スバルが誇るスポーツセダンが「WRX(ダブリューアールエックス)」。ハイパフォーマンスモデルの「STI」、お手頃な万能モデル「S4」の2タイプが用意。前者のWRX STIは市販車とは思えないモンスターカー。
一方、WRX STIは生産終了して久しいですが、スバルは「年一で新型車を投入」と公言してる。2019年の新型レガシィのフルモデルチェンジ、2020年の新型レヴォーグのフルモデルチェンジと来てる以上、ついにWRXの次期モデルも発売?
そこで今回カーギークではスバル新型WRXの最新フルモデルチェンジ情報をまとめてみました。ついに次期WRXの発売も近付いている様子。
発売日は2022年1月?
まずは発売日の最新情報。
スバル新型WRX S4の発売日は2022年1月頃になりそう。新型WRXのワールドデビューは9月10日、日本での公式発表日は2021年10月下旬を予定。現行WRX S4が登場したのは2014年8月だったのでモデル周期は約7年半。
WRXより先に発表された新型レガシィアウトバックの発売日が同年12月頃と言われるので、それより少し遅れるはず。ただ新型レガシィアウトバックの記事でも言いましたが、スバルは発表日の発表みたいなんが多すぎて実際にいつ発売するかピンと来ない…。
また新型WRX STIのモデルチェンジは半年から一年程度遅れてると見られるので、次期WRX STIの発売日は2022年半ばから2023年1月ぐらいになりそう。もしかすると2022年1月の東京オートサロンに次期WRX STIも出品されるかも。
新型WRXの車体サイズは?シャシーはSGP採用?
続いてはシャシーや車体サイズの最新情報。
まずスバル新型WRXのシャシーも「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」に進化します。
SGPは2016年秋にモデルチェンジした新型インプレッサに初めて採用されたプラットフォーム。その後、XVやフォレスターといった車種に次々と採用され、どれも走りの剛性感が高いと評判。
しかも、新型WRXには「フルインナーフレーム構造」を採用した第2世代SGPが採用されます。既に新型レヴォーグや新型レガシィアウトバックにも採用。2016年の初代SGPよりも軽量かつ高剛性化が図られております。
スバル新型WRXの車体サイズは4670×1827×1468mm(全長×全幅×全高)。ホイールベースは2675mmになります。あくまで北米仕様のサイズですが、全長で75mm、全幅で30mm、全高で7mm程度拡大。大方の予想通り全幅が1800mmを超えてきた。
ホイールベースも25mmほど伸長したことで、フルモデルチェンジ後は室内空間が拡大しているそう。荷室スペースや後席空間などがアピールポイントになるか。ただ日本仕様の新型WRXは全幅1795mmにギリギリ抑えて発売される可能性もゼロではないです。
新型WRXの「外観デザイン」はどうなる?
続いて「次期デザイン」の最新情報。
まず新型WRXのフロントマスクはレヴォーグとあまり変わりませんが、グリル部分がハニカム構造でブラックに塗装されている点が特徴。メッキ感を抑えてる点ではフォレスターと近いか。やはりアメリカ市場を意識?
2017年の東京モーターショーに出品された「VIZIV PERFORMANCE STI CONCEPT(ヴィジヴパフォーマンスコンセプト)」というコンセプトカーが大方の予想通りほぼベースでした。
このVIZIVコンセプトには「STI」としれっと表記てたりしもします。そのため次期WRX STIにはS4から更に大型ウィングが設置されそう。
○新型WRXの特徴はサイドにあり?
他にも新型WRXの特徴としてはサイドの「フェンダーアーチモール」。
まるでSUVを思わせるようなグレーメッキに塗装されているガーニッシュが目を引きます。またアーチ部分も角張ったデザインになっており、セダンタイプの車両に採用するのは非常に珍しい。保守的なスバルらしからぬ挑戦。
どうしてもスバル車はVIZIVデザインで統一されているので、車格も似ているレヴォーグとの差別化も狙いとしてはあるのかも。世間一般でウケるかはさておき、個人的にはなかなか面白いと思います。新型アウトバックと同様、スバルの野心的な挑戦心が見て取れます。
一方、新型WRXのリアデザインは4本出しのエキゾーストパイプや大型のリアディフューザーが相変わらず目を引きます。ただリア周りはレヴォーグと違って、BRZ風のリアコンビネーションランプを採用している点が特徴と言えそう。
ちなみに、新型WRX S4の車体カラーは全8色とのこと。お馴染みのWRブルー以外にも、イグニッションレッド、セラミックホワイトといったカラーが追加されます。
○新型WRXの内装はレヴォーグベース?
