【感想】ベンツ新型Gクラス 試乗徹底レビュー!乗り心地や実燃費の評判は?【口コミ評価】

芸能人の愛車の定番といえば、やはり「メルセデスベンツ・Gクラス(通称ゲレンデヴァーゲン)」。詳細は芸能人・有名人の愛車一覧まとめなども参照してもらうとして、お金があれば一度は乗りたいクルマがまさにベンツ・Gクラス。

このメルセデスベンツ・Gクラスが発売から40年目にあたる2018年に、何とようやく初めてモデルチェンジしたことが大きな話題に。

Gクラス以外だと新型ジムニーのフルモデルチェンジ新型センチュリーのフルモデルチェンジも同時期に行われるなど、何故か2018年はGクラスに負けない面白い新型車が怒涛のラッシュが続いた印象的な年でした。

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そこで今回カーギークではメルセデスベンツ新型Gクラスの試乗インプレッションをレビューしてみました。価格が1000万円以上するため購入者はお金持ちに限られそうですが、「世界が誇る最高級SUV」の走りを評価してこうと思います。

ちなみに旧型Gクラスも現在併売されておりますが、基本的に今回の試乗の感想は新型モデルがメインになります。ぶっちゃけ新型Gクラスの方がおすすめなので、旧型が欲しい方も是非ご覧ください。

【試乗】ベンツ新型Gクラスの外観デザインの感想

まずは新型Gクラス(ゲレンデヴァーゲン)の内外装から評価していこうと思います。

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(メルセデスベンツ新型G550 designo Magno Edition)

結論から言っちゃうと、やはり惚れ惚れするような無骨さは新型Gクラスのデザインでも踏襲されており、いわゆるキープコンセプト。ちなみに、AMGモデルのフロントグリルは縦型のスロットデザインを採用しております。

だから「誰が見てもGクラス」という存在感は新型でも顕在。ウォッシャーノズルやドアハンドルなど旧型Gクラスと同じものが実際に流用されており、「金庫を占めるようなガシャンとう重厚なドアの開閉音」も先代Gクラスから変わらず楽しめるとはプレイボーイの試乗記事。

ただ一方で前後フルLED化されるなど、内装の評価も後述しますが、新型Gクラスのデザインは現代風のテコ入れされてるのが特徴。実際、フロントガラスも完全な平面ではなくゆるりと湾曲するなど、ほぼ全面に渡ってデザインが細部で一新されてることが分かります。

さすがにいちいち全部はあげつらえませんが、新型Gクラスは「確かにフルモデルチェンジした」と言って良さそう。ここまでテコ入れしたにも関わらず、「これぞGクラス」といった旧型モデルと同じように見えるというのがメルセデスベンツなりの狙いや工夫か。

○【主要諸元】新型Gクラスの車体サイズは拡大!!

そして、メルセデスベンツ新型Gクラスの最大の特徴がやはり「車体サイズの拡大」でありましょう。

  • 全長…4817mm
  • 全幅…1931mm
  • 全高…1969mm
  • ホイールベース…2890mm

そこで新型Gクラスの主要諸元をまとめると、こんな感じの車体サイズ。

先代Gクラスの主要諸元が4575×1860×1970mm(全長×全幅×全高)だったので、特に新型は全長と全幅が大きく広がってることが分かります。国産車だとトヨタ新型ヴェルファイアマツダ新型CX-8あたりの全長に匹敵するレベル。

それだけ新型Gクラスの存在感が増したとは言えるものの、もはや「日本じゃ持て余すボディ」と評価するプレイボーイの試乗レビューも納得。

もはや新型Gクラスの主要諸元は数字だけ見れば、旧型モデルがなんだか小さく見えちゃうほど。さすがにGクラスとは言っても、20cmも違ったら見え方も随分と変わってくるのではないか?

○【違い】新型Gクラスと旧型Gクラスを比較してみる

そこで実際に新型Gクラスと旧型モデルを比較してみたら、同じデザインなのにどれだけ雰囲気が変わるのか?

