先日、フルモデルチェンジしたばかりの新型スペーシアの試乗記事もレビューしましたが、やはりスズキを代表する往年の軽自動車といえば「ジムニー」。
ジムニーは軽自動車SUVの先駆けであり、中身もラダーフレームを採用した本格SUV。でも現行ジムニーは見た目は可愛らしいこともあってか、意外と街中ではお子さん連れの主婦さんがジムニーに乗ってることも多い印象。
クルマに詳しくない方にとっては未だに発売してるの?と思う人も多そうですが、今でもジムニーは月販1000台前後ほど売り上げてる。現行ジムニーは発売から2018年で20年目を突入しており、まさに驚異のド安定感。
世界にもジムニーは輸出してるため、トータル的には毎月3000~5000台前後生産してるとのこと。既にモデル末期にあたる新型ジムニーは大幅に値引きされており、2018年初頭の販売台数は2000台に迫る勢い。
そこで今回はスズキ新型ジムニーのフルモデルチェンジ最新情報をカーギークがまとめてみました。既に新型ジムニー(ジムニーシエラ)の新車カタログもスズキディーラーでは配布されているそう。
旧自動車ブログからずっと取り上げていたんですが、いよいよスズキ新型ジムニーが20年以上ぶりにフルモデルチェンジを果たします。既に色んな自動車メディアでフルモデルチェンジ情報が取り上げられてるものの、新型ジムニーの最新情報をまとめてみた。
ちなみに既にカーギークではスズキ新型ジムニーの試乗記事はレビュー済み。
スズキ新型ジムニーの発売時期は2018年7月5日
まずはスズキ新型ジムニーの発売時期情報からチェック。果たしていつフルモデルチェンジするんでしょうか?
結論から書くと、新型ジムニーの発売時期は2018年7月5日。さらに具体的には7月5日にフルモデルチェンジ情報が発表されます。既に新型ジムニーの先行予約も開始されているため、発表と同日に発売されます。
当初予想されていた2017年秋の東京モーターショーにも出品されないなど、これまでの次期ジムニーのフルモデルチェンジ情報は右往左往。2017年末に発売した新型クロスビーが好調なため、新型ジムニーのフルモデルチェンジは2019年まで遅れると予想をした自動車メディアも存在。
ただ2017年の段階で新型ジムニーシエラのテストカーが走行している場面が海外で確認済み。2018年3月には、現行ジムニーは法規制に対応できずに販売が終了済み。2018年6月には国内でも新型ジムニーの御尊顔もスクープ済み(画像参照)。
そのため、さすがにスズキ新型ジムニーの発売時期は2018年7月8月頃と絞られる…というカーギークの予想は見事に当たり。
ちなみに普通車版のジムニーシエラの発売時期は2019年春頃に遅れる可能性が高いと、意外とフルモデルチェンジ情報に定評があるベストカーは伝えておりましたが、結果的にはハズレ。新型ジムニーシエラも同時にフルモデルチェンジされます。
新型ジムニーの生産工場は磐田工場から湖西工場に移管
じゃあ何故発売時期が2018年春頃に早まることがわかったのか?
それが「新型ジムニーの生産工場の移管」が関係してる。現行ジムニーは磐田工場で生産されているようですが、新型ジムニーの生産は2018年夏頃をめどに湖西工場にお引越しされてる。
どうやら今回のフルモデルチェンジから「ジムニー専用の生産ライン」が作られるらしい。磐田工場のSUV専用の生産ラインが一つ減らされ、湖西工場に新型ジムニー専用のラインを作ったとのこと。
ジムニーは数十年単位で安定して生産販売できるからこそ可能になったのでしょう。ちなみにカーギークでは自動車期間工の求人情報なども考察済みですが、スズキの期間工の方にとっても、新型ジムニーのフルモデルチェンジは大きな稼ぎ時なのかも知れない。
フルモデルチェンジ後もラダーフレームを引き続き採用!
続いてはスズキ新型ジムニーの中身の情報をチェックしたいと思います。フルモデルチェンジ後のエンジンラインナップは?引き続きラダーフレーム構造が採用されるのか?
結論から書くと、フルモデルチェンジ後も次期ジムニーにも新開発のラダーフレーム構造が採用されます。経営的にはリスクが高そうですが、ジムニーは安定して世界的に売れるからこそ投資できたのでしょう。ヤッタね!修ちゃん(^O^)
既に新型ジムニーのカタログでもアピールされてるものの、随分前に次期ジムニーの床下には「リジッド式サスペンション」も確認されていました。そのため現行ジムニーと同様に、次期モデルでもラダーフレームが採用されるのはほぼ間違いないという情報は正しかった。
また新型ジムニーのサスペンションについては、フルモデルチェンジ後も引き続き「3リンクリジッドサスペンション」が採用されます。きっと新型ジムニーには前後スタビライザーが標準装備されるのではないか?とカーギークでは予想してみる。
スズキ新型ジムニーは「ソフトトップ仕様」も発売?
