2017年にホンダ新型N-BOXがフルモデルチェンジを行ったのは記憶に新しい。それから新型N-BOXの快進撃は止まらず、今の今まで新車販売台数でトップを走り続けております。
「走る」といえば、そう試乗。
そこで今回カーギークでは改めて「ホンダ新型N-BOXの試乗インプレッション」をレビューしていこうと思います。自動車雑誌さんなどの試乗レビューなども総合的に評価しつつ、ホンダ新型N-BOXのおすすめポイントをまとめたので車選びの参考にしてね。
【試乗】新型N-BOXのデザインを評価
まずはホンダ新型N-BOXの内外装を評価していこうと思います。既に何度も新型N-BOXのカタログに目を通してる方も多そうですが、筆者なりにデザインに賛否両論してみようと思います。
最初はノーマルの新型エヌボックスのデザイン。
一応フロントグリルなどが拡大されてるものの、いわゆる先代N-BOXからキープコンセプト。当初の印象はデザインがマイルドになってイマイチと思ってたんですが、全体的に抑えた優しい雰囲気の丸み感があるデザインは相変わらず万人が買いやすいか。
そして、新型N-BOXのフロントマスクはそれなりに存在感や強調感もある。
何故なら、ホンダ新型N-BOXは全車フルLEDライトが採用されてるから。特に新型N-BOXを真正面から見ると、顕著にヘッドライトのLED感が伝わる。実は新型N-BOXはカーテンエアバッグやホンダセンシングなども標準装備されており、まさに装備充実の象徴が丸目ヘッドライトにも現れてるカタチ。
○新型N-BOXカスタムは「流れるLED」を初採用!
続いての評価は新型N-BOXカスタムのデザイン。
先代エヌボックスカスタムよりもメッキバーが強調され、ヘッドライトからフロントグリルまで一体感あるデザインに変化。正直、新型N-BOXカスタムのデザインも先代と比べるとパッとしないなぁ~、というのが個人的な感想。
ただ新型N-BOXカスタムも先代よりゴリゴリ感が薄まったことで、よりスッキリ感が増したデザインは却って購入しやすいかも知れない。実際、新型N-BOXの販売台数を見れば、ゴリゴリ感を薄めたデザインは正解だったか。
特に新型N-BOXカスタムですごい装備が、やはりヘッドライト。
まさかの「シーケンシャルウインカー」が標準装備されてる。いわゆるターンシグナルランプに流れて表示されるLEDライトを採用してる。画像だと動かないので分かりづらいですが、内側から外側にオレンジライトが流れるように順番に光っていく。
ドイツなどの高級車が先駆けて採用されるなど、シーケンシャルライトはかなり先進的な装備。最近ではトヨタ新型C-HRなど限られた割高国産車に採用されるに留まる。そのためいずれ他社も追随しそうですが、2018年後半時点でも軽自動車で採用してるのは新型N-BOXカスタムのみ。
だから新型N-BOXカスタムの価格は割高ではあるものの、これだけでも十分購入する理由になるか。
ただ強いて新型N-BOXカスタムに気になる点があるとしたら、アンテナ。
新型N-BOXはかなり装備が充実させるものの、アンテナがピーンと跳ねてる古いタイプ。流れるヘッドライトを標準装備してるぐらいなんで、新型N-BOXにも「シャークフィンアンテナ」が欲しい所。何故しない?
ホンダ新型エヌボックスの内装は大胆に変化!
続いては内装や室内面を評価したいと思います。
結論から書くと、新型N-BOXの内装インパネ周りのデザインは大胆に変更されています。しかも実用面でもアップ済み。
まずはホンダ新型N-BOXの内装インテリア。
新型N-BOXのメーターパネルは上部にギュッと小さくまとめることで、運転席前にアッパーボックスを設けることに成功。本来ならセンターパネルじゃないと不可能と思ってただけに、誰もが「盲点」と思ったに違いない。
それだけ新型N-BOXは運転席周りや助手席周りなど、非常に収納スペースが多く実用性が高い。特にお子さん連れユーザーだと色んな小物を車内に持ち込む機会も多いと思うんですが、新型N-BOXだとまず収納する場所に困ることはないはず。
一方、メーターパネルが先代N-BOXより小さくなってしまったものの、視認性は十分。新型N-BOXは先代と比較すると結果的に随分とスッキリと仕上がっており、まさに「機能美」といった内装。
ただし、背が低い女性が運転する場合、メーターパネルがある部分がその分だけ盛り上がっており、どうしても視界性が悪化したという評判も。そこらへんの新型N-BOXの視界性や運転のしさすさなどは後述してます。
特に新型N-BOXカスタムの内装は更に質感がアップし、全体的に光沢感や皮感が増しております。YouTubeの試乗動画や自動車雑誌の試乗記事を読む限り、新型N-BOXカスタムの内装は「普通車以上の質感」との評判。
土屋圭市というプロドライバーも新型N-BOXを試乗して、「とってもラグジュアリー。デザインも上質だし、貧相な感じがなくていい」と内装やインテリア面を評価。もし新型N-BOXカスタムをセカンドカーとして購入する場合、まさに「必要十二分」。
だから試乗すると体感できますが、ホンダ新型N-BOXカスタムの内装面は「軽自動車らしさがゼロ」とカーギークの試乗記事でも評価。実際、従姉妹夫婦も新型N-BOXカスタムを購入しておりました。
○【試乗】新型N-BOXは助手席シートが大幅に進化!
