ホンダが世界に誇る量産車が「シビック」。シビックは世界ではトヨタ・カローラに匹敵するほど人気。特にアメリカではコンパクトカーの類としてカテゴライズされており、まさに世界に誇る大衆車。一方、世界速のFF車として名高いシビックタイプRも世界的に人気。
ただ現行10代目シビックは2017年6月に日本で復活販売されたばかりですが、実は現行シビックは2015年から海外では発売されていたため、既にモデル周期は約6年。
そこで今回カーギークでは「ホンダ新型11代目シビックのフルモデルチェンジ最新情報」を徹底的に解説したいと思います。
発売日は2021年9月3日
まずは発売日の最新情報。
ホンダ新型シビックの発売日は2021年9月3日になります。当初は2021年6月や夏頃にフルモデルチェンジすると言われていたんですが、新型シビックもご多分に漏れず半導体不足の影響で発売日が遅延。トヨタ新型86のフルモデルチェンジと時期的には重なるか。
だから、ハイパフォーマンスモデルの次期シビックタイプRの発売時期も2022年春以降に遅れる可能性が指摘されています。やはり次期シビックタイプRも当初は2021年末頃にフルモデルチェンジすると言われていたものの、やはり相応に遅れそう。
シビックには「セダンタイプ」と「ハッチバックタイプ」の2種類が用意されていましたが、日本国内にはシビックセダンは発売されません。既に2020年8月に先代シビックセダンが不人気を理由に販売終了しているため、引き続き投入されません。
ちなみに、新型シビックハッチバックの生産国は日本国内では埼玉県、北米向けにはアメリカ・インディアナ州で生産されるそう。シビックはアメリカ国内で大人気ですが、実はハッチバックモデルの生産は今回の新型シビックが初だそう。
フルモデルチェンジ後はハイブリッド専売車に?
続いてはパワートレインの最新情報。
ホンダ新型シビックのパワートレインは1.5L直4ターボエンジンのみになります。スペックは最高出力は182ps、最大トルクは240Nm。現行シビックの1.5L直4ガソリンターボとほぼ同じ。カタログ燃費もWLTCモードも16.3km/Lと変わらず。
変速機はCVTと6速MT。
ホンダは「新車ラインナップを100%電動車にしていく」と宣言したばかりですが、新型シビックにはハイブリッドモデルは投入されません。ただ1年後の2022年にシビックタイプRの発売と同時に、新型シビックはハイブリット化されます。
インサイトのハイブリッドシステムが次期シビックにも流用される可能性大。一応、スペックを見ておくと電気モーターは最高出力が96kW(131PS)、最大トルクが267PS(27.2kgm)。カタログ燃費はWLTCモードで25km/L前後。
新型シビックタイプRもe:HEV化確定?
一方、新型シビックタイプRの搭載エンジンはどうなるのか?
新型シビックタイプRも現行モデルと同じ「2.0L直4ターボエンジン(K20C型)」が流用されます。スペックは320PS/40.8kgm。FF車の中ではぶっちぎりに速いターボエンジン。いわゆるキャリーオーバーってやつですが、その改良版が搭載される予定。
ただし、環境規制が国際的に強まっているため、シビックタイプRようなスポーツカーであっても電動化は必至。でもe:HEVはいろいろと中途半端。そのためいずれ新型シビックタイプRがマイルドハイブリッド化する説もあります。
中には1.5Lターボと後輪タイヤに2モーターを搭載したハイブリッド車になる説などもあります。新型シビックがいずれPHEV(プラグインハイブリッド車)モデルを発売するという情報もあるため、これが次期シビックタイプRの主軸に?
確かにホンダはレジェンドやNSXなども発売しているため、電動車がスポーツカーを名乗っていい素地はあります。ちなみにフルモデルチェンジ後も引き続き、新型シビックタイプRの変速機は6速MTのみになります。
次期シビックのデザインはどうなる?
続いては次期デザインの最新情報。
フルモデルチェンジ後はヘッドライトは横長の水平基調に変わって、フロントグリルはハニカム構造が採用されます。バンパー付近はエラの張った凹凸感がある造形に仕上がります。Aピラーが若干立ち気味になって、前方視界性が改良されそう。
リア周りではテールランプがコの字型に変わったりします。新型シビックの全体のフォルムは前後も真っ直ぐ切り立った感じに仕上がるため、流線型度合いだとフルモデルチェンジ前の方が強かったか。サイドドアのプレスラインも水平基調度合いが強まります。
ただルーフサイドに応じてメッキモールが組み込まれることで、引き続き流線型のイメージに違和感は抱かないか?
内装面ではデジタルフルメーターが採用されるなど、近代的な雰囲気が強まりそう。
ちなみに、ホンダ新型シビックタイプRの予想デザインがこちら。
新型シビックはシャシーを一新
続いてはプラットフォームの最新情報。
新型シビックのシャシーは「ホンダ・アーキテクチャ」などと呼ばれる新型プラットフォームに一新されます。このホンダ・アーキテクチャは2025年までに量産車の開発工数を25%減らす予定の中で開発された新型プラットフォーム。
現行10代目シビックではプラットフォームが刷新されたばかりなんですが、結果的に6年程度の短命で終わった模様。すごい行き当たりばったり感は否めませんが、いわゆるモジュール化を増やすことで一つのプラットフォームで色んな車種に対応していく予定。
今後シビック以外にも、次期アコードや次期CR-Vといった車種にも使われます。残念ながら間に合いませんでしたが、ホンダ新型フィットやホンダ新型ヴェゼルといった車種も次のフルモデルチェンジで同シャシーが使われる予定。
新型シビックの車体サイズは4550×1800×1415mm(全長×全幅×全高)。シャシーは一新されるものの、新型シビックの車格は大きく変わってません。最小回転半径含めて、取り回し性能などは新型シビックでも進化はなさそう。
一方、新型シビックタイプRには専用のサスペンションやブレーキがあてがわれます。フロント部分の真っ赤なロゴ含めて、タイヤホイールなどタイプR専用のデザインに仕上がるはず。
新型シビックのグレード構成と価格は?
続いてはグレード構成の最新情報を解説。
ホンダ新型シビックのグレード構成は安い方から「LX」と「EX」の2種類になります。現行シビックは単グレードだったため、フルモデルチェンジ後は選択肢が増えます。さながらインサイトのようなグレード構成。
「LX」にはホンダセンシング、9インチディスプレイオーディオ、ブラインドスポット警告、ニーエアバッグが標準装備。「EX」には本革仕様、10.2インチディスプレイオーディオ、アダプティブヘッドライト、BOSEオーディオシステム、運転席8wayパワーシートなどが標準仕様。
新型シビックの価格は「LX」が319万円、「EX」が354万円前後になります。現行シビックの値段は294万円だったので、結果的に25~55万円程度割高になってる模様。2022年に発売されるハイブリッドモデルの値段は更に50~100万円ほど割高になるか。
一方、車格が似てるプリウスの価格帯が260~335万円でした。そのため新型シビックの値段はかなり割高ってことが分かります。新型シビックがハイブリッド専売車になれば、プリウスとの価格差が更に広がるため正直買いやすいとは言い難い。
どこが世界の大衆車?
しかも新型プリウスのフルモデルチェンジは2022年を予定しているため、新型シビックの幸先は早くも…。
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