回転半径はトヨタ・タンクとルーミーが短いため、その分だけ小回り性能がソリオよりも優れます。走りの違いは改めて後述しますが、室内の広さは全体的にトヨタ・タンクとルーミーがソリオをやや上回ってる結果に。

とはいえ、あくまで「4名乗車」という条件。タンクやルーミーも基本的に「大人3名が後席に乗車する」のはしんどいです。そのため「プチバンとしての商品力」という点で、ソリオもタンク・ルーミーも大差ないでしょう。

【スズキ】ソリオの車体サイズ

  • 全長…3710mm
  • 全幅…1625mm
  • 全高…1745mm
  • ホイールベース…2480mm
  • 最小回転半径…4.8メートル
  • 最低地上高…140mm
  • 室内長…2515mm
  • 室内幅…1420mm
  • 室内高…1360mm

【トヨタ】ルーミー・タンクの車体サイズ

  • 全長…3700mm(カスタム系は3725mm)
  • 全幅…1670mm
  • 全高…1735mm
  • ホイールベース…2490mm
  • 最小回転半径…4.6メートル
  • 最低地上高…130mm
  • 室内長…2180mm
  • 室内幅…1480mm
  • 室内高…1355mm

【ソリオ】内装インパネの質感はどっちがおすすめ?【タンク・ルーミー】

続いては「内装インパネ周り」を比較してみようと思います。果たしてソリオとルーミー・タンクの内装はどっちの質感が高いのか?

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(上:ソリオバンディット、下:ルーミーカスタム)

ソリオバンディットとルーミーカスタムの内装インパネ比較画像がこちら。ソリオの内装は中央のナビ画面を起点に、左右に広がり感がある「左右対称のデザイン」を採用。一方、ルーミーやタンクは「水平基調」の内装インパネが特徴。

ステアリングデザインはルーミー・タンクの方がシュッとしてスポーティーな雰囲気。一方、ソリオはエアコン口が縦型に設計されるなど、トヨタ・アルファード・ヴェルファイアのような高級感も。

だから、内装インパネ周りの質感はどっちも甲乙付けがたいか。

また両者共にダッシュボードは低く設計されており、前方視界性は上々。強いて言えば、ヒップポイントが675mmのソリオよりも、700mmのルーミー・タンクにやや視界性では分があるか。

ソリオはセンターメーターを採用し、本来スピードメーターがある場所に収納ボックスが配置。そこにはUSB差込口があってスマホの充電も可能。

また助手席前のインパネアッパーボックスもソリオの方がティッシュボックスが収納できるほど大きいのに対して、ルーミー(トール)は少し大きめの財布ぐらいしか収納できない。

だから収納力や実用性ではソリオがルーミー・タンクをやや上回るか。

【ソリオ】荷室の広さや荷室の大きさはどうなん?【ルーミー・タンク】

続いて「室内の広さ」や「荷室の大きさ」を比較してみようと思います。果たして、ソリオとルーミーとタンクはどっちの使い勝手が優れるのか?

結論から書くと、どっちも荷室や室内の広さはほぼ同じでほぼ変わりません。ただし、「使い勝手の良さ」ではルーミーとタンクがやや優勢です。

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(左:ソリオ、右:ルーミー・タンク)

例えば、「アシストグリップ」。

ルーミー・タンクに設置されてるアシストグリップの長さは367mm。ほぼMクラスミニバン車並みにデカい。また中央部分にも横方向のグリップがあるなど非常に便利。

逆にソリオもアシストグリップこそあるものの、あくまで位置やサイズ的には「小さい子供向け」に割り切ってる。確かに大人はそこまでグリップを利用しないかも知れませんが…。

そのため子育て世代ユーザーにはどっちも使い勝手が優れると思いますが、少し子供が大きくなってきた場合を考えたらトヨタ・ルーミーとタンクの方が少し分があるかも。

○シートアレンジ力ではルーミー・タンクがおすすめ!