特に新型N-BOXで注目したいのが「助手席シート」。
新たに「スーパースライドシート」なるグレードが設定されており、助手席シートがハンパないレベルのスライド量で前後に動かせることが可能。
だから画像のように助手席をダッシュボードあたりまで移動させると、そのまま運転席に乗り込むことだって可能。さながら「簡易ウォークスルー機能」。そのため新型N-BOXは軽自動車というより、もはやミドルクラスミニバン的な使い方も可能。
N-BOXはただでさえ室内空間が広かったですが、今回のフルモデルチェンジからプラットフォームが刷新されたこともあって、室内長で+60mm、前後席空間距離で+25mmほど更に拡大させたことで可能となったか。
そのためホンダ新型N-BOXの室内は非常に広く、今度は助手席シートを最大限後ろまでスライドさせると、一般女性であれば座ったまま足を目一杯伸ばすことだってできるというのだから驚き。
ただし、新型N-BOXの全グレードで助手席がスーパースライドシートは採用されておらず、これまでと同じようにベンチシートモデルも併売されてるのでご安心を。先代N-BOXと同様にアームレストが装着されており、スライド量も240mmと必要十分。
ちなみに「助手席スーパースライドシート」が搭載されてるのは上級グレードの「G・EX」のみになります。そのため全体的に価格が割高になっており、グレード構成も特殊。車重が重くなってる点も少し注意したいところ。
【スペック】新型エヌボックス主要諸元などまとめ
ということで、いよいよ新型N-BOXの走行性能や乗り心地の具体的な評価したいんですが、その前に改めて新型N-BOXの主要諸元やエンジンスペックをまとめておこうと思います。
○新型N-BOX 主要諸元・車体サイズまとめ
- 全長…3395mm
- 全幅…1475mm
- 全高…1790mm
- ホイールベース…2520mm
- 車重…890~940kg(ノーマル)、900~960kg(カスタム)
- サスペンション…前マクファーソンストラット、後車軸式
○660cc直3NAエンジン(S07B型)
- 最高出力…43kW(58PS)/7300rpm
- 最大トルク…65Nm(6.6kgm)/4800rpm
- カタログ燃費…27.0km/L
○660cc直3ターボエンジン(S07B型)
- 最高出力…47kW(64PS)/6000rpm
- 最大トルク…104Nm(10.6kgm)/2600rpm
- カタログ燃費…25.6km/L
【試乗評価】新型NBOXの走りはパワフルかつ安定感アップ!
そして、試乗記事の本題。ホンダ新型NBOXの走りはどう進化したのか。
さっそく結論から書くと、新型N-BOXの走りは軽自動車でもトップクラスと評価して良さそう。
実際試乗記事や試乗動画の多くでも、まずネガティブな評判はほぼ聞きません。よくある試乗の声としては、新型N-BOXの走りは「普通車」を超えるという声。実際、試乗すれば分かりますが、確かに軽自動車のレベルではない。
例えば、「走り」や「走行性能」。
先代N-BOXは車重の重さから「鈍重さ」はどうしても感じさせたものの、新型N-BOXの車重は900kg切るレベルまで軽量化させたことで、たとえNAエンジンであっても「それなりに力強さ」も感じさせる。
街中で一人で走る分には、問題なく制限速度60km/hまで加速。加速感に「頭打ち感がない」と評価するのはカートップの試乗レビュー。NAエンジンの出力がターボ並みに高いこともあって、少なくとも先代N-BOXほどの力不足感は感じられず。
随一の軽量さを誇るライバル・スペーシアと、加速感では新型N-BOXは良い勝負ではないか。
○ターボエンジンの走りは男心をくすぐる?
