トヨタの人気コンパクトSUVが「ライズ」。厳密にはダイハツが開発製造してるんですが、2019年11月に発売されて以降、新車販売ランキングでも上位に位置することが多かった。
ただ最近トヨタはヤリスクロスといったコンパクトSUVを立て続けに発売していることもあって、ライズの販売台数はその煽りを受けてやや低下傾向にあります。そのためトヨタ新型ライズが2021年11月1日に初めてのマイナーチェンジが行われる模様。
そこで今回カーギークでは「トヨタ新型ライズのマイナーチェンジ最新情報」を解説しようと思います。言うまでもなく、同時にダイハツ・ロッキーも同様のテコ入れが施されます。
ハイブリッドは1.2L直3エンジン?
今回のマイナーチェンジの最大の特徴は「パワートレインの拡充」にあります。
結論から言うと、ライズとロッキーはハイブリッド化される。その名も【eスマートハイブリッド】とのこと。
これは、いわゆるシリーズハイブリッドシステムになります。日産のe-POWERのように【ガソリンエンジン】で発電し、【電気モーターのみ】で駆動する仕組みが採用されます。アクセルペダルの踏み込み調整だけでスピードの加減速ができるため、ワンペダル走行も可能。
今後ダイハツは新型パッソやルーミー・トールにも投入し、次期タントや次期ムーヴといった軽自動車にも搭載していく予定。
現在1.0L直3ターボエンジン(KR-VET型)が設定されてますが、このeスマートハイブリッドでは1.2L直3ガソリンエンジン(WA-VE型)が搭載されます。高タンブル・ストレートポートといった新技術を組み合わせることで最大40%の高い熱効率を誇るなど新開発。
電気モーターのスペックは106PS/17.3kgm。約90kgほど重量増にはなるものの、ライズ・ロッキーの車重は元々軽量なので加速感は期待できそう。電気モーターのトルク感はエグいので、ライズ・ロッキーの主流グレードは今後ハイブリッドになるかも?
また車体にはダッシュボードパネル、ボンネットフード、エンジンアンダーカバーなど専用の吸音材が採用され、ラゲッジスペース付近にも新たに吸音材を追加することで静粛性がアップしているそう。
ライズのメインエンジンは1.2L直3エンジンに
一方、1.0L直3ターボエンジン(KR-VET型)は「4WDのみ」に追いやられます。2WDには前述の1.2L直3ガソリンエンジン(WA-VE型)に換装されます。スペックは最高出力が87PS、最大トルクが10.7kgmとやや貧弱ではありますが、カタログ燃費は20.7km/Lに改善。
最近は脱炭素が叫ばれて久しいですが、今後ダイハツの基幹エンジンになるとのこと。事実、エンジンの型番号は「WAVE(波)」という意味が込められているそう。価格は後述しますが、だから1.0Lターボが欲しい人はやや割高になります。
そこで改めてライズ・ロッキーのパワートレインをおさらいしておくと、【1.2L直3NAガソリン(2WD)】【1.0L直3ガソリンターボ(4WD)】【1.2Lハイブリッド】の3種類になります。
ちなみに、このeスマートハイブリッドでは専用エンブレムやタイヤホイールも専用デザインに進化。フロントグリルもメッシュ状に変更されるなど、トヨタライズでも同様の変化が見られるか。内装面でも専用設計に仕上がってるっぽい。
また車体カラーではツートンカラーにブラックマイカメタリック&スムースマイカメタリック、モノトーンカラーにはスムースマイカメタリックが新たに追加。
ライズハイブリッドの価格帯は?
続いてはグレード構成と価格情報を解説。
eスマートハイブリッドのグレードは「G」と「Z」の二種類になります。一方、ガソリンモデルはハイブリッドの投入に伴ってラインナップが整理されるものの、現行ライズ・ロッキーの値段よりも数万円程度値下げされるのが朗報です。
また自動ブレーキシステムは新たに「夜間歩行者」「標識認識機能」に対応するなど進化。上級グレードでは全車速域追従クルーズコントロールも標準装備され、それに伴って電動パーキングブレーキが備わる予定。
他にもオーディオディスプレイも解像度が上昇したり、旋回性能を高めるコーナリングトレースアシスト機能も追加されるなど、結果的にコスパはかなり高くなりそう。ただし、リアクロストラフィック警告機能などはオプション化されるそう。
○ガソリンモデルの値段
- Z…203.9万円
- G…185.7万円
- X…170.7万円
- (1.0Lターボ搭載の4WDは+26万円)
○ハイブリッドの値段
- Z…232.8万円
- G…216.3万円
以上が新たなライズとロッキーの価格帯になります。グレードが一つ減少したことでエントリーモデルの値段は上がってますが、相対的にガソリンモデルは3万4万円ほど割安になってます。ただ1.0Lターボは4WD専用になったことで相対的に割高には見えるか。
一方、eスマートハイブリッドの価格はガソリンモデルより+30万円前後になりそう。この価格上昇程度であれば次期ムーヴや次期タントにも搭載できそう。走りの完成度はどの程度かは知りませんが、ヤリスクロスのHEVよりも10~30万円ほど割安になってるのでお買い得感は若干あります。
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