スバルが2014年6月に発売したステーションワゴンが「レヴォーグ」。1.6L直噴ターボを搭載し、走りはファミリーカーとは思えないほど断然スポーティー。初めて「アイサイト3」が採用されたことでも話題を呼びました。
しかし、スバル・レヴォーグも発売されてからそろそろ6年目に突入。車体の古さは否めず、特にスバルが新開発した「SGP」と呼ばれるプラットフォームを早う…と誰もが思ってるはず。
そこで今回カーギークではスバル新型レヴォーグのフルモデルチェンジ最新情報を徹底的に解説していこうと思います。
発売日は2020年10月15日?
まずは「発売日」の最新情報。
スバル新型レヴォーグの発表日は2020年10月15日になります。既に2020年8月20日から先行予約が始まっておりました。ただし、あくまで10月15日は正式発表の日。実際にフルモデルチェンジするのは11月以降に遅れる可能性が高そう。
新型レヴォーグのパンフレットなどは2020年5月時点で配布されており、スバルディーラーでも既に売り込みが始まっていた模様。そのため「いつまで待たすねん」とヤキモキしてるスバリストは多そう。
ちなみに興味があれば別記事もご参照ください。新型レヴォーグの発売から一年後の2021年には次期WRXがフルモデルチェンジされそう。
新型レヴォーグの安全装備はどうなる?
続いては「安全装備」の最新情報。
スバル新型レヴォーグの自動ブレーキは第4世代の「新型アイサイトX」に刷新されます。アイサイト3が現行レヴォーグに初めて搭載されたように、アイサイトXも同様に「抱き合わせ商法的」に初めて登場します。
例えば、現行アイサイト3搭載の日立製カメラは35度の画角しかなかっため、カメラもスウェーデンのヴィオニア製に変えることで視野角が広角化。カメラの位置もルームミラーから移動し、フロントウィンドウに埋め込みタイプに変わったんだそう。
例えば、見通しの悪いT字路といった場面でも自動ブレーキが効果的に作動すると言われてます。
また時速50km/h未満であれば「ハンズオフ(手放し運転)」も可能に。衛星「みちびき」のGPSデータも利用して精度を高めてるそう。ドライバーが急病で運転できなかったとしても、自動的に減速して路肩に停めてくれる機能は他車にはないか。
他にも車内を映すカメラでドライバーの表情などを認識し、危険を知らせてくれる機能なども完備。これは既にフォレスターにも搭載済みですが、助手席シートクッションエアバッグやSOSコール、リコールお知らせ機能など安全装備がてんこ盛り。
このアイサイトXの価格が38万円と正直お高いですが、装備面をしっかり見ればお買い得感があります。
「車体サイズ」は大幅に拡大?
続いての最新情報は「主要諸元やスペック」の最新情報。
やはり注目は「プラットフォーム」。今回のフルモデルチェンジで新型レヴォーグのシャシーも「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」にようやく進化します。しかも、インナーフレーム構造が取り入れられた剛性感がアップした進化版。
スバルの中の人曰く、「新型レヴォーグがあと数年はスバルのトップを走るレベル」を実現しているとか。一方、サスペンションは前ストラット式、後ダブルウィッシュボーン式と変わりませんが、足回りにもしっかりテコ入れが入る模様。
新型レヴォーグの車体サイズ(主要諸元)は「4755×1795×1500mm(全長×全幅×全高)」。ホイールベースは2670mm。
先代レヴォーグの車体サイズと比較すると、全長が+65mm、全幅が+15mm、全高が+10mmほどアップ。ホイールベースも+20mmほど伸びており、フルモデルチェンジ前より全般的に拡大してることが分かります。
それでも全幅を1800mm未満に抑えることで、ライバルの輸入車と比べると「取り回しの良さ」や「都心部での駐車のしやすさ・運転のしやすさ」といった実用性を新型レヴォーグでは追求している模様。
実際、前席の左右の乗員間隔は730mmと先代レヴォーグと比べて+20mmアップしてるそう。前後空間も29mm増。荷室ラゲッジ空間も39L増の561Lに拡大。サブトランク容量も29L増の69Lを確保。ファミリーカーとして購入する場合は嬉しい。
ちなみに、スバル新型レヴォーグは「海外展開」を意識して開発されており、今回のフルモデルチェンジで国内専売車から脱皮すると言われてます。そう考えると新型レヴォーグのコンセプトカーが海外のモーターショーで先駆けて発表されたことにも合点がいきます。
スバルはアメリカではフォレスターを筆頭に大人気ですが、逆に言うとアメリカ以外の市場はまだまだ攻略できてない。まさにアメリカにおんぶに抱っこ状態。そこでスバルは現在の「歪な販売状況」を改善するため、新型レヴォーグをヨーロッパでヒットさせようと目論んでるそう。
次期レヴォーグのデザインや内装は?
続いては「次期デザイン」の最新情報。新型レヴォーグの外観見た目はキープコンセプトなのか?