さらにここに来て面白いフルモデルチェンジ情報も。
「ハードトップが消滅した理由」などカーギークでは解説したこともありますが、どうやら新型ジムニーには「ソフトトップ仕様」のモデルも発売されるという噂も。
あくまで海外のインド発信の情報のため、国内でもソフトトップ仕様の新型ジムニーが発売されるかは不明ですが、それでも過去ではジムニーには「ホロ製ソフトトップ」が採用されていたことがありました。
例えばホンダ新型S660などはホロを採用しているため、新型ジムニーでも採用される可能性はゼロではない。今回のフルモデルチェンジで重量増加は避けられず、それを解消するという声も。
少なくとも海外に輸出される新型ジムニーでは幌製のモデルが採用される可能性は高そう。
新型ジムニーのエンジンは最新R06A型に換装!
軽自動車版ジムニーのエンジンはK6A型から最新の「R06A型(ターボ)」に換装(ただし縦置きFRレイアウト)されます。
このR06A型エンジンは燃費性能と静粛性能が高められたエンジン。フルモデルチェンジから遅れてという情報もありますが、新型ジムニーは更にマイルドハイブリッド化される予定。現行ジムニーから良い感じにエンジンの雑味が払拭されるか。
新型ジムニーに搭載される変速機は、フルモデルチェンジ後も引き続き5速MTと4速ATとのこと。スズキ新型クロスビーの試乗でも既に評判がいい6速ATに進化するというカーギークの読みはハズレ。
一方、新型ジムニーの駆動方式はフルモデルチェンジ後も引き続きパートタイム式4WDのみ。ただし、「オールグリッププロ4×4」と呼ばれる副変速機付きの新型電子制御式4WDが採用されるなど、今回のフルモデルチェンジではシステム的には進化します。
一部で新型ジムニーにフルタイム4WDが採用されるというアホな情報もありましたが、危うくカーギークも引っかかるところでした。とりあえず新型ジムニーはプラットフォームだけではなく、様々な麺で本格SUVとしての進化を遂げる模様。
フルモデルチェンジ後もカタログ燃費は大きく期待できないものの、マイルドハイブリッド化も相まって新型ジムニーのカタログ燃費は「20.0km/L前後(JC08モード)」は達成すると予想。
新型ジムニーの走りに関しては、思った以上に期待できるフルモデルチェンジではなかろうか。
新型ジムニーシエラの搭載エンジンは何になる?
一方、新型ジムニーシエラのエンジンラインナップはフルモデルチェンジ後にどうなるのか?
フルモデルチェンジ情報に定評がある自動車雑誌によると、新型ジムニーシエラはイグニスに搭載してる1.2L直4エンジンの「K12C型」や、クロスビーの1.0L直3ターボの「K10C型」とマイルドハイブリッドを組み合わせたエンジンに換装される予定らしい。
ただ、やはりスズキのコンパクトSUVが多すぎる。サイズ感も同じ、エンジンも同じではさすがに消費者も選びようがない。クロスビーが既に1.0L直3ターボエンジンを搭載してる以上、次期ジムニーシエラは更なる「差別化」は必須でしょう。
まだエンジンラインナップなど確定情報はないもののそう考えれば、新型ジムニーシエラには「あの選択肢」が思い浮かんだのは自分だけではないはず。
○フルモデルチェンジで新型シエラは1500ccエンジン搭載へ!