また「シートアレンジ力」にも違いがあります。

例えば、後席シートスライド量はルーミー・タンクが240mmに対して、ソリオは165mm。その差にして7.5cm。後席シートの膝周り空間も数cmほどルーミー・タンクに余裕があります。

他にも後席シートのリクライニング角度もルーミー・タンクが70度に対して、ソリオは56度。車内でゆっくり寝る機会はほぼないと思いますが、長距離ドライブ時などルーミー・タンクの方がぐっすり寝れる?

またルーミー・タンクの後席シートが6:4分割に対して、ソリオの後席シートは5:5分割と実用性の違いがあります。ただソリオは5:5分割だけあって後席にセンターアームレストは付いており、その点でルーミー・タンクはソリオに後塵を拝するカタチ。

だから、ルーミーは「しっかり5人乗り」に対応してるのに対して、あくまでソリオは「実質的な4人乗り」と割り切ってる感じか。とはいえ前述のように、どっちも大人3名が後席に乗り込むのはしんどいです。

○荷室の使い勝手もルーミー・タンクに軍配か!

また荷室の使い勝手でもルーミー・タンクに軍配が上がります。

例えば、荷室ハッチゲートの開口部の大きさが、ルーミー・タンクが1077×1080mm(開口幅×開口高)に対して、ソリオが1065×960mm(開口幅×開口高)。それだけ大きい荷物を積み込みやすい。

他にも荷室フロア高(地上高)も比較しておくと、ルーミーが527mmに対してソリオが665mm。5名乗車時の荷室長も、ルーミー・タンクが500~740mmに対して、ソリオは410~570mmと明らかな違いが。

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(マガジンX2016年12月号 三栄書房)

また荷室の広さそのものは大きく変わらないものの、ルーミー・タンクが自転車が2台積めるのに対して、ソリオは自転車1台だけしか積めない。左がルーミー・タンクの荷室、右がソリオの荷室。

どうやらソリオの荷室フロア床が若干後ろ下りになっていることが影響。ただサブトランク容量はソリオの方が大きい気はします。さすがに自転車を二台も積み込む機会はまずないと思いますが、敢えて比較すると積載性ではルーミー・タンクが若干有利。

○乗降性ではソリオがおすすめ!

ただ乗降性ではソリオに軍配が上がります。

例えば、スライドドアの開口部の大きさを比較。ルーミー・タンクが597×1216mm(スライドドア開口幅×スライドドア開口高)に対して、ソリオが640×1230mm(スライドドア開口幅×スライドドア開口高)

ソリオがルーミーよりスライドドアは幅5cm以上、高さが1.5cm近く大きく開く。またソリオのステップ高はルーミーとタンクが366mmに対して、ソリオが360mm。それだけ地面とフロア高との距離が短い。

最低地上高やアシストグリップの大きさではルーミー・タンクが有利でしたが、そもそもソリオは小さいお子さんやご老人でも乗り降りしやすい設計になってる。

ソリオとルーミー・タンクの「搭載エンジン」の違い

続いて走りの違いを比較する前に、ソリオとルーミー・タンクの搭載エンジンの違いを比較しておこうと思います。

結論から書くと、両者の大きな違いは「エンジン排気量」になります。ソリオの搭載エンジンは「1200cc」に対して、ルーミー・タンクの搭載エンジンは「1000cc」。両者で200ccの違いがあります。

またソリオはガソリン車とマイルド系ハイブリッド車を用意してるのに対して、ルーミー・タンクはガソリン車とターボ車が軸になります。意外にもルーミー・タンクにハイブリッド車はなし。

ちなみにソリオはグレード数こそ多いですが、搭載エンジンは同じです。あくまで大きな違いは「電気モーター」の出力差などになります。

【スズキ】ソリオ・G(ガソリンNAエンジン)

