2020年11月18日、スバル新型BRZがアメリカで初めてお披露目されました。兄弟車のトヨタ・86と並んで、スバル・BRZは数少ない国産スポーツカー。芸能人の愛車としても親しまれてます。2021年4月5日に日本国内でも正式にお披露目されました。
そこで日本国内では販売終了の噂もあるスバル新型BRZのフルモデルチェンジ最新情報をおさらいしてみた。
発売日は2021年7月29日?
まずは「発売日」の最新情報。
スバル新型BRZの発売日は「2021年7月29日」になります。スバル新型BRZはアメリカ国内で先に発表されましたが、発売そのものは日本の方が少し早めでした。アメリカ国内での発売日は2022年秋以降。
一方、引き続きBRZの兄弟車となるトヨタ次期86の発売日は少し遅れて2021年秋と言われています。スバルが基本的に開発生産しているということで、新型86の方が若干後回しにされるのは今回も同じ。それでもトヨタの方がスバルより力を入れている感あり。
新型BRZは日本国内のみ撤退?
ちなみに「BRZの販売終了説」も当初は流れていました。まだフルモデルチェンジ情報が少なかった2018年から2019年頃は、新型BRZは「海外専売車」になると報じられていました。つまり、BRZが日本国内から撤退する可能性が指摘されていました。
この理由は「スバル車がアメリカ国内で大ヒットしてる」から。スバルは日本国内で生産して輸出することが特に多い自動車メーカーでした。そのため日本国内の生産供給体制は逼迫状態にあった。そこで新型BRZの日本国内向けの生産分をアメリカに回す、とはマガジンXの報道。
ただし、BRZの販売台数が知れていることからも分かるように、その情報は結果的に誤報でした。ただ各国で環境規制が強まる中、BRZや86は電動化する上で制約が多い。もしBRZが生産終了するとしても5年後6年後の話。今後生産終了する可能性がゼロかというと?
新型BRZの搭載エンジンは?
続いては「パワートレイン」の最新情報。
スバル新型BRZの搭載エンジンは「2.4L水平対向4気筒エンジン」が搭載されます。これは2018年発売の大型SUV・アセントに搭載されているものと同じ。スバルが現在開発してる最新型のターボエンジンではないものの、大排気量だけあってパワフル。
具体的に新型BRZのエンジンスペックを見ると、最高出力は173kW(235PS)/7000rpm。最大トルクは250Nm(25.5kgm)/3700rpm。フルモデルチェンジ後は+30PS、+40Nmほどパワフルに仕上がってる。0-100km/h加速が1秒ほど縮まっているそう。
変速機は引き続き6速ATと6速MTを採用します。車両重量は6MTモデルで1270kg。6速ATモデルのスポーツモードは更に進化し、変速の緻密さが向上。サスペンションは前後ストラット/ダブルウィッシュボーンは引き続き同じ。
新型BRZのカタログ燃費は12.0~11.7km/L(WLTCモード)。燃料タンク容量は50L。先代BRZと比較するとほぼ同水準か、やや悪化はしてます。
シャシーや車体サイズはどうなる?
続いてはシャシーや車体サイズの最新情報。
スバル新型BRZの車体サイズは4265×1775×1310mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2575mm。
最低地上高は130mm。
フルモデルチェンジ前とほぼ同じサイズ感ですが、現行BRZと比べると全長が多少伸びて、全高がやや10mmほど低く設計されてる。またリアのトレッド幅も5mmずつ拡大してるため、走りの安定感が増してる。
一方、スバル新型BRZのシャシーには先代BRZのものが流用されてます。期待されたSGPプラットフォームに進化はしていないものの、SGPの技術を新たに取り入れることで、新型BRZではレヴォーグなどと同様に「インナーフレーム構造」を新たに採用。
だからシャシーが先代BRZから流用されてるとは言っても、ねじり剛性は50%、フロントの曲げ剛性は+60%ほど向上。ルーフやエンジンフード、フロントフェンダーにアルミ素材を部分的に採用するなどして、結果的に重量増は意外なほど抑えられてます。
新型BRZのデザインは?
