【2020】ゴルフ vs ポロ 徹底比較まとめ【長所短所の違い】

先日、フォルクスワーゲン新型ポロがフルモデルチェンジ。この新型ポロは3ナンバーに拡幅されたものの、結果的に走りの質感などは随分と向上しました。依然として新型ポロはフォルクスワーゲンを代表するコンパクトカーと言えそう。

一方、フォルクスワーゲンには「ゴルフ」という世界的に売れているCセグメントカーも発売されております。でも、見た目は新型ポロもゴルフも相変わらず同じような雰囲気。車好きであってもパッとすぐ見比べられる人は少ないでしょう。

でも両者は似て非なる存在。

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(上:ポロ 下:ゴルフ)

そこで今回はフォルクスワーゲンの新型ポロとゴルフを改めて徹底的にカーギークでは比較してみたいと思います。

やはり、フォルクスワーゲンは初めて外車を購入する上での入門的な輸入車メーカー。きっとゴルフを買うか新型ポロを買うか悩んでる方も少なくないはず。是非クルマ選びの参考の一つに読んでみて下さい。

ゴルフとボロの内外装を比較してみる

まずはフォルクスワーゲン・ゴルフと新型ポロの内外装を比べてみたいと思います。

○新型ポロとゴルフの見た目に違いはあるのか?

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(上:ポロ 下:ゴルフ)

改めて冒頭の比較画像を見ておくと、雰囲気はまさにそっくり。ほとんど同じと言ってもいいぐらいデザインに違いはありません。これでも新型ポロになってから、まだデザイン的に違いが少し現れたぐらいかも。

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(上:ポロ 下:ゴルフ)

ただ両者をサイドから画像を比較してみると、新型ポロとゴルフの違いはそれなりにございます。

例えば、ウィンドウガラスの大きさや形状は新型ポロの方が後ろがシュッとしてます。他にもゴルフはシャークフィンアンテナに対して、新型ポロはアホ毛っぽい安いタイプのアンテナを採用しております。

全体的なフォルムもゴルフは新型ポロと比べると、どちらかといえばステーションワゴンタイプに近いかも知れない。それもそのはず。新型ポロとゴルフの主要諸元・車体サイズを比べると、その差は一目瞭然だから。

○ゴルフは新型ポロより全長20cm程度長い

具体的に両者の主要諸元を比べてみましょう。

新型ポロの主要諸元は4060×1750×1450mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2550mm。一方、ゴルフの主要諸元は4265×1800×1480mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2635mm。

つまり、ゴルフは新型ポロよりも全長が20cmほど長く、全幅が5cmほど広い計算。

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(ベストカー4月26日号 講談社)

だから新型ポロとゴルフを実際に並べて比較すると、ゴルフの方がポロよりもかなりフロント部分が突き出てることが分かります。意外と20cmの違いは大きい。この違いが室内空間などの差にも、明白に現れております。

ただ逆に言ってしまえば、新型ポロとゴルフの間には「全長の長さ」ぐらいしか大きな違いがないとも表現可能。もちろん実際には搭載エンジンなどは違うため全く同じとは言えないものの、それでもゴルフもポロも「見た目的な違いはやはり少ない」というのが答えらしい。

○新型ポロとゴルフの内装は同じ?質感に違いはあるか?

続いては内装の比較。果たしてゴルフと新型ポロのインテリアも同様にほぼ同じなのか?

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(上:ポロ 下:ゴルフ)

結論から書いてしまうと、内装面でもゴルフとポロに大きな違いはなさそうです。

全体的な雰囲気やデザインは共通してそう。外装やエクステリアの比較でも違いがあまりなかったように、そこまで言うて内装も雰囲気的には大差はない印象。D型風ステアリングホイールなどコンパクトカーとしては、どっちもスポーティーに仕上がってるか。

ただシート素材やデジタルメーターが標準装備など細かい部分で力が入っており、全体的な質感ではゴルフの内装の方が新型ポロよりも高いです。5cmの全幅差やシート周りなど細かく比較していくと、居住性の面でもゴルフの内装がやはり上回ると思います。

後述する価格の違いも読んで欲しいんですが、実はポロもゴルフも価格差は意外と少ない。同じグレードで比較すると、ゴルフとポロの価格差は40~50万円ほどの違いしかない。この値段の違いをどう解釈するかは人それぞれですが、内装を比較してもあまり違いが出てこない。

もっと言うと、ベースのデザインは新型ポロもゴルフもほぼ同じ。そのためゴルフの内装の方が質感高く仕上がってるものの、だからといって新型ポロの内装面が何か見劣りしてる部分も特にはなさそうです。

