トヨタを代表するスポーツカーが「86」。この86は芸能人の愛車としても多く購入され、2019年末以降にはトヨタ86はフルモデルチェンジも控えているとか。それだけリーズナブルなスポーツカーとして親しまれてる。
ただ、トヨタは86を超えるスポーツカーの発売を予定しております。
それが「スープラ」。
随分昔からトヨタが発売していた車種で2002年に販売終了済みだったので、厳密には「復活」と表現した方が正しいんですが、装いも新たにトヨタ新型スープラの発売日がいよいよ近付いております。
そこで今回カーギークでは「トヨタ新型スープラの最新情報」を改めてまとめてみたいと思います。先ごろ開催された2019年の東京オートサロンでトヨタ自動車が公式に新型スープラの情報を発表済み。
最近いろいろあってここしばらくは漫画考察サイト・ドル漫に浮気してたんですが、また自動車サイトにもちょこちょこと労力を割いていこうと思います。
【予想】トヨタ新型スープラの外観エクステリア画像はどうなる?
まずはトヨタ新型スープラのエクステリアから改めてチェック。
トヨタ新型スープラの外観画像がこちら。
新型スープラのデザインは、自動車雑誌が前から予想していた通りの出で立ち。特徴的なフロントノーズはブガッティのような雰囲気も漂わせ、好みが分かれそうなデザインではあるものの、高級スポーツカーとしての風格はたっぷり。
そして、トヨタ新型スープラの内装インパネ画像がこちら。スープラは二人乗りですが、運転席周りなどの空間は余裕もたっぷりありそう。画像は上級モデルだとは思いますが、赤の差し色が洗練されたスポーティーさを演出。
再び新型スープラの外観に戻ると、リトラクタブルライトを採用していた初代スープラとは随分雰囲気が異なります。ただ全体的なフォルムなどは、昔の二代目スープラとはやや雰囲気が似ている雰囲気も?
でも、実はどうやら気の所為ではないらしい。
何故なら、トヨタ次期スープラの開発責任者は「往年のファンが見たらスープラだねというのは大事にしたかった」と語っております。まさにトヨタ新型スープラの外観は非常に個性的なエクステリア。
○新型スープラのリア周りの画像は個性的!
ただトヨタ新型スープラのリア周りのデザインがかなりぶっ飛んでる。
サイドから新型スープラを確認すると、非常に流線的で立体的なスタイルは太陽光の反射も相まって艶めかしく、また同時に飽きさせないんですが、とりわけ注目したいのが「プクッと盛り上がったお尻」。
かつてスープラに存在した「いかにもスポーツカー的な悪目立ちするリアウィング」が消え去り、良い意味で古臭い雰囲気から脱出できてる。尻尾にも見えるような、唯一無二のデザインのアクセント。
他にもトヨタ新型スープラのリア画像がこちら。フロント画像を見る限りは奇をてらってる感もありますが、力強いバンパーガーニッシュや二本出しマフラーなどトータルデザインに優れているのではないか。
ただし、トヨタ新型スープラの荷室スペースはめちゃくちゃ狭そう。
BMW・Z4と姉妹車なんですが、そのZ4よりもかなり狭い。いずれ比較記事や試乗記事も執筆したいと思いますが、新型スープラはデザインや走りに重きを置いた新型車であることが想像されます。
トヨタ新型スープラの発売時期は2019年5月前後
続いては「発売時期」の最新情報。
2018年7月上旬にイギリスの「グッドウッド・フェスティバル」に新型スープラのプロトタイプ(A90)が発表され、また2019年1月のデトロイトモーターショーに予想通り、新型スープラの市販車が発表済み。
結論から書くと、トヨタ新型スープラの発売時期は2019年5月頃と予想されております。
具体的な発売日までは不明ですが、自動車雑誌によっては「2019年5月」と予想しているメディアが多い模様。当初の発売時期は2019年春頃と予想されていたので、新型スープラの発売は若干遅れてるのかも。
ただ2018年後半頃には国内でも新型スープラのテストカーがスクープ済みなので、当初予想されていた時期と変わらず、2019年4月頃には少なく日本国内での正式発表が行われる可能性は高そうです。
とりあえずトヨタ・スープラは2002年に販売終了していたため、「約17年」ぶりに再び復活販売される計算。今後トヨタは間髪を入れずに2019年開催予定のアメリカのオートレース「NASCAR」に、今回の次期スープラをぶっこむらしい。
【解説】トヨタ・スープラの歴史とは?