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(左:新型Gクラス、右:旧型Gクラス) (GENROQ8月号 小林邦寿)

結論から述べると、左の新型Gクラスのサイズ感の大きさが目に見えて体感できるほど旧型Gクラスとは異なる。

特にフロントマスクの張り出し感は旧型Gクラスよりも勝ってる印象。またLED化されたことも影響したのか、ヘッドライトの大きさも全然違う。右の旧型Gクラスがややスズキ・ジムニーシエラに見えなくもない。

それほど旧型Gクラスがややこじんまりと感じさせ、少なくとも新型Gクラスの存在感は随分と増してるように個人的には見えました。また曲面度合いが増したフロントガラスに代表されるように、新型Gクラスの雰囲気が全体的に丸み感が増して見えるのも特徴か。

また悪路走破性に直結するアプローチアングルは先代比で+1度の31度、デパーチャーアングルも+1度の30度とそれぞれ改善。また安定傾斜角度も+7度ほど拡大するなど、新型Gクラスの車体サイズの拡大は「SUVとしての性能差」にそのまま繋がってることも間違いない。

そのため「見た目は変わらない」など試乗レビューでは目立ちますが、新型Gクラスと旧型とを横に並べて比較すれば想像以上に雰囲気は違うはず。

ただ旧型Gクラスも1979年に発売されたとは言え、その間に何度もテコ入れは施されていたこともあって、そこまでデザインに古くささも感じさせません。いつまで販売が続くのかは知りませんが、敢えて小さいサイズを狙うなら旧型Gクラスも選択肢には入りそう。

【試乗】新型Gクラスの内装は最新Sクラス並みに進化?

続いては新型Gクラスの「内装」や「室内空間」を評価していこうと思います。

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(メルセデスベンツ新型Gクラス 内装インパネ)

結論から感想を書くと、ベンツ新型Gクラスの内装は非常に先進的になったと言えます。何故なら、12.3インチディスプレイ(タッチパネル式)が横に並べて二枚設置するなど、最新のEクラスやSクラスをモチーフとしているから。

だから新型Gクラスにはメーターパネルは存在せず、速度計などいわゆるインフォテイメントシステム系は完全にディスプレイで表示する仕組み。他にもETC2.0などにも対応するなど、先代Gクラスよりも目に見えて先進装備が満載。

また女性デザイナーが設計しただけあってか、新型Gクラスの内装インパネはシンプルかつ上質。円形のエアコンダクトもGクラスのヘッドライトをモチーフに設計したとか。確かに「統一感」という意味ではGクラスの所有感を高めてくれるはず。

他にも実際にはD型ステアリングを採用されており、旧型Gクラスと比べてもスポーティーさが増しております。ステアリングも極太で持ちやすく、骨太感ある外観エクステリアとマッチする。

まさに「インテリアを大幅刷新」とはマガジンXの試乗レビュー。「最新のEクラスクーペのよう」とはGENROQの試乗レビュー。前はいかにも高級車っぽさだけでしたが、新型Gクラスの内装は未来的かつスポーティーに進化。

ちなみに割高のAMGモデルのみに右ハンドル仕様が用意され、価格が1500万円のG550は左ハンドル仕様になります。

○新型Gクラスは居住スペースや荷室スペースも拡大!

そしてホイールベースの拡大したことで後席居住空間も改善されており、新型Gクラスでは足元空間は+150mmほど拡大してるそう。実際に新型Gクラスを試乗すれば、確かに不満感を持つ人は少ないでしょう。

また車体サイズの拡大は、荷室ラゲッジスペースにも好影響。

実際、旧型Gクラスの荷室容量が480Lに対して、新型Gクラスは667Lと大幅に増加。リアシートを格納した場合は、新型Gクラスは1941Lに対して旧型Gクラスは2250Lと逆転するものの、ゲレンデヴァーゲンに大量の荷物を積み込むシーンはそう多くはないと思います。

だから内装の質感がモダンさが増しただけではなく、新型Gクラスは実用面でも増してることが分かります。とはいえ先代Gクラスの内装面もちょこちょこ進化はしてたので、良くも悪くも、そこまで大きな歴然たる進化も感じないか。

【ベンツ】新型Gクラス エンジンスペックまとめ

試乗の感想に入る前に、改めてメルセデスベンツ新型Gクラスのエンジンスペックをチェック。

新型Gクラスには2グレードしか存在しないため、価格が約1500万円の「G550」と価格が約2000万円の「AMG G63」のそれぞれの搭載エンジンをまとめてみました。

○4.0L V8ツインターボエンジン(G550)

  • 最高出力…310kW(422PS)/5250~5500rpm
  • 最大トルク…610Nm(62.2kgm)/2250~4750rpm
  • 変速機…9速AT
  • 駆動方式…4WD
  • 車重…2429kg
  • カタログ燃費(欧州総合モード)…8.3~8.7km/L
  • 燃料タンク容量…75L
  • 0-100km/h加速…5.9秒

G550に搭載されてるエンジンはSクラスのと同じ。

○4.0L V8ツインターボエンジン(AMG G63)

  • 最高出力…430kW(585PS)/6000rpm
  • 最大トルク…850Nm(86.7kgm)/2500~3500rpm
  • 変速機…9速AT
  • 駆動方式…4WD
  • 車重…?
  • カタログ燃費(欧州総合モード)…?
  • 燃料タンク容量…100L
  • 0-100km/h加速…4.5秒

先代AMG G63の5.5L V8ツインターボからダウンサイジングしたものの、G550の同エンジンを更に強烈にチューンナップされております。

【試乗評価】新型Gクラスの評判ってどうなん?