ゴルフと新型ポロの価格を比較してみる

ということで、ポロとゴルフの価格を比べてみたいと思います。実際の所、どれぐらいの値段の違いがあるのか。

○ポロの価格帯は最大で約270万円

まずはポロの価格帯。ちなみに新型ポロになってから、+10万円ほどやや割高になりました。またスポーツグレードの「ポロ GTI」などは割愛。

「ポロ TSI Trendline」の価格が209.8万円から。「ポロ TSI Comfortline」の価格が229.9万円から。「ポロ TSI Highline」の価格が265万円から。新型ポロは色んなオプション装備などを付けても、おそらく200万円台に収まる価格帯だと思います。

「ポロ TSI Trendline」は標準で自動ブレーキが搭載され、電動格納式ドアミラーやデイライトも標準装備。「ポロ TSI Highline」からはACC(全車速追従クルーズコントロール)やスマートエントリーシステム、LEDヘッドライトなども標準装備されます。

どうやら新型ポロに捨てグレードみたいなんはないと考えて良さそうです。

○ゴルフの価格帯は最大で約350万円

続いてはゴルフの価格帯。やはりスポーツグレードの「ゴルフ GTI」や「ゴルフ R」といった価格は割愛しております。

「ゴルフ TSI Trendline」の価格が253.9万円から。「ゴルフ TSI Comfortline」の価格が279.9万円から。「ゴルフ TSI Comfortline Tech Edition」の価格が299.9万円から。ゴルフのミドルグレードは300万円までに収められてる模様。

一方、「ゴルフ TSI Highline」の価格が331.9万円から。「ゴルフ TSI Highline Tech Edition」の価格が349.9万円から。逆に新型ゴルフの最上級グレードからググッと価格帯が割高になって、最低でも300万円を大きく超えてくる模様。

当然、廉価グレードの「ゴルフ TSI Trendline」から自動ブレーキが設定。ミドルグレードの「ゴルフ TSI Comfortline」からACCが装備されるため、実は新型ポロ「TSI Highline」と価格差は意外と約10万円程度の違いしかない。

ただ「ゴルフ TSI Highline」には新型ポロにはない渋滞時追従システムも完備。レーンキープアシストなども新型ポロにはなく、ゴルフにのみ設定される装備。だからゴルフの方が全体的に割高ではあるものの、装備面では新型ポロよりも充実してると評価してみる。

クルマ選びが楽しいのはゴルフ

新型ポロもゴルフも、どっちも「ハッチバック」と呼ばれるジャンルの車種。いわゆる国産車のコンパクトカーに多いカタチやフォルム。ただ、ゴルフには様々なモデルが発売されております。

例えば、ステーションワゴンタイプであれば「ゴルフヴァリアント」。更にアウトドア仕様のモデルであれば「ゴルフオールトラック」。他にもゴルフトゥーランなどが存在します。ハッチバック車ではあるもののスポーツグレードの「ゴルフR」などは、非常にパワフルな300馬力に近いエンジンに換装されていたりします。

特に最近のフォルクスワーゲンは電動車に力を入れており、PHEVモデルだと「ゴルフGTE」が有名。プラグインハイブリッドではあるものの、スポーティーな味付けに仕上がっており非常に走りが楽しいものになっております。最近は電気自動車モデルの「e-ゴルフ」も発売されたのは記憶に新しいです。

まさにラインナップの種類だけで比較すると、新型ポロはゴルフの足元にも及ばない。言っちゃえば、ポロは完全なコンパクトカー一本勝負ようなもん。ただポロにもSUVモデルがそろそろ発売されると見られてるものの、それでもゴルフの種類には勝てないでしょう。

それだけ世界的にも日本でも、ゴルフがフォルクスワーゲンで最も売れてる人気車種の裏返し。非常に選択肢は幅広いため「クルマを選ぶ楽しみ」という点では、新型ポロよりもゴルフに軍配が上がると評価して良さそうです。

新型ポロとゴルフの走りを比較してみた

続いては走りの比較。新型ポロは今回のフルモデルチェンジで様々な進化を遂げました。果たしてゴルフと比べて、走りの質感などはおすすめなのか?