ここで今更ですが、トヨタ・スープラの「これまで歴史」や「新型スープラが再販されるに至った経緯」などを振り返っておこうと思います。興味がなければスルー推奨。
トヨタ・スープラは1978年に発売されたスポーツカー。実は当初日本国内では「セリカXX」という車名で発売されておりました、一方、北米では当初から「スープラ」という名前で発売されていたらしい。
そのためスープラとセリカは、さながら「ハリアーとレクサス・RX」のような関係性だったか。
ちなみに【徹底比較】レクサスRX vs NXなども参照。
このセリカXXは1981年に最初のフルモデルチェンジ。そして、そこから5年後にあたる1986年の二度目のフルモデルチェンジを行うんですが、ここでセリカから独立するカタチで日本国内でも「スープラ」という車名がようやく使用されます。
当時のスープラのキャッチコピーは2000GTを意識して「3000GT」だったとか。
だからスープラは少しややこしい歴史を辿ってるんですが、この初代スープラ(3代目セリカ)は1993年にフルモデルチェンジを行うものの、まさにバブル景気が弾けた最悪のタイミングだった。
その後、画像の2代目スープラは一度もフルモデルチェンジすることなく、2002年に惜しまれながら販売終了しました。
トヨタ新型スープラはBMWとの共同開発
でも、何故この度トヨタ新型スープラは復活したのか?
結論から書くと、実はトヨタ新型スープラはトヨタとBMWが共同開発しております。ただし、あくまで基本コンポーネントの開発や生産はBMWが主体。
詳しくは最新自動車業界関係図まとめなども参照してもらうとして、トヨタ新型スープラはほぼ「BMW・Z4のOEM車」。そのため次期スープラも次期Z4も、オーストリアのマグナ・シュタイアーで生産される予定。
この新型スープラが開発されるに至った経緯は、意外と運命的なものが隠されております。2012年にトヨタ・86の海外試乗会を行っている最中に、トヨタ首脳陣がBMWとの協業を思い付く。そして、新型スープラの現在の開発責任者がドイツを奔走。
非常に行き当たりばったり感は否めないものの、BMWも偶然にして次期Z4の開発に躊躇していた背景があり、両者の思惑は合致したのがキッカケ。これぞ「飛び込み営業」的なノリで生まれたらしい。
でも前述の画像を見ても分かるように、新型スープラの内装インパネは「ド水平基調のデザイン」を採用するなど、Z4とスープラの内装や外装デザインは完全に別個。トヨタ的には「スープラとZ4が同じ」と言われるのを嫌がってるとか。
ただし操作系はBMW車に近いので、トヨタ新型スープラは完全な2シーター。空調パネルにはノブが備わり、手元にはi-Driveのダイヤル式コントローラー。カップホルダーもオープン式など、良くも悪くも「外車感」は味わえるかも知れない。
新型スープラの搭載エンジンは「2.0L直4ターボ」「3.0L直6ターボ」
ということで、続いてはトヨタ新型スープラの「搭載エンジン」や「主要諸元」など詳細なスペック情報を確認していこうと思います。やはりBMWと共同開発してるだけあって、新型スープラと次期Z4は同じなのか?