  • 1200cc直4ガソリンエンジン
  • 変速機…CVT
  • 最高出力…67kW(91PS)/6000rpm
  • 最大トルク…118Nm(12.0kgm)/4400rpm
  • 車重…930kg
  • カタログ燃費…24.8km/L
  • 燃料タンク…32L

【スズキ】ソリオ・ハイブリッドMZ(マイルドハイブリッド)

  • 1200cc直4マイルドハイブリッドエンジン
  • 変速機…CVT
  • 最高出力…67kW(91PS)/6000rpm
  • 最大トルク…118Nm(12.0kgm)/4400rpm
  • 電気モーター…2.3kW(3.1PS)/50Nm(5.1kgm)
  • 車重…950kg
  • カタログ燃費…27.8km/L
  • 燃料タンク…32L

【スズキ】ソリオ・ハイブリッドSZ(ストロングハイブリッド)

  • 1200cc直4ハイブリッドエンジン
  • 変速機…5AGS
  • 最高出力…67kW(91PS)/6000rpm
  • 最大トルク…118Nm(12.0kgm)/4400rpm
  • 電気モーター…10kW(13.6PS)/30Nm(3.1kgm)
  • 車重…990kg
  • カタログ燃費…32.0km/L
  • 燃料タンク…32L

【トヨタ】ルーミー・G(ガソリンNAエンジン)

  • 1000cc直3ガソリンエンジン
  • 変速機…CVT
  • 最高出力…51kW(69PS)/6000rpm
  • 最大トルク…92Nm(9.4kgm)/4400rpm
  • 車重…1070kg
  • カタログ燃費…24.6km/L
  • 燃料タンク…36L

【トヨタ】ルーミー・GT(ガソリンターボエンジン)

  • 1000cc直3ターボエンジン
  • 変速機…CVT
  • 最高出力…72kW(98PS)/6000rpm
  • 最大トルク…140Nm(14.3kgm)/2400~4000rpm
  • 車重…1100kg
  • カタログ燃費…21.8km/L
  • 燃料タンク…36L

【ソリオ】走行性能はどっちがおすすめ?【タンクとルーミー】

続いては「走りの違い」を比較。ソリオとタンク・ルーミーはどっちの走行性能が優れているのか?

結論から書くと、ソリオもタンク・ルーミーも「走りは一長一短」でどっこいどっこい。

ソリオの1200cc直4NAエンジンは力強く静粛性も高い。また車重もタンク・ルーミーよりも100kg以上軽量なこともあって、ソリオの走りは全般的に加速は軽快です。電気モーターも街中程度あればそれなりにアシストしてくれる。

逆に、タンク・ルーミーの1000cc直3NAエンジンのスペックは軽自動車ターボ並。それでいて車重は1トンを超えるため、加速感はソリオよりもハッキリと見劣りします。ただし、「1000cc直3ターボエンジン」は別。

この1.0L直3ターボのトルクは野太く、0-100km/h加速はソリオを大きく上回る。フィットやノートの1.5L直4NAエンジンの加速感を超えるほど。あくまでターボに関しては、タンク・ルーミーの走りは想像以上にスポーティーに体現されてる印象。

逆に、ストロングハイブリッドのソリオは変速機にAGS(セミオートマ)を採用するなど、走りは独特。変速の谷間は完全に解消されてはおらず、200万円を超える価格ほどの価値はないか。

○乗り心地はさほど変わらないが…

一方、乗り心地などはソリオもタンクやルーミーはどっちも上々です。

ソリオもタンク・ルーミーも足回りは意外と良く仕上がっており、乗り心地はまずまず悪くありません。強いて言えば、車体のプラットフォームが新しいソリオに乗り心地の良さは若干分があるかも知れない。

またハイト系プチバンの割に走行安定性は高く、どっちも腰高感やフラつき感は大差はないレベル。ただし、最小回転半径が短いタンクとルーミーが小回り性能ではややソリオよりも上回るかも知れない。

○【ソリオ】実燃費はどっちが低燃費か?【ルーミー・タンク】

続いては「燃費性能の違い」を比較。果たしてソリオとルーミー・タンクはどっちの実燃費が優秀なのか?どっちが燃料費や維持費がかからないのか?