ということで本題。メルセデスベンツ新型Gクラスの試乗の感想をレビューしていこうと思います。

まず新型Gクラスの加速感は至って軽快

相変わらず無骨な見た目で重そうに思えますが、新型Gクラスはラダーフレーム構造だけで170kgも軽量化されてるのがミソ。もちろん3.4mmのスチール鋼板でねじり剛性は約55%も向上。このことが力強い加速感に大きく寄与。

新型Gクラスのエンジンスペックは先代よりも見劣りするものの、却って速度の加減速が扱いやすくなった印象。車体の小ささも相まって、前の先代Gクラスはオーバースペック感があったと評価する試乗の声も少なくない。

エントリーモデルのG550ですら最高出力は400馬力超え。いくら車重が2400kgぐらいあったとしても、旧型Gクラスと比べたら体感できるレベルの差があるか。また変速機も7速ATから9速ATまで進化しており、新型Gクラスは加速感は余すことなく引き出せるのも魅力。

新型Gクラスには有り余るほどの加速感は見られないものの、むしろ前よりも走りに「王者の風格」を感じたのは自分だけではないでしょう。

○【Gクラス】「AMG G63」の加速はパワフルでなめらか!

特に、新型Gクラスは「AMG G63」の走りが非常になめらか

さすがに街中走行ではトルクを限界まで引き出すことは不可能ですが、車重が2トンを大きく超えてるフルタイム4WD車なのに時速100km/hまで到達するのに5秒もかからないというモンスターエンジンだけあって、低速域でこそ力強さも体感できる。

実際、色んな試乗記事を読んでも「AMG G63の方がシティユース向け」と評価する声は多い。やはりAMG G63も先代Gクラスよりスペックダウンしてるものの、走りの実用性や加速の余裕さではG550を上回る。

ただ、「新型GクラスになってG550とG63の距離感は大幅に縮まった」とはGENROQの試乗レビュー。確かに同じ4.0L V8ツインターボを搭載したことでグレード間の違いは薄まっており、街中レベルであれば前ほど加速感に明確な違いを感じる人も少ないか。

また4WDシステムも新設計。新型Gクラスでは前後駆動配分は40:60となっており、4WDシステムも街中でのオンロード性能に軸足が置かれた設計がされており、そのことが新型Gクラスの乗り味の上質感にも繋がってる気がします。

【新型Gクラス】快適な乗り心地はAMG G63がおすすめ!

続いてはメルセデスベンツ新型Gクラスの「乗り味」や「快適性」の感想をレビュー。

結論から書くと、Gクラスの高速域での直進安定性などが「一気に改良された」と評価するのはGENROQの試乗レビュー。内外装だけではなく、走りに関する装備でも先進テクノロジーが導入されたことが寄与してる。

ドライブモードを「スポーツ」に設定すれば、車体の大きさを感じさせないほど新型Gクラスはキビキビと曲がってくれ、ステアリングレスポンスなど総合的なドライバビリティは間違いなく進化したことが体感できるはず。

中でも、AMG G63の乗り心地は「Sクラスセダンをも凌ぐと思えるほど静かで快適」と評価するのはカートップの試乗記事。プレイボーイの試乗レビューでも「上質な乗り心地」とまさにラダーフレームらしくない快適さを評価。

新型Gクラスではフロントサスペンションが独立式に改良されており、「ダブルウィッシュボーンサスとラック&ピニオン式のステアリングがもたらすハンドリングの手応え、レスポンスは共に極上」とはプレイボーイの試乗記事。

リアサスペンションも先代Gクラスからリジットアクスル式と変わらないものの、こちらも新設計。極太のスタビライザーも装着されたことで、新型Gクラスの車体サイズや存在感の拡大に比例するように、懐の深~い快適性が見事に体現。

またG63のライントレース性能も高く、もちろん重心は高いものの、それでも想像以上に安心して運転できちゃう不思議。そのため新型Gクラスを購入するのであれば、やはりAMGモデルの方がおすすめと評価できそう。

○G550は見劣りはするものの「フラットな乗り味」に大幅改善!