特に、ターボエンジンの加速感に至ってはほぼ不満感はなし。10kgmを超える野太いトルクから生み出される加速は、車体の軽量化も相まって新型N-BOXターボはまさに「リッターカー並」に走りは軽快と言えるでしょう。
新型N-BOXターボでも相変わらず実用回転域が低いため、新型N-BOXターボは出足から非常に力強い加速が得られる。一方で「速度を引き出す懐の深さ」もあり、新型N-BOXターボはノロノロ運転だってしやすい。
だからあらゆる走行シーンでアクセルを踏んだだけの加速が得られるため、加減速がしやすくターボラグもないので、新型N-BOXターボは「誰にとっても扱いやすい」とカーギークでは評価。
またターボエンジンは加速しても静かで唸ることは少なく、そういった静粛性の高さが走りの質感に寄与してるのかも。逆にNAエンジンは時速60km/h以上飛ばそうとすると、それなりにエンジンがうなるためウルサイです。
だから新型N-BOXはファミリーカーとしての商品力が追求されてるものの、こと走りに関しては「男心をくすぐるレベル」にまで高められてる。新型N-BOXカスタムターボに限れば、価格相応にオッサンが乗り回してても不満なく走ってくれることでしょう。
○新型N-BOXの「乗り心地」はマイルドすぎる?
また新型プラットフォームのシャシー性能が高く、新型N-BOXは操縦安定性も上々。背高ハイト系ワゴンにありがちな不安なロール感は少なく、最低でも「先代N-BOXよりも安定性が向上した」と評価する試乗記事が多い。
実際、FF車にはリアスタビライザーが装着されるなど、ホンダ新型N-BOXの操縦安定性は上々。新採用したアジャイルハンドリングシステムなども奏功し、超ハイト系とは思えないほど新型N-BOXのコーナリング性能は高い。
「N-WGNに近い感じを受けた」と評価するのはべうとカーの試乗レビュー。実際、ホンダ新型N-BOXは意外と重心が低く設計されており、ワインディングロードなどで試乗しても割りと安心して曲がれる気がします。
実は、新型N-BOXは150kg以上軽量化したものの、超高張力鋼板をセンターピラーにも採用するなど、車体剛性を高めるために敢えてそこから70kg増加させてる。スズキだったらそのまま150kg軽量化させたままでしょう(笑)
他にも高性能ダンパーが標準装備されており、「駐車場から出る時の段差や、マンホールの凹凸などを乗り越える時に、ボデイがヨレるような感覚」はないと新型N-BOXの乗り味を高評価するのはカートップの試乗レビュー。
ただし、試乗の感想の中には「もっと固い乗り味が良い」といった声も。カートップの試乗記事では「フワフワした優しい動きが少し続いてしまい、私のようにクルマ酔いしやすいタイプには心配」という評価も。
そのため乗り心地に快適さを追求した結果、副作用はなくはないらしい。それでも、新型N-BOXは所詮はファミリーカー。路面からの凹凸感のいなし具合など、この「しなやかな乗り心地の良さ」は素直に好意的に評価していいはず。
○【評判】新型N-BOXの視界性はどうなん?【評価】
続いては新型N-BOXの視界性や見晴らし。
前述のように新型N-BOXはメーター部分をモッコリしてるため、スペーシアなどと比べると見晴らしはやや悪化しております。
画像だと「三角窓の下端」を基準に見比べると分かりやすい。新型N-BOXは窓枠下端のラインより上にメーターパネルがモッコリと盛り上がってるのに対して、逆にスペーシアのメーターはそのラインよりも下にスッキリと収まってる。
この分だけ新型N-BOXの前方視界性は悪化してる。特に背丈が低い女性が運転すると前が見辛くなって、せっかく大きめのフロントウィンドウなどのメリットが相殺されてしまってることは間違いない。
ただし、新型N-BOXのSUV並にヒップポイントは高い。そのため座高が高い成人男性が新型N-BOXに試乗すれば、そこまで視界性に問題を感じる人も少ないか。
実際、新型N-BOXのフロントピラーは先代比で約27mmほど細くされてるのが大きい。そのため新型N-BOXの三角窓は更に拡大しており、横から子供や歩行者の飛び出しなども確認しやすくなってる点はおすすめポイント。
もちろん新型N-BOXは先代モデルから引き続き左サイドピラーに常駐ミラーも装備されており、視界性の高さに寄与。他にもテールゲートも薄型化されるなど、後方視界性もホンダ新型N-BOXは改善されております。
そのため女性ドライバーからすると視界性で難点はありそうですが、基本的に新型N-BOXの「死角の少なさ」や「視界性の高さ」は軽自動車の中でも優秀レベルと評価して良さそう。興味があればホンダ新型N-VAN試乗レビューなども後で参照。
【安全装備】ホンダセンシングの性能はどうなん?【自動ブレーキ】
続いては「自動ブレーキ」の評価。
ホンダ新型N-BOXは全車で「ホンダセンシング」が標準搭載。ミリ波レーダーと単眼カメラを組み合わせた自動ブレーキ。じゃあ、このホンダセンシングの性能や評判はどうなのか?
