スズキの軽自動車のエントリーモデルが「アルト」。現行8代目アルトは2014年12月に発売され、往年のスポーツモデルのアルトワークスなど途中で投入されたことも話題になりました。
そこで今回カーギークでは「スズキ新型アルトのフルモデルチェンジ最新情報」をまとめたいと思います。次の9代目アルトはいつ発売されるのか?アルトワークスもフルモデルチェンジするのか?
発売日は2021年12月22日
まずは「発売日」の最新情報。
スズキ新型アルトの発売日は2021年12月22日になります。やたらと1と2が多い。正式発表は既に12月10日にされており、最近だと珍しく発表日と発売日は大きく離れていません。現行アルトは2014年12月発売だったのでちょうど足掛け7年程度になります。
一方、アルトラパンやアルトワークスはどうなるのか?
現状として確定情報はないものの、新型アルトラパンは2022年半ば頃にフルモデルチェンジすると言われております。事実、現行アルトラパンがノーマルアルトの半年後にモデルチェンジしているため、新型アルトラパンでも同様の展開が予想できそう。
そして次期アルトワークスは約一年後の2023年以降にモデルチェンジする公算大です。現行アルトワークスは付け焼刃的に復活したものの、それでも一年以内に発売してた。新型アルトワークスは入念にあらかじめ開発されてると仮定すると2022年内の発売もあるか?
車体サイズは拡大?
続いてはシャシーの最新情報を解説。
新型アルトのシャシーは引き続き「ハーテクト」を流用します。ただしセンターピラーやサイドドア、またバックドアに至るまで「環状骨格構造」を新たに採用することで剛性感が高まっている模様です。今後スズキ新型スイフトなどのシャシーにも環状構造を採用していきそう。
またルーフの接合部分には高減衰マスチックシーラー(自動車用の接着剤)を採用したことで、雨音などが軽減して静粛性も高まっているそう。だからエントリーモデルの軽自動車の割に、車体部分も大胆に改良が施されている様子。
新型アルトの車体サイズは3395×1475×1525mm(全長×全幅×全高)とやや拡大してます。具体的には先代アルトと比較すると、全高が50mmほど高くなってます。一方、ホイールベースは2460mmと変わらず。最小回転半径は4.4メートルと同じです。
そのため新型アルトの室内空間は2015×1280×1260mm(室内長×室内幅×室内高)と少しだけ拡大してます。とりわけヘッドスペースが拡大してそう。
安全性能が大幅アップ
続いては新型アルトの安全装備を解説。
スズキ新型アルトには夜間でも歩行者を認識し、後退時ブレーキにも対応するデュアルブレーキサポートが標準装備されます。誤発進抑制機能、車線逸脱警報、ふらつき警報、先行者発進おしらせ機能、ハイビームアシストといった機能が備わります。
自動ブレーキシステム以外にも【サイドカーテンエアバッグ】なども標準装備されてるのが嬉しい。
上級グレードにはフルカラーに対応したヘッドアップディスプレイもオプション装備で追加できます。このヘッドアップディスプレイにはカメラで認識した道路標識も表示してくれるそう。アルトのくせに先進装備がいろいろ用意されている模様。
ついにマイルドハイブリッドを導入!
一方、新型アルトのパワートレインはどうなるのか?
最大の注目点としてはISGを組み合わせたマイルドハイブリッドシステム(Sエネチャージシステム)も新たに投入されること。
個人的にアルトの価格帯を考えると導入されないと考えてましたが、理由は車重は30kg以上増加してるから。これは前述のように安全装備が拡充されてることが大きい。アルトの燃費性能の高さを維持するためにマイルドハイブリッド化に踏み切った。
カタログ燃費やパワートレインは?
