東京モーターショー2019がそろそろ閉幕。ホンダ次期フィットやトヨタ次期MIRAI、次期デイズルークスといったコンセプトカーが出品されました。日産自動車からは新型デイズをベースにした新たな軽自動車EVなども出品されて話題になりました。
中でも日産自動車の「ARIYA(アリヤ)コンセプト」が大きく注目を浴びました。YouTubeにアップロードされた新型ARIYAの動画は一週間程度で50万再生。そして、どうやらこのARIYAは日産新型エクストレイルのEVバージョンと確定?
そこで今回カーギークでは日産新型ARIYA(アリヤ)について簡単にまとめてみた。
ちなみに、読み方は素直に「アリア」っぽい。こういう中途半端にややこしい読ませ方はやめてほしい。アリアを読ませたいなら「ARYA」だろっていう。どのみちARIYAはコンセプトカー。わざわざ覚える価値があるかはさておき。
ARIYAのスペックまとめ
まずはアリヤの車体サイズなどスペックをおさらい。
日産新型ARIYAの主要諸元は4600×1920×1630mm(全長×全幅×全高)になります。実際に市販される時も同じスペックかはさておき、ARIYAのサイズ感はいわゆるCセグメントサイズ。
そして、アリヤの特徴は「前後ツインモーター」で走行する新型電動SUV(EVクロスオーバー)。あくまで電気モーターの数は2個ですが、四輪をそれぞれ緻密に制御可能。
また電気モーターは日産リーフに搭載されているものと同じ。既に新型ARIYAと思しきクルマに試乗した自動車ジャーナリストの動画などを見る限り、相当パワフルに走るっぽい。
他にもプロパイロット2.0を標準装備し、新型ARIYAはいわゆるハンズオフ走行が可能。スマホ操作で自動駐車機能も備わり、駐車場や充電スタンドに自ら自動的に案内移動してくれたりします。
日産自動車曰く、「近い将来販売する新型EV車のコンセプトカー」と公言してる。そのため外観やサイズ感がどうなるかは不明ですが、新型アリヤはいずれ数年以内に確実に発売されると考えて良さそう。
ARIYAの内外装はダサい?
続いては「内外装」の最新情報。
新型ARIYAのフロントマスク画像がこちら。あくまでコンセプトカーということもあって一見するとCGっぽいですが、実際の車両もこのまんま。グリルやヘッドライトの境目は凹凸感がなく、近未来感が漂うフォルム。
一方、新型ARIYAのリア周りの画像がこちら。ルーフは後ろにかけてなだらかに傾斜し、スタイリングはさながらクーペSUV。また横長の左右一本に繋がったリアランプは、最近のレクサス車のような雰囲気も漂わせます。
先程は凹凸感がないと言いましたが、サイドを見ると車体下部にかけて絶妙に引き締まってることも伺えます。
ダサいかダサくないかで言うと、間違いなくダサくはない。レクサスのような切れ長ヘッドライトを採用しながら、良い意味でレクサスのようなドギツさはない。V字モーショングリルなど日産らしさは弱いものの、今後リーフもARIYAのような顔付きに変化しそう。
だから意外と市販車に近いデザインなのではないか?
○新型ARIYAの室内は広々
続いては、新型ARIYAの内装。
内装はコンセプト感はそれなりに残るものの、ダッシュボードに巨大な液晶ディスプレイを配置するなどBEVらしくデジタルコクピット感があふれます。質感含めて気になる部分はあるものの、やはりこのまま市販されても大きな違和感はなさそう。
センターアームレスト付近や液晶ディスプレイ下にはタッチパネル操作でエアコンの温度を引き下げられるなど、スイッチ類を排して内装と一体化が図られてるのも面白い。日産自動車曰く、「シームレス」とARIYAの内装を表現。
ダッシュボードはスエード素材するなど、ドアパネルの素材の質感も高い。走行状況によって室内照明が各所で変化するなど遊び心も満載。また軽自動車のように足元空間が広いのも特徴。意外と実用性も高そうな室内。
だから新型アリヤの商品力は既に高く、何度も言ってますが「ほぼこのまま発売されそう」な雰囲気もします。
新型ARIYAが次期エクストレイルEVの根拠とは?
最後は「次期エクストレイルEVとの関連性」を考察。
結論から書くと、新型ARIYAは次期エクストレイルEVと見て間違いないと予想してみる。
何故なら、新型エクストレイルのフルモデルチェンジは2020年秋ごろと見ているのはベストカーの最新情報。現行エクストレイルのサイズ感(4690×1820×2705mm)を見ても新型アリヤとほぼ同じ。
さすがにタイミング的には早い印象も否めませんが、新型エクストレイルがフルモデルチェンジしてから1年後2年後にEV化されると考えても、「近い将来販売される」とされる新型ARIYAの情報とぴったり合う。
実際、次期エクストレイルのテストカーを見ると、アリヤと同じようにリア周りのお尻が角ばったデザイン。また偽装ゴリゴリのフロントマスクを見ても、切れ長のヘッドライトやボンネットの形状などARIYAとダブって見える部分が多い。
逆に言うと、新型エクストレイルのフロントマスクもARIYAに近くなると予想できそう。
○エクストレイルのコンセプトカーが出品されてなかったのが根拠
そもそも東京モーターショー2019に何故「次期エクストレイルのコンセプトカーは出品されてなかったのか?」という話。
海外では既に新型エクストレイルのテストカーは走行しており、2020年中のフルモデルチェンジはほぼ確実。もし出品するとしたら2019年秋は最適なタイミング。でも、「ARIYAが次期エクストレイルのコンセプトカーも兼ねていた」と考えれば?
もしARIYAが「EV版エクストレイル」だったと仮定すれば、ノーマルの新型エクストレイルも同時にアピールしてるに等しい。もし次期エクストレイルのコンセプトカーを出品すれば、逆にそこに注目が集まって「日産の電気自動車(ARIYA)」の印象が薄まる。
日産自動車からしたらイチ商品(次期エクストレイル)よりも、モーターショーでは「BEVのような技術力そのもの」をアピールしたいはず。
既に、将来的に新型エクストレイルと新型アウトランダーPHEVが兄弟車になる可能性も指摘されてる。実際、次期アウトランダーのフルモデルチェンジもエクストレイルと同じく2020年後半頃と見る向きが強い。
だから、当初は「トリプルモーターに進化する」といった情報や「電気モーター4個搭載も大いに有り得そう」とカーギークでは予想したりもしましたが、日産ARIYAを見る限りは現行アウトランダーPHEVと同様に2モーターのままか。
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