結論から書いちゃうと、新型ポロもゴルフの走りも意外と良い勝負なのではないか。

○エンジンスペックはほぼ同じだが、それぞれの長所と短所

新型ポロは「1.0L直3ターボエンジン」のみ。

いずれ1.4Lターボモデルが追加されるようですが、1.0L直3ターボの最高出力は70kW(95PS)。最大トルクは175Nm(17.9kgm)。2000回転付近から最大トルクを発揮するため、走りの加速感は必要十分。

一方、ゴルフの主力エンジンは「1.2L直4ターボ(TSI Trendline)(TSI Comfortline)」と「1.4L直4ターボ(TSI Highline)」の二種類。

ゴルフの「1.2L直4ターボ」は最高出力77kW(105PS)。最大トルク175Nm(17.8kgm)。馬力的には1800ccNAエンジン並み。新型ポロと比較すると、馬力とトルクの違いはあるもののほぼ同じスペック。

ただ新型ポロはゴルフよりも100kg程度ほど軽量。加速感という点では新型ポロが有利。でも、ゴルフは新型ポロよりも更に回転数は低く、ゴルフは1500rpm付近からトルクフルな加速を発揮できる。

一方、現行ゴルフは2012年にフルモデルチェンジを行ったためプラットフォームなどは古いままなのに対して、新型ポロは新しくプラットフォームを刷新しており、このシャシー性能が非常に剛性感に優れる。操縦安定性の高さなど、新型ポロのメインはむしろエンジンよりも車体剛性の高さにあると評価していいほど。

どちらも低速トルクに満ちあふれたエンジンであり、非常に加速感はすくような気持ち良さがある。でも4気筒エンジンのゴルフと比較すると、3気筒エンジンの新型ポロはエンジン音などはやや雑味が増してる。

総合的に比較すると、新型ポロの走りは割とゴルフの走りに肉薄しているのではないか。むしろ新型ポロの走りの方が好印象を抱くドライバーも多いかも知れない。

○スポーティーな走りならゴルフの1.4L直4ターボがおすすめ

ただゴルフの「1.4L直4ターボ」は最高出力103kW(140PS)。最大トルク250Nm(25.5kgm)。トルクは2500ccNAエンジン並を誇るほどパワフル。スペック的には国産車で比較すると、スズキ新型スイフトスポーツよりややパワフル。

そのため1.0L直3ターボしか用意されてない新型ポロが、動力性能や加速性においてゴルフに勝つのは非常に厳しいのかなとは思います。そのためさらなる余裕のあるスポーティーな走りをフォルクスワーゲンに求めるならゴルフの1.4L直4ターボがおすすめ。

ただ前述のように「ゴルフ TSI Highline」の価格は330万円からと、それなりに割高。ここまで割高になれば、ゴルフより更にブランド力があるベンツやBMWも視野に入る。強いて気になる点があるとすれば、やはりそこ。

【比較】新型ポロとゴルフ 長所や短所など評価まとめ

以上、カーギークによるフォルクスワーゲンのゴルフと新型ポロの比較記事でした。

こうやって詳細にゴルフとポロを比べると、やはり見た目さながら中身も似てる部分は多かった両者。新型ポロは車体が3ナンバーに拡幅されたことも手伝って、以前ほどゴルフより商品として見劣りしなくなった気はします。

それでもゴルフは価格的に割高なこともあって、商品力はポロと比べると全体的に高め。細かい部分だと内装の質感や装備面でゴルフよりポロが見劣りする部分が…。どうせ高いお金を出すのであれば、基本的にゴルフを購入しておけば損はしないと思います。

○ゴルフではなく敢えて新型ポロを購入する理由とは?

ただし、新型ポロの割安な値段設定は十分魅力的だと思います。あくまでゴルフと比較した場合。

例えば、ゴルフの1.4L直4ターボが搭載される「ゴルフ TSI Highline」は価格が330万円を超えてくる。ベンツ新型Aクラスの乗り出し価格より割高。ちょっと性能や装備の良し悪しだけでは割り切れない割高な価格帯。

そこでゴルフの1.2L直4ターボを買おうとすると、新型ポロの価格競争力の高さも見えてくる。何故なら「TSI Trendline」など同じグレード同士で比較すると、ポロの価格はゴルフよりも約50万円ほど割安だから。国産車とポロと比べても価格差は少ない。

もちろん装備差の違いなど一概に言えないんですが、ポロのエンジン排気量は1.0Lと見劣りするもののスペック的には大差ない。ポロの車体も剛性感は高く、車重も軽量。少なくとも両者の走りに50万円の違いは体感できないはず。

そのため「贅沢なコンパクトカー」や「初めての輸入車」として車選びするなら、新型ポロはゴルフよりも魅力的で商品と評価できそう。フォルクスワーゲンという庶民的なブランドも考慮すれば、新型ポロを選ぶ価値はそれなりにありそう。

ちなみに【感想】VW新型ポロ 試乗レビュー新型ゴルフ フルモデルチェンジ最新情報【比較】Aクラス vs ゴルフなどの記事も併せてご参照ください。

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