続いては新型WRXの内装。
新型WRX S4の内装は水平基調のインパネを採用し、レヴォーグや次期レガシィアウトバックとあまり大差はなさそう。画像はアメリカ仕様ということで左ハンドルですが、インパネ中央には11.6インチの巨大縦型ディスプレイが鎮座してるのは新型WRXでも同じ。
現行レヴォーグにも2.4Lターボが搭載されると新型WRXと価格帯的にはほとんど大差なくなると思うので、内装の違いはほとんどなさそうか。
一方、アメリカ仕様のWRX(CVT搭載車)には「レカロシート」が採用されるそう。日本向けWRXは後述するように全車CVTですから、もしかすると全車レカロシートになる可能性。
ただこれまで日本向けには「STI Sport専用」のシートを採用することが多かったので、国内仕様の新型WRXの内装面は画像のアメリカ仕様と異なる可能性もあるか。
搭載エンジンは「FA型」に?全車CVT?
続いては「搭載エンジン」の最新情報。
スバル新型WRX S4のパワートレインは2400cc水平ターボエンジン(FA24型)が搭載されます。最高出力は275PS/5600rpm、最大トルクは38.2kgm/2000~4000rpm。WRX STIのEJ20型エンジンは既にお役御免となっているため、次期STIも同エンジンを搭載。
このスペック既に新型アウトバックよりも若干パワーアップしているものの、現行WRX S4のFA20型(2000ccターボ)と比べるとパワーダウン。ただ瞬間的な出力は現行比で見劣りするものの、排気量アップのおかげで全速域でトルクフルな走りを体現。
新型WRX S4のカタログ燃費はWLTCモードで11.0km/Lとのこと。
やはり現行WRXと大差はないものの、車重が60kg程度増加したことを踏まえると新型WRXは相対的に燃費は向上している。エンジン排気量が大きいほど燃費規制も緩まるので、FA24型ではパワーと環境性能との両立が図られている模様。
ちなみに次期WRX STIでは更にパワーチューンされて、最高出力が350~400PS、最大トルクが50kgmにまで引き上げるとも言われます。そのためFA24型エンジンは【S4】には低出力版、【STI】には高出力版といった使い分けがされます。
一方、変速機に関しては「6速MTが国内向けにも設定される」と報じる自動車メディアもありましたが、どうやらフルモデルチェンジ後も改良版のリニアトロニックCVTのみが設定されそう。
海外ではS4にも6速MTが設定されるものの、国内向けには「S4がCVT」「STIがMT」といった売り出し方をしたいのでしょう。やはりアイサイトXの実力だとMT車に設定できないのが大きそう。
新型WRXの価格は?グレード展開は?
続いては価格や値段の最新情報を解説します。
まずスバル新型WRX S4のグレード展開は「GT-S」「GT-S EX」「STIスポーツ」「STI スポーツEX」の合計4種類。レヴォーグとグレード展開が同じ。現行WRX S4はSTIスポーツの単グレードだったんですが、アメリカと同じくグレードによって内外装が異なる?
ただレガシィアウトバックと違って、どうやらアイサイトXは全車標準装備されるわけではなさそう。ちなみにEXグレードがアイサイトX搭載モデル。フルモデルチェンジ後は結果的に価格幅が広がるカタチ。
- GT-S…368万円
- GT-S EX…405万円
- STIスポーツ…420万円
- STI スポーツEX…460万円
そのため新型WRX S4の価格帯は以上のように予想してみる。現行WRX STIスポーツの値段は416万円だった。新型WRX S4ではそれが上級グレードになっていると仮定すると、フルモデルチェンジ後は現行を下回る値段から始まりそう。
装備面は価格帯も似てるレヴォーグが参考になりそう。例えば、【STIスポーツ】にはZF製電子制御式ダンパーが採用されたり、専用の本革シートなどが用意されるはず。前述のようにレカロシートが標準装備されれば、価格の上限はもう少し上がる?
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