そこで敢えてカーギークでは次期ジムニーシエラに期待したい選択肢が、新型スイフトスポーツに搭載されてる1.4L直4ターボエンジンの存在。
最高出力が140PS、最大トルクが23.4kgm。馬力は1800cc前後、トルクは2300cc前後並。「ラダーフレーム+4WD」という組み合わせを考えれば、次期ジムニーシエラの車重はそこまで軽量化されないはず。
新型ジムニーシエラの車重は現行モデルの1トンちょいのままと仮定すると、やはり1.4Lターボの組み合わせは相性がよろしいのではないか。フルモデルチェンジ後の新型ジムニーはまさにオフロード性能とオンロード性能を兼ね備えた「Aセグ最強のSUV」が完成しそう。
もし次期ジムニーシエラに1.4Lターボを搭載すれば、クロスビーの上級モデル版という位置付け、かつ、スイフトスポーツのSUV版的な位置付けの両方を担える。それなら無駄に多いラインナップもキャラ別にしっかり住み分けも可能。
…というカーギークの予想は残念ながらハズレ。
実際には、新型ジムニーシエラにはK15B型と呼ばれる「1500cc直4ガソリンエンジン」が採用されております。これはスズキがインドで展開している7人乗りのプチバン「エルティガ」に搭載されているエンジン。
最高出力は75kW(102PS)/6000rpm。最大トルクは130Nm(13.3kgm)/4000rpm。スイフトスポーツ搭載の1.4L直4ターボと比べると明らかに見劣りはしますが、スペック的にはバレーなどに搭載してる1.0直3ターボとほぼ同じぐらい。
そのため1.2L直4マイルドハイブリッドや1.0L直3ターボと予想する自動車雑誌が多かった中、カーギークの予想はまずまず当たったのではないか。
ちなみに既にスズキ新型ジムニーの試乗インプレッションはレビュー済みなので、興味があればご覧ください。新型ジムニーは車中泊ができるのかなど幅広い視点で評価しております。
スズキ新型ジムニーの確定価格情報まとめ【フルモデルチェンジ】
新型ジムニーの価格がついに判明。カーギークの当初の予想も合わせてご覧ください。
○新型ジムニーの価格帯は146万~174万円
○ジムニーXG…146万円
○ジムニーXL…158万円
○ジムニーXC…174万円
スズキ新型ジムニーの価格一覧がこちら。
新型ジムニーには新グレード「XL」が追加されたこともあって一概に言えないものの、フルモデルチェンジ後の価格帯はざっくり+16万~12万円ほどの値上がりになっております。
○スズキ新型ジムニーの価格上昇は避けられない
やはり新型ジムニーはプラットフォームが一新されたり、自動ブレーキや横滑り防止装置などが標準装備化されたこともあって、大方の予想通りに新型ジムニーの価格帯はフルモデルチェンジ後は大幅な値上がり。
「新型ジムニーの価格帯は最低でも150~160万円から強気に勝負してくる」「新型ジムニーの最上級グレードの価格は170~180万円強まで高騰するか」というカーギークの予想はほぼピッタリ当たり。
我ながら考察力が恐ろしい。ただし新型ジムニーの自動ブレーキは赤外線+単眼カメラ式ではなく、旧来のステレオカメラ式という情報も。ジムニーは海外にも販売されることが影響してるのか?
他にも新型ジムニーはフルモデルチェンジ後は見た目がブラッシュアップされてるのも見過ごせない。内装面でも新型ジムニーは質感アップが図られており、そういった点から新型ジムニーの価格が割高になるのは確定的でした。
モデルチェンジ後の新型ジムニーの画像・写真まとめ
最後はスズキ新型ジムニーのエクステリアを改めて確認して記事を終わりたいと思います。フルモデルチェンジ後は見た目がどう変化するのか?
結論から書くと、スズキ新型ジムニーもジムニーシエラの見た目もいわゆるキープコンセプト。フルモデルチェンジ後も現行ジムニーから全体的な雰囲気は変化しません。でも、次期ジムニーの見た目はかなりカッコよく仕上がっております。
さながらメルセデスベンツ・Gクラス(ゲレンデヴァーゲン)のような雰囲気。次期ジムニーは全体的にかなり角ばっており、現行ジムニーの柔らかな雰囲気とは明らかに一線を画します。
またフェンダーアーチモールは円形からスクエア型に変化したことで、ジムニーのオフロード感が増してる印象。右の新型ジムニーシエラはフェンダーが立体的にモッコリと存在感を強調。
新型ジムニーはフロントガラスやサイドウィンドウも立ち気味になって、フルモデルチェンジ後は「昔の無骨感」めいた雰囲気が復活してることが分かります。ここらへんを女性ユーザーがどう今回のフルモデルチェンジを判断するのかは興味津々。
ちなみに新型ジムニーも新型ジムニーシエラも土台は同じなので、両者の見た目の違いはほとんど区別が付きません。
フルモデルチェンジ後は無骨さと最新トレンドを融合
一方、フルモデルチェンジ後の新型ジムニーはさながらジープ・レネゲードを彷彿とさせる丸目ヘッドライトを採用。このヘッドライトには丸型二灯式ランプなども埋め込まれるなど、今回のフルモデルチェンジでは最新のトレンドも組み込む。
どこかハスラーやクロスビーのような取っつきやすさを匂わせつつも、新型ジムニーは硬派なデザインに仕上がってる。フルモデルチェンジ後はドアミラー横のウエストラインだけが少しだけ下がっているなど、新型ジムニーは見晴らしの良さにも目を配ったデザインが施されてるのが面白い。
実際、バックドアの荷室開口幅が965mm→1015mmまでフルモデルチェンジ後は拡大。要は荷室が拡大されており、フルモデルチェンジ後は積載性がアップしている。またバックドアの厚みも増したことで、新型ジムニーは静粛性なども高まっているか。
様々な自動車雑誌では「新型ジムニー」の予想デザインが掲載されていましたが、例えばカートップの場合は結果的にほぼ正しかったカタチ。何やかんや言うて、フルモデルチェンジ情報に関しては「さすが」の一言。
ちなみにスズキ新型ハスラーの最新フルモデルチェンジ情報、【車種比較】ジムニー vs ハスラーや【車種比較】ジムニー vs ジムニーシエラも興味があれば参照してください。
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