一方、スバル新型BRZのデザインは結構変わってます。
例えば、フロントグリルが更にワイド化。またフロントフェンダーのやや後方には「エアアウトレット」がアクセントとして効いてる。いかにも「スポーツカー」といった雰囲気で新型BRZのデザインはワクワクさせられます。
「デザインの第一印象はより塊感のあるものになり、大きく見える」とはベストカーの試乗記事。確かに前方部分から後方に掛けて、新型BRZの全体のフォルムからは美麗な一体感を感じさせます。
新型BRZのリア周りがこちら。トヨタ・スープラのようにお尻がピンと少し跳ね上がってる。
新型BRZの前後を同時に比較するとこんな感じ。
次期BRZはポルシェ・ケイマンのパクリ?
一方、新型BRZを遠目から確認するとどこか既視感も覚える理由はシンプル。
ポルシェと雰囲気がそっくりだから。撮影の角度も同じだけあって、新型BRZとポルシェ・718ケイマンと違いを探すほうが難しいぐらいに似てる。エアアウトレットの位置が違うぐらいで、ヘッドライトやフォルム感も笑えるぐらいに似てる。
逆に言うと、スバル新型BRZのデザインのカッコ良さが際立ちます。ネット上では「ずんぐりむっくりしてる」といった評価もありましたが、ポルシェは購入できなくてもBRZは購入できる車好きは多そう。
あとシルバー色はダサいと言われがちですが、BRZ然り、ポルシェ然り、スポーツカーこそシルバーが似合うのかも知れない。
内装デザインは?
続いては「内装デザイン」の最新情報。
例えば、メーターバイザーが低く設計されたことで、フルモデルチェンジ後は前方視界性がアップしてるそう。赤いステッチなど差し色として効いててスポーティー。
フルモデルチェンジ後も大きくデザインは変わってはない雰囲気もありますが、ダッシュボードやドアパネルなどの質感や触り心地は格段にアップしてるっぽい。
また新型BRZのメーターパネルには「7インチのデジタルメーター」が採用。どうやらスポーツカーであってもデジタルコクピットの流れは止まらない。ただ日産新型フェアレディZのメーターパネルが約13インチだったことを踏まえると正直小さい。
ナビ画面のサイズも「8インチ」と小さいのが少し物足りなさは残ります。スズキ新型ソリオでもナビ画面は9インチ。最近は軽自動車でも8インチのサイズ感も増えてる。
ただ後述しますが、スバル新型BRZの価格帯は300万円台なので若干致し方ない面もあります。車格は落ちるものの、フェアレディZの価格帯はもう100万円ほど割高だったりするので。
安全装備はアイサイトに進化するが…
続いては「安全装備」。
スバル新型BRZもついに「アイサイトが標準装備」されます。自動ブレーキだけではなく、全車速域の追従クルーズコントロールが搭載されます。考えてみると先代BRZは最後の最後まで自動ブレーキすら付いてなかったのがすごい話。
ただし、自動ブレーキは「6速ATモデルのみ」に限られます。新型BRZでも6速MTが設定されるわけですが、こちらにはアイサイトは設定できません。だからMTモデルに限っては、フルモデルチェンジ後も引き続き安全装備で見劣りします。
既にフルモデルチェンジ済みの新型レヴォーグに初搭載された「アイサイトX」ではMTモデルにも対応してた気がしますが、新型BRZに搭載されるのはアイサイト3だけあって性能面では見劣りする模様。
新型BRZの価格は?
続いては価格の最新情報。
まず確認しておくと、スバル新型BRZは「R」「S」の合計2グレードになります。GTやSTIスポーツは発売当初は用意されない模様。おそらく次のマイナーチェンジあたりで追加されるのかも知れない。
- R…308万円(MT)・324万円(AT)
- S…326万円(MT)・343万円(AT)
新型BRZの価格帯はざっくり300~340万円強に収まります。先代BRZと比較すると、30~40万円ほど価格が上昇。概ね予想の範疇でしたが、手軽に乗れるスポーツカーという点ではやや逆行してる感はあります。それでも先代BRZの値段が安すぎただけか。
ちなみに【R】と【S】の違いは17インチタイヤか18インチタイヤか、6スピーカーか8スピーカーか、シート素材がファブリックか本革&ウルトラスエードか等です。他にもドアトリムやスイッチの素材もSの方が上質です。
上級グレード【S】にはドアカーテシランプなども標準搭載されるなど、装備面が無難に充実しています。【R】と【S】の価格差は20万円ちょっとの違いしかないため、新型BRZを購入するのであれば【S】を選んでおいた方が素直にお得感はあります。
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