結論から書くと、ホンダセンシングの性能は上々。明らかに軽自動車のレベルを超えてる。
ホンダセンシングはミリ波レーダーで遠くの対象物まで検知できるため、自動ブレーキの性能も高い。また新型プラットフォームの採用などで「走る」「止まる」というクルマとしての当たり前の性能が高まったからこそ、検知機能(自動ブレーキ)も効果を発揮する。
もちろん新型N-BOXはファミリーカー的な使われ方をするので、どうしても人が多く乗る機会が増える。そのため一概に言えないものの、基本的に「安全かつ確実に停止」することが可能。非常に評判は良い。
少なくとも、ライバルであるスペーシアやタントなどの自動ブレーキと比べると、新型N-BOXは対象物や歩行者に対して明らかに離れた場所で停止できることが多い印象。画像は時速50km/hでの実験ですが、特にタントの自動ブレーキよりは優秀と評価できそう。
またホンダセンシングはACC(追従クルーズコントロール)も搭載されているため、新型N-BOXは高速道路などでレーンキーピングしてくれるため半自動運転も可能。軽自動車に「半自動運転機能」が搭載されてるのは、未だに新型N-BOXぐらいでしょう。
新型N-BOX以外のライバル車にも搭載されてるものの、オートハイビーム機能や後方誤発進抑制機能なども便利。ただし新型N-BOXのブレーキの効きが強すぎるのか、ブレーキングの挙動はネガティブな評判は散見されます。
【試乗】新型エヌボックスの実燃費はどんなもん?
最後の試乗評価は「実燃費」。果たしてホンダ新型N-BOXはリッターあたりどれぐらい走るのか?航続距離は?
カートップの試乗記事によると、ホンダ新型N-BOXの実燃費は14km/L前後とのこと。新型N-BOXは相当軽量化されたものの、実燃費的にはさほど向上していないのか?…と思いきや、NO。
ただし試乗に使われたモデルは「4WDターボ」。そのため2WDのFF車よりも車重が重くなり、どうしても実燃費にも不利に働く。そう考えるとホンダ新型N-BOXの実燃費は上々と評価できそう。
軽自動車の4WD車は基本的に全輪で走行してるわけではないものの、通常のFF車なら実燃費は16km/L前後は可能か。
実際、2WDターボのホンダ新型N-BOXの実燃費は16km/L前後に落ち着く模様。
しかもN-BOXのライバル車と比べると、むしろ燃費値で上回ってるほど。特に高速道路における試乗ではエンジンパワーがモノを言う。トルクが太ければアクセルの踏み込み量が少なくなるため、結果的に新型N-BOXの高速燃費が他を上回ったと考察されます。
どの燃費シーンでも有料道路や高速道路が含まれていることからも明白か。逆に言うとストップアンドゴーが多い街中では、マイルドハイブリッドのスペーシアあたりが上回りそうですが、それでも微々たる燃費差でありましょう。
そのためホンダ新型N-BOXはどうしても「巨大+重い」というイメージから燃費性能が悪いと思ってる人もいますが、基本的には低燃費と考えて良さそう。
ちなみに新型N-BOXのおすすめ人気グレードまとめや【比較】N-BOX vs N-VANもエヌボックスに興味があれば参照。
【試乗】新型NBOX 口コミ評価・評判感想レビューまとめ
以上、カーギークによるホンダ新型エヌボックスの試乗インプレッションでした。既に前に運営してた自動車ブログでレビュー済みだったんですが、改めて試乗記事を執筆し直してみました。
結論をまとめると、新型エヌボックスの「商品力は高い」の一言。本当に高い次元で「無難」にまとまってる。初めて車を買う方にも、セカンドカー需要やファミリーカー需要にも全て網羅してくれているため、「買って損はしない」と評価できる車。
走りも良し、室内も広い、収納力やシートアレンジ力も高い。ホンダセンシングやカーテンエアバッグも標準装備して予防安全性能も軽自動車では随一の高さを誇る。LEDライトなど装備面も充実。
これじゃあ、ホンダのフィットが売れなくなるのも納得(笑)
また新型N-BOXは荷室床面高は75mmほど引き下げられ、荷室開口部などは逆に拡大させてる。そのため積載性能も高まってる。アウトドア目的でも新型N-BOXは非常に使い勝手に優れるなど、まさに「弱点なし」の軽自動車。
そして、新型N-BOXはオプション装備も充実。ハンズフリーでスライドドアを開閉できる機能が用意。ミニバンの新型セレナが搭載して話題になったヤツ。だから新型N-BOXはお金さえ払えば、本当にどんな装備も何でも揃っちゃう。
そのため一度試乗すれば分かると思いますが、ホンダ新型N-BOXがおすすめできない理由を探すのが難しいぐらい。まさに「日本で一番売れる」というのも納得の試乗レビューでありました。
ちなみに【比較】N-BOX vs スペーシアや【比較】N-BOX vs タントなども参照。
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