スズキ新型アルトのパワートレインは2種類になっております。改めてグレード構成は解説しますが、マイルドハイブリッド搭載モデルは2グレード、非マイルドハイブリッド搭載モデルは2グレードの合計4グレードが用意されております。
まずISG(モーター機能付き発電機)を搭載したマイルドハイブリッドモデルは【R06D型】を搭載し、先代アルトと同じく減速時のエネルギーだけを回収するエネチャージ搭載モデルには【R06A型】を引き続き継承します。
ちなみに今回からMT車は消滅してます。変速機は全車CVTに置き換わる模様。また引き続きNAエンジンのみ。R06D型のターボエンジンは新型アルトワークスに初めて搭載される見通しか。
そこで各々のスペックを見ておくと、R06D型は最高出力が36kW(49PS)/6500rpm。最大トルクが58Nm(5.9kgm)/5000rpm。非マイルドハイブリッドのR06A型は最高出力が34kW(46PS)/6500rpm。最大トルクが55Nm(5.6kgm)/5000rpmとやや非力。
ちなみに、ハイブリッドモデル搭載の電気モーター(ISG)のスペックは2.6PS/4.1kgmになっております。
そして、マイルドハイブリッドモデルのカタログ燃費は最高27.7km/L。車重が710kgと60kg程度増加しているものの、先代アルトより1.9km/Lほど向上。非マイルドハイブリッドモデル(680kg)のカタログ燃費は25.2km/Lなので、電気モーターの力はなかなか侮れないっぽい。
新型アルトの次期デザインはどうなる?
続いては「次期デザイン」の最新情報を解説。
新型アルトの外観デザインがこちら。基本的にはキープコンセプトですが、良い意味で奇抜さは無くなってます。ボンネットも中央部分が薄っすらと凹ませるなど、視界性が改善されているか。サイドはスペーシアのような優しい凹凸感があります。
上級グレードにはLEDヘッドライトを標準装備し、同グレードにはエンブレム上部に細長いメッキガーニッシュが配置されてます。ただ下位グレードと見た目的な違いはほとんどなさそうです。
そこで先代アルトと比較すると、Aピラーとフロントガラスの角度がともに立ち気味になっている印象。現行アルトはカタログ燃費追求のため空気抵抗を抑えるフォルムになっていました。車体サイズが拡大してることからも分かるように、新型アルトはスクエア感が増した。
新型アルトは楕円形がモチーフだけあって、真正面から見ると屋根が若干こんもりしてることが分かります。ここらへんはカタログ燃費が悪化しないように空気抵抗を意識したデザインに仕上がってるのか。
○新型アルトは視界性が増した?
サイドのウエストラインも下がったことで、新型アルトはウィンドウ面積も拡大。そのことでやはり視認性が向上していることが伺えます。
また角度が付いた特徴的なバックドアも垂直さが増したことで、新型アルトの全体的なフォルム感は良くも悪くも「普通」に変わった印象です。でも同時に室内空間が拡大して、圧迫感は減少し居住性は改善して実用性は高まっていそうな雰囲気。
次期アルトワークスも2023年までに発売されると思いますが、急ごしらえのレカロシートもしっかり配置されるはず。
新型アルトの車体カラーは全12色。ダスクブルーメタリックやソフトベージュメタリックなどが新色として追加されております。そして画像を見ても分かるように、今回の新型アルトからツートンカラー(4万4000円)が選択できるのも特徴です。
ただし、ツートンカラーはマイルドハイブリッドモデルのみです。
新型アルトの内装は?