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(driver2月号 八重洲出版)

結論から書くと、やはりソリオの燃費性能がルーミー・タンクの実燃費を大きく上回ると思います。上から順番にソリオの「ストロングハイブリッド」、ソリオの「マイルドハイブリッド」、タンクの「ターボ」、ルーミーの「NAエンジン」の実燃費の数値。

だから平均すると「リッター2・3km/L」ほどソリオが低燃費らしい。他の自動車雑誌の比較記事によっては、とりわけ街中燃費は5km/Lほどソリオがルーミーやタンクの実燃費を上回ってるケースも確認できます。

やはり「1.0L直3エンジン」が非力なため、どうしてもアクセルを踏み込む量が増えてしまう。またルーミーの搭載エンジンや車両設計はそもそも古いまま。そのためソリオの新型エンジンと比べると燃費性能が低い。

逆にターボエンジンは意外にも健闘してるとも言えますが、維持費もルーミーとタンクは不利。何故なら車重が1000kgを超えるため、車両重量税はソリオよりも負担が1万2000円ほど余計にかかります。

でもソリオのストロングハイブリッドの実燃費も思ったほど芳しくないので、後述する車両価格も考えると、この中ではソリオの「マイルドハイブリッド」が一番維持費がかからない車と評価できそう。

ただし、「航続距離」に関してはルーミー・タンクに軍配か。なぜなら燃料タンク容量がソリオよりも4Lも大きいため、一回の給油で走行できる距離はルーミなどが上回りそう。長距離ドライブにはルーミーやタンクがおすすめ。

【自動ブレーキ比較】安全装備はどっちがおすすめ?

続いては「自動ブレーキ」の違いを比較。ソリオとタンク・ルーミーはどっちの安全性が高いのか?

結論から書くと、ソリオもタンク・ルーミーも「予防安全性能」ではほぼ同じで変わりません。

ソリオの自動ブレーキ「デュアルカメラブレーキサポート」が少し前までは優勢だったものの、タンク・ルーミーは2018年秋頃に「スマートアシスト3」に刷新。

どっちも同じ「ステレオカメラ式」の自動ブレーキが採用。歩行者も認識して自動的に停止し、速度作動域もほぼ互角です。後方にも自動ブレーキが作動。誤発進抑制機能や車線逸脱警報システムなど、機能面でも大きな違いはありません。

ただし、厳密に比較するとソリオの方が安全性能は高いと思います。

例えば、ソリオは「夜間」でも歩行者を認識できるのに対して、タンク・ルーミーのスマアシ3は軽自動車用ということもあってか、夜間だと歩行者は認識不可。JNCAPの予防安全性能評価では、ソリオはマツダ・アテンザよりも上回ってるほど優秀。

車重の軽さも相まって、ソリオの自動ブレーキの方が確実に交通事故を防げるはず。

他にも「カーテンエアバッグ」がソリオは上級グレードに標準装備されてるのに対して、タンクとルーミーは全車で5万円前後のセットオプションどまり。だから、自動ブレーキ以外の安全性能全般でもソリオがルーミー・タンクをやや上回っていると言えそう。

【ソリオ】価格やコスパの違いまとめ【ルーミーとタンク】

最後はソリオとルーミーやタンクの「価格一覧」をチェック。果たしてどっちのプチバンが装備が充実しているのか?どっちのコスパが高いのか?