新型レヴォーグのデザインは「BOLDER(より大胆に濃く)」というコンセプトに進化します。先代レヴォーグでは「ダイナミック×ソリッド」と呼ばれていましたが、今回の新型レヴォーグから他のスバル車もこのコンセプトを継承していく模様。
六角形の特徴的なグリルなどを見ると、正直、キープコンセプトと言っても差し支えない気もしますが、新型レヴォーグは外側に張り出したフェンダーなど車体サイズの拡大も伴って、実際に目の辺りにすると「すごい変わった感」を与えてくれるはず。
続いてスバル新型レヴォーグの「サイド画像」がこちら。窓のデザインが変更されたせいだと思いますが、フルモデルチェンジ前よりもクーペスタイルが強まった印象。良い意味でステーションワゴン的な匂いは少なくなった。
最後は新型レヴォーグの「リア周り」の画像。
フルモデルチェンジ後も「二本出しマフラー」はそのままに、リアランプもコの字が強まって清潭さが強調。全体的に立体感が強まったプレスラインが目を引き、あとで新型レヴォーグの主要諸元もまとめますがルーフも傾斜角度が強まってスポーティーに仕上がってる。
新型レヴォーグはシンプルにカッコ良くなったと思います。各所で洗練さが増してるので、現行レヴォーグに残っていた所帯染みた匂いは減った印象。マガジンXのフルモデルチェンジ情報でも「スバルらしからぬセクシーなデザインに仕上がっていた」と高評価。
新型レヴォーグの内装はデジタル満載?
続いては「内装面」の最新情報。
内装面では12.3インチの「フルデジタル液晶メーター」が目を引く。なんとスバル初とのこと。やや意外な気もしましたが、レヴォーグはやはり「初物尽くし」のスバル車らしい。
またインパネ中央に鎮座する「11.6インチの液晶ディスプレイ」も目を引く。高級ミニバン車でも10インチもザラ。しかもタッチパネル式なんですが、オーディオやエアコン類も音声操作が可能なんだとか。新型レヴォーグでは内装面が意外とチェックしたいポイント
ただし、基本的な内装はあくまでインプレッサベースとのこと。だからこその「液晶ディスプレイてんこ盛り」ってところか。
それでも新型レヴォーグの内装は素材を変えることで上質感を演出。ドアのチェッカー部分にコイルスプリングを採用することで、ドアの開閉音も更に上質になっているとか。
搭載エンジンは1.8Lターボのみ?
続いては「搭載エンジン」のフルモデルチェンジ最新情報。
スバル新型レヴォーグのパワートレインは「新型1.8Lターボエンジン」のみとなります。先代レヴォーグは1.6Lターボと2.0Lターボを搭載してるので、アップサイジングとダウンサイジングと同時に行うようなもん。
ちなみに、スバルは2021年までに「ターボエンジンの搭載率を8割に引き上げる」ことを既に発表しており、今後のスバル車は「1.5L直噴ターボ」「1.8L直噴ターボ」「2.4L直噴ターボ」の3エンジンに集約されていきます。
この1.8Lターボのエンジンスペックは177PS/300Nm。先代1.6Lと比較すると7PS/50Nmほどパワーアップ。それでも先代2.0Lターボと比べると非力感は否めず、加速感という点で過大な期待は禁物でしょう。
それでも先駆けて新型レヴォーグを試乗した自動車評論家の感想を見ると、排気量が拡大したことで「走りに余裕」を感じてる人は多そう。
新型レヴォーグのカタログ燃費(WLTCモード)は13.6km/Lとされます。これはスバル・フォレスターとほぼ同水準になります。
変速機は引き続きリニアトロニックCVTが採用され、駆動方式もAWD(4WD)のみになります。当初は「多段ATに変更する」という情報も流れましたが、結果的に間違い。
その一方でドライブモードは複数切り替えられるように進化。制御システムの変更が及ぶのは搭載エンジンだけではなく、ステアリングやサスペンション、4WDシステムにまで及ぶそう。そのため剛性感がアップした車体含めて、新型レヴォーグの走りは劇的に進化してると期待されます。
新型レヴォーグの価格帯は跳ね上がる?
続いては「価格帯」の最新情報。スバル新型レヴォーグの値段はどうなるのか?
まず新型レヴォーグのグレード構成は「GT」「GT-H」「STIスポーツ」の合計3グレード。また各々にアイサイトXを標準装備した「EXグレード」が追加されます。だからスバルとしても割高感を警戒して、非アイサイトXのモデルを用意しているっぽい。
ただし、非アイサイトXのグレードは安全装備がゼロになるわけではなく、従前通りのアイサイト3が標準装備されます。しかしながら、インパネ中央のセンター大型ディスプレイは省かれるため内装の質感は結果的に落ちるので注意。
- GT…281万円
- GT-H…300万円
- STIスポーツ…336万円
- (アイサイトX搭載モデルは+38万円)
そして、新型レヴォーグの価格帯がこちら。
意外にも先代レヴォーグの1.6Lモデルの値段とほぼ変わらない据え置き価格となります。引き続きアイサイト3や歩行者エアバッグなども標準装備されるので、新型レヴォーグは排気量が大きくなったことも踏まえると「お買い得になった」と解釈する人も多そう。
各々の装備を見ておくと、「GT」には全席シートヒーターや運転席パワーシートなどが装着。「GT-H」はそこから助手席パワーシート、ハンズオフの電動ハッチゲートが新たに装着される。
「STIスポーツ」は専用のバンパーやグリル、アルミホイールが装着され、内装面でもブラック&レッドの本革シートが備わります。「電子制御式のZFダンパー」が採用される見通し。走りや内装のカッコよさで選ぶのであれば、STIスポーツ一択。
でもSTIブランドに興味がないのであれば、無難にGT-Hがもっともおすすめグレードと言えそう。フォレスターとほぼ同価格、という点をどう解釈するのか。
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