結論から書くと、その予想は当たり。BMW・次期3シリーズに搭載されるエンジンと同じものが新型スープラにも流用されます。
ざっくり言うと、新型スープラのエンジンラインナップは「2.0L直4ターボ」と「3.0L直6ターボ」の二種類になります。ただし、2.0L直4ターボエンジンには「普通バージョン」と「高性能バージョン」が存在します。
そこで新型スープラの具体的なグレード構成とエンジンスペックをチェックしてみようと思います。
◆スープラ・SZ(普通バージョン)
○2000cc直4ツインターボエンジン
○最高出力…145kW(197PS)/4500~6500rpm
○最大トルク…320Nm(32.6kgm)/1450~4200rpm
○変速機…8速AT
○車重…1410kg
○0-100km/h加速…6.5秒
◆スープラ・SZ-R(高性能バージョン)
○2000cc直4ツインターボエンジン
○最高出力…190kW(258PS)/5000~6500rpm
○最大トルク…400Nm(40.8kgm)/1550~4400rpm
○変速機…8速AT
○車重…1450kg
○0-100km/h加速…5.2秒
◆スープラ・RZ
○3000cc直6ツインターボエンジン
○最高出力…250kW(340PS)/5000~6500rpm
○最大トルク…500Nm(51.0kgm)/1600~4500rpm
○変速機…8速AT
○車重…1520kg
○0-100km/h加速…4.3秒
以上がトヨタ新型スープラに搭載されるエンジンのスペック。
スープラの車重が軽量ということもあって、0-100km/h加速の時間がどのグレードも非常にヤバイことになってる。街中でグイッとアクセルを踏み込んだら、あっという間に気が付いたら時速100km/hは余裕で超えそう。
さすが新型スープラはクラウンと同様にニュルブルクリンクで鍛えられただけあって、そこらへんの町中では明らかにオーバースペックでありましょう。
○新型スープラにMTやハイブリッドは設定されず
新型スープラのカタログ燃費は2.0L直4ターボが17km/L前後、3.0L直6ターボが15km/L前後と予想されております。現時点で情報が事実かどうかは不明ですが、86のカタログ燃費が10km/L前半なので新型スープラは優秀。
また変速機はZF製ATということからも分かるように、新型スープラには待望のMTは設定されずじまい。
やはりトヨタ新型スープラの基本コンポーネントのことを考えたら、BMWの意向が強く反映されるのでしょう。意外とドイツ車にMT車は設定されてませんから、今後もスープラがMT化されるかは疑わしい。
そのため当初は新型スープラのハイブリッド化も予想されておりましたが、やはりBMW製であるため新型スープラが電動化される可能性はかなり低そうです。ただし、今後環境規制は更に強まるため、新型スープラの「完全なピュアEV化」であれば可能性はありか。
トヨタ新型スープラの主要諸元と価格予想
最後は少し順番がズレましたが、トヨタ新型スープラの「主要諸元」と「価格情報」をチェックして記事を終わりたいと思います。
○全長…4380mm
○全幅…1865mm
○全高…1290~1295mm
○ホイールベース…2470mm
○乗車定員…2名
○駆動方式…FR車
トヨタ新型スープラの主要諸元がこちら。当初予想されていた情報よりも全幅が若干大きく、ホイールベースが短くなっております。
他の車種と比較すると、新型スープラのサイズは86よりやや大きめ程度。全長もコンパクトSUV並と短め。新型スープラは街中でも比較的扱いやすいサイズか。
それ故に新型スープラは前後重量配分に優れ、操縦性や旋回性能の高さに思わず期待が膨らむみます。実際、トヨタ的には「レーシングカート的に曲がる」と早くも自信満々とか。
○【値段情報】新型スープラの価格は最低でも540万円以上?
ただ問題は「値段」。
何故なら、姉妹車のBMW・Z4の新車価格が485~850万円であることからも分かるように、トヨタ新型スープラの価格は先代先々代と比べるとかなり割高になることは間違いない。すぐハイブリッド化できないのも価格面の影響もあるか。
そして、新型スープラの価格は既にメインターゲットの北米市場向けには発表済み。
◆「SZ」…540万円(49,990ドル)
◆「SZ-R」…580万円(53,990ドル)
◆「RZ」…690万円程度?
そこから日本国内向けの価格を予想すると、おそらく新型スープラの値段は最低でも540万円以上になりそう。
当初カーギークではスープラの最低価格は500万円と予想していたものの、遥かに割高になりそう。一方、ミドルグレードは590万円程度と予想する自動車メディアも存在したため、結果的にそれ以外は大方の予想に近い価格帯になりそう。
同じく2019年にフルモデルチェンジ予定のレクサス新型ISの価格帯と大体バッティングするカタチか。もっと安い価格帯を予想する自動車メディアも存在しますが、少なくとも、トヨタ新型スープラの値段は「高級外車並」になることは間違いなさそうです。
ちなみに新型ランドクルーザー最新フルモデルチェンジ情報やベンツ新型Cクラス最新フルモデルチェンジ情報、新型フェアレディZ最新フルモデルチェンジ情報なども併せてご参照。
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