一方、エントリーモデルのG550も圧倒的な静粛性とフラットな乗り心地はやはり同様。二重のサイドガラスなど高級車らしい静かな空間を実現されており、先代Gクラスと乗り比べれば進化の度合いはG550でも嫌ってほどに体感できるはず。

それだけ新型Gクラスが近代的なオンロード性能が増してる証拠。実際、GENROQの試乗記事では「レクサスLX含むランドクルーザー系に比べるとスポーティネスは明らかに一枚上手」との評価。

例えば、G550でもドライブモードを「コンフォート」に設定すれば、「オンロードでの快適性は驚くほどに高まった」と評価するのはGENROQの試乗記事。やはり新型Gクラスは車重の軽量化とシャシー性能の向上で、車体サイズの拡大のデメリットは一切感じさせない。

ただし、「リヤのバネ下のふらつき感が従来モデル同様に残っている」とはカートップの試乗レビュー。そのためAMG G63との試乗と比べると、G550には価格分だけの多少の弱点は見られる模様。

新型Gクラスの「乗り心地」に過度な期待は禁物

ただし、新型Gクラスの乗り心地を「快適性」だけで評価するなら、正直、1500万円以上の価値はないと思います。もはや300万円400万円程度の国産車の方が乗り心地は優れるほど。

やはり新型Gクラスは「オフロード車」の特徴が濃いため、オンロード性能は高級車として評価するとそこまで優秀ではなく、あくまで先代Gクラスと比べるとマシに進化したというだけ。

そのため、新型Gクラスの乗り心地は「割り切り」は依然として必要です。多少の遠出程度ならいいですが、デートカーとして女性がずっと新型Gクラスに乗り続けるのはしんどいと思います。

ベンツ新型Gクラスの「実燃費」は4~5km/L前後

続いてはメルセデスベンツ新型Gクラスの燃費性能。

結論から書くと、新型Gクラスの実燃費はおおむね5km/L前後になります。

新型Gクラス(G550・AMG G63)はアイドリングストップは搭載してるものの、やはり「空力性能完全無視のフォルム感」と「2.5トンを超える車重」は無視できない。

ストップアンドゴーが多い街乗り燃費だと実燃費6km/Lを頑張れば超えることがあるかも知れませんが、基本的に新型Gクラスに燃費性能を期待してはいけません。

それでもベンツ新型Gクラスはアイドリングストップが搭載されたことで、先代モデルより体感できるレベルで燃費性能は改善されてるか。どのみち価格1500万円を出せる金銭的余裕があるなら、大して気になる燃費性能の悪さではないでしょう。

ちなみに、前述のように「G550」とAMG G63」の燃料タンク容量差は25Lもある。

燃費性能はどちらも同水準だと思うので、だからこそ航続距離では100km近くは違いが出そう。そのためもし遠出したい場合、「AMG G63」の方がおすすめできそう。

【試乗】メルセデスベンツ新型Gクラス 評価評判・口コミ感想

以上、カーギークによるメルセデスベンツ新型Gクラス(ゲレンデヴァーゲン)の試乗インプレッションでした。

今回の感想をまとめると、見た目こそほぼキープコンセプトですが、それと相反するように「中身は大幅に進化」してるといったところ。

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(新型Gクラス インテリジェントドライブ機能)

例えば、新型Gクラスは全方位にセンサーやカメラが設置されており、半自動運転機能に近いACC(追従クルーズコントロール)が標準装備されてる。自動駐車機能などメルセデスベンツが誇る先進テクノロジーが「タフネスさ」や「無骨さ」の根幹の下には散りばめられてる感じです。

ドカンとした加速性能や悪路走破性などでは先代Gクラスが依然として有利ですが、走行性能や乗り味、予防安全機能といった「今の車では当たり前の部分」で大幅に改良されたことで新型Gクラスの快適性が格段に向上してる。

そのため新型Gクラスは誰が乗っても安心できるクオリティに仕上がっており、これまで先代Gクラスにあった「シロートでは手に負えないような弱点」が消滅。良くも悪くも、新型Gクラスからは「古き良き高級車らしさ」が消えてくれた。

その分だけ価格はかなり割高にはなったものの、新型Gクラスは以前よりも確実に購入しやすくなっており、まさに「先代Gクラスが抱えていたネガをほぼ完全に払拭」とはGENROQの試乗記事。

一方、新型Gクラスは売れ線路線を歩む現代車並にリファインされてるにも関わらず、先代Gクラスと同様に独特のデフロック機能が備わるなど、依然としてオフロード車としての悪路走破性やミリタリーユースとしての役割が残ってるのも魅力。

とはいえ新型Gクラスは車体サイズが大幅に拡大しているため、それなりに人を選ぶと思いますが、それでも先代Gクラスで購入を迷っていたお金持ちほど一度試乗してみると、きっと欲しくなる商品に仕上がってるはずです。

ちなみに【評判】ベンツ新型Aクラス試乗レビュー【感想】ジープ新型ラングラー試乗レビューなども興味があればご参照ください。

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