一方、新型アルトの内装も基本的にキープコンセプトです。ナビ画面の横にエアコンの吹出口が配置されてる位置関係は変わらず。メーターも一連のまま。パット見は現行アルトとほぼ変わってるようには思えません。次期アルトラパンとの差別化も考えてあるのか。
ただ現行アルトの内装はやや平面的でしたが、新型アルトはやや立体的にはなってる模様。
またドリンクホルダーは左右のエアコンの吹出口前に新たに設置し、助手席前にインパネトレイを新たに設けられております。他にもインパネトレイにはスマホも収納できるポケットを作るなど、実用性や使い勝手の良さが向上している模様
他にも7インチの【ディスプレイオーディオ】を新たに採用しています。アルトクラスの軽自動車としては必要十分なサイズ感だと思います。アップルカープレイやアンドロイドオートなどに対応し、更にバックカメラもセットで付きます。これで価格は5万5000円高なのでお手頃と言えそう。
ちなみに全方位モニター付きディスプレイオーディオの場合、価格は11万円と高くなります。
新型アルトの内装をサイドから見るとこんな感じ。シート表皮にはデニム調生地などを採用。シート背面はブラウン色を用いるなど、ささやかながらに質感の向上を演出しております。まあ価格を考えると、基本的に安っぽい感じは変わってない気がします。
室内に関しては、全グレードで大きな違いはあまり見られません。
新型アルトのグレード展開と価格は?
続いてはグレード構成と価格の最新情報。
まずスズキ新型アルトのグレードは下から【A】【L】【ハイブリッドS】【ハイブリッドX】の4種類になります。現行アルトと比べると1グレード増加。
- A…94.4万円
- L…99.8万円
- ハイブリッドS…109.7万円
- ハイブリッドX…125.9万円
- (4WDモデルは+12万円高)
スズキ新型アルトの価格がこちら。
そこで各々のグレードの装備面を簡単に解説して終わります。
○アルト・Aの価格は?
最廉価グレードの【A】はデュアルカメラブレーキサポート、後退時ブレーキサポート、エネチャージシステム、サイド&カーテンエアバッグ、オートライトシステムなどが標準装備。4WDモデルには運転席と助手席にシートヒーターが追加されてます。
客寄せパンダ的なグレードかと思いきや、その割にはしっかり装備が充実しております。そのため新型アルトの価格帯は若干上昇しそうですが、ホイールキャップは除外され、パワーウィンドウはフロントだけなど装備面はそれなりに削られているため、「法人グレード」として引き続き発売されそう。
Aの価格は94.4万円からです。
○アルト・Lの価格は?
続いて【L】の装備面は他にも電動格納式ドアミラー、フルホイールキャップ、カラードドアハンドル、挟み込み防止機機能付きのパワーウィンドウなどが更に追加されます。内外装の質感も若干アップしてます。
また運転席シートヒーターが2WDモデルにも標準装備され、4WDモデルにはヒーテッドドアミラーが追加されます。
Lの価格は99.8万円からです。
○アルト・ハイブリッドSの価格は?
続いてマイルドハイブリッドモデルとなる【ハイブリッドS】の装備面は基本的にLと同じ。バニティーミラーなどが新たに追加されます。それ以外にはカラードドアミラー、エアコンの吹出口、ドアハンドル、オーディオガーニッシュなどがシルバー加飾されるなど内外装の質感が更にアップします。
ツートンカラーが設定できるのもハイブリッドS以上からになります。
このハイブリッドSの価格は109.7万円からです。
○アルト・ハイブリッドXの価格は?
最上級グレードの【ハイブリッドX】はLEDヘッドライト、アルミホイール、イモビライザー、キーレスプッシュスタートシステム、フルオートエアコン、UVカット機能付き全面ガラス、チルトステアリング、リアシートヘッドレストなどが更に標準装備されるなど充実。
ただ運転席シートリフターやチルトステアリングもハイブリッドXのみに標準装備されてるのは、いかがなものかと思った。これらは運転のしやすさに繋がる部分ですから、せめてチルトステアリングはL以上には標準装備しても良かったか。ただでさえアルトは小さいですし。
このハイブリッドXの価格は125.9万円になってます。
コメント
個人的には、8代目のデザインが苦手だったので、新型9代目のデザインは気に入っている。
ライバルのミライースは、男性的な流線型のデザインに対し、9代目アルトは、丸みを帯びたキュートなデザイン。
次に買う車の候補の一つです。