○スズキ・ソリオの価格一覧まとめ

  • G…約146万円
  • ハイブリッドMX…約170万円
  • ハイブリッドMZ…約195万円
  • ハイブリッドSX…約202万円(4WDなし)
  • ハイブリッドSZ…約217万円(4WDなし)
  • バンディットハイブリッドMV…約194万円
  • バンディットハイブリッドSV…約217万円(4WDなし)

4WDモデル(フルハイブリッドモデルには設定なし)は約+13万円前後。「G」「ハイブリッドMX」だけ自動ブレーキが標準装備ではなく、搭載モデルは+約8.5万円。

○トヨタ・ルーミーとタンクの価格一覧まとめ

  • X…約146万円
  • XS…約153万円
  • G…約168万円
  • G-T…約180万円(4WDなし)
  • Gコージィエディション…約173万円
  • カスタムG…約183万円
  • カスタムG-T…約196万円(4WDなし)

4WDモデルは約+18万円前後。ソリオよりも割高。「T」の名前があるグレードがターボ搭載モデルで、4WDは設定されず。「X」だけ自動ブレーキが設定されません。

ちなみに、ダイハツ・トールやスバル・ジャスティも全く同じ価格帯。

○ソリオの価格帯は割高だが、ルーミーより装備全般で充実!

以上がスズキ新型ソリオとトヨタ新型ルーミーやタンクの価格一覧になります。

結論からまとめると、ソリオの価格帯が全体的に割高です。ソリオはハイブリッド仕様がベースだけあって、ルーミー・タンクの方が割安感はあります。

じゃあ、ルーミーとタンクが取り立てて安いかと言うと、排気量の小ささを考えるといささか微妙。もちろんゴリゴリと走ってくれるものの、「1.0Lターボモデル」に180~190万円も出せるかは?

ただソリオの価格帯は割高ですが、実はその分だけ装備面は充実してる。実際安全装備もソリオが上回ってましたが、他にもソリオは「LEDライト」が標準装備されてるグレードもルーミー・タンクよりも多い。

とりわけソリオは寒い地域に至れり尽くせり。例えば、運転席シートヒーターはソリオは全車標準な上、助手席シートヒーターも上級グレードは標準装備。一方、ルーミー・タンクはシートヒーターそのものが全車オプション止まり。

またエアコンの暖房機能にしてもソリオに軍配。

ソリオは排熱だけを利用せず、「PTCヒーター」と呼ばれる直で空気を温めるため車内がすぐ暖まりやすいエアコンシステムを標準装備。一方、ルーミー・タンクは「寒冷地仕様」としてPTCヒーターはやはりセットオプション止まり。

他にも、ソリオは挟み込み防止機構付ワンタッチパワースライドドアは廉価グレードでも標準装備なのに対して、タンクルーミーは廉価グレードには設定もなし。だから、ソリオはやや割高な分だけルーミー・タンクよりも装備面が充実しており、価格差はあまり気にしなくても良さそうです。

【比較総括】ソリオとタンク・ルーミーはどっちが子育てしやすいか?

以上、カーギークによるスズキ新型ソリオとトヨタ新型タンクとルーミーの比較記事でした。ダイハツ・トール、スバル・ジャスティに関しては、勝手に脳内比較してください。

結論をまとめると、200万円以内で購入できる「ソリオのマイルドハイブリッドモデル」が個人的にはベターチョイスかな。走り、燃費性能、装備面、安全性能など総合的には一番優秀か。やはり維持費の安さが魅力。

一方、ルーミー・タンクは搭載エンジンが「1.0L」で非力感は否めない。あくまで軽自動車ターボの延長線上。1.0Lターボの走りはかなりスポーティーではあるものの、やはり価格面や燃費面でソリオより不利に働くのが難。

どっちも子育て世代向けのファミリーカー要素が強いプチバンですから、走りと実燃費が両立してるマイルドハイブリッド仕様のソリオを購入するのが一番コスパは高そうです。ただし、ルーミーとタンクは積載性やシートアレンジ力では勝るため使い方次第か。

ちなみに【比較】シエンタ vs フリード【比較】N-BOX vs スペーシア【比較】N-BOX vs タントなども興味があればご参照ください。

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