クルマといえば個人が乗る乗用車が思いつく人が多そうですが、新車販売では実は商用車が占める割合も大きかったりします。町中を走ってても仕事で使ってるであろう営業車や社用車は多い。
だから、世界のトヨタが販売してる商用車のラインナップも豊富だったりします。ただし、2020年4月を持ってトヨタの商用車が次々と販売終了する模様。そこでカーギークでは一体どんな商用車が消えるのか?その背景を簡単に解説してみました。
背景にトヨタの販売店の統合
まずはトヨタの商用車が販売終了する背景を考察したいと思います。
結論から言うと、「トヨタディーラーの販売事情」が背景にあります。これまでトヨタ車は全てのトヨタディーラーで必ずしも購入することはできず、車種ごとに各々の販売チャネルが設定されておりました。ヴォクシーはネッツ店、ハリアーはトヨペット店といった具合。
でも今後は全てのトヨタ車は全ての販売店で購入可能になります。いわば全チャネルで全車種併売化され、今後○○店という区別すらなくなる可能性もあります。いわば販売店の統合が本格的に始まるのが、まさに2020年5月以降の話。
そのためディーラーだけではなく、現在トヨタは車種のラインナップも整理縮小を進めており、先日はエスティマも販売終了されたことも話題になりました。更にさかのぼるとラクティスやマークXなども販売終了され、いずれポルテなども販売終了する噂もあります。
だから商用車もご多分にもれずということ。
サクシード,トヨエース,レジアスエース,ライトエースが販売終了へ
最後は2020年4月に販売終了するトヨタの商用車をチェックしていこうと思います。
まず今回販売終了する商用車が「トヨタ・サクシード」。かつてはカローラバンの後継車として2020年に販売されましたが、兄弟車のプロボックスに統合される予定。
当初サクシードは最大積載量が多いなどプロボックスと差別化されていたものの、2014年のマイナーチェンジで安全性能を引き上げることに伴って、コストカットもあってか中身が完全に統一されてしまう。結果、知名度が高い方が生き残るという流れ。
続いての商用車は「トヨエース」。2011年にフルモデルチェンジしたばかりですが、やはり兄弟車のダイナに統合されます。1980年代に両者は兄弟車として売り出されていたものの、トヨエースそのものは1954年に販売された超古株。
そのため65年の歴史に幕を閉じる模様。ただ正確な車名はトヨエースカーゴ。バンタイプのトヨエースルートバンなる商用車も販売されてるんですが、いずれ同様に販売終了されそうな予感。
続いては「レジアスエース」。見ても分かるように、ハイエースの兄弟車。
まさに商用車の絶対王者とも呼べるハイエースに兄弟車が必要だったのか不明ですが、レジアスエースは1999年頃に発売された20年選手。販売店もコロコロと変わるなど販売する側においても定着する気配もなかった模様。
また2019年にハイエース200系はフルモデルチェンジして「グランエース(300系ハイエース)」が既に併売されるなど、レジアスエースにますます需要が先細ったのは明白。他にもライトエースという50年前に発売が始まった商用車も今回販売終了されます。
だから今回販売終了する背景には「主に兄弟車が統一される」ことが大きい模様。兄弟車を発売していたのは販売店側の事情も強く、まさに「むべなるかな」という結末でした。
コメント
サクシード=コロナ・カリーナ・カルディナの後継
プロボックス=カローラ・スプリンターの後継
レジアスエース=1999年7月に登場したビスタ店向け車両
ライターさん、きっちり押さえていきましょう。