ホンダは軽自動車・N-BOXの販売が絶好調。一方で、N-ONEのフルモデルチェンジや一時期大ブームとなったS660もフルモデルチェンジしない可能性が高いとされます。まさにホンダ内の「仁義なき格差社会」。
そもそもホンダが軽自動車事業から撤退するという噂もあるなど、Nシリーズの今後の先行きは不透明。
ただ、このたびホンダ新型N-WGNのティザーサイトが6月7日に公開されました。まさかのダイハツ次期タントと同じタイミング。先にタントの発表日がリークされていたため、ホンダが狙って合わせてきたカタチか。
そこで今回カーギークでは「ホンダ新型N-WGN」のフルモデルチェンジ最新情報を徹底的に解説していこうと思います。
新型N-WGNの発売日は2019年8月9日
まずは「発売日」の最新情報。
結論から書くと、ホンダ新型N-WGNの発表日は2019年7月18日になります。当初は情報が錯綜してましたがフタを開けてみると、ダイハツ新型タントと発表日とほぼ全く同じでした。
既に現行N-WGNターボも3月上旬の段階で生産が終了済み。5月時点でホンダディーラーでは現行N-WGNのオーダーストップがかかっており、この時点で在庫処分が行われてる状態でした。
ただし、新型N-WGNの実際の発売日は「8月9日」になります。あくまで7月18日は新型N-WGNの正式発表日。ティザーサイトでは「デビュー」と表現されてるから、てっきり発売日と勘違いしてました。
自民党が選挙の公約に掲げるなど、2019年10月には安倍政権が確実に消費増税を行います。一方、自動車にかかる消費税は「納車された時点」の税率が適用されるため、「8%」の消費税率が適用されるかはギリギリのタイミングになりそう。
【画像あり】新型N-WGNの外観デザインはイマイチに?
続いては「外観デザイン」の最新情報。既にティザーサイトで公開されてる新型N-WGNをチェック。
まずはノーマルグレードの新型N-WGN。当初噂されていたように、新型N-WGNは質素な顔付きに変貌を遂げてる。いわゆるキープコンセプトとは一線を画し、現行N-WGNの雰囲気や面影はゼロ。
新型N-WGNの実車を見てみると、かつてスズキが販売していたMRワゴンそのもの。ダイハツ新型トコットとも似通う。かつてホンダが大昔に発売していたステップバンに雰囲気を重ねる人も。
ただ逆に言うと、新型N-WGNの外観デザインは安っぽくなったとも評価できそう。
例えば、サイドから新型N-WGNを見ても、コスト面を意識してプレスラインなども最小限に抑えた結果、実に味気ない。ピラーのブラックアウト化を止めたはいいものの、何の面白味もない。
良くも悪くも、「軽自動車の王道」を原点回帰しちゃってる感じです。
当初カーギークでは「今後フルモデルチェンジしないN-ONEユーザーを取り込む意味でもベースグレードは質素な丸目モデルに仕上がるのも納得」と書きましたが、新型N-WGNを買うぐらいなら素直にN-ONEを購入したいかも。
○新型N-WGNの見た目はダサすぎる?
一方、ホンダ新型N-WGNカスタムのフロントマスクがこちら。ただ、当初カーギークではせめてカスタム系はもっとカッコ良くなると思ってたんですが、まさに期待外れ。
フロントグリルなどは特徴的に仕上がってますが、ノーマルモデルと雰囲気が変わらないっちゃ変わらない。流行りの脱メッキ感は否定しませんが、新型N-WGNカスタムも何とも言えないデザイン。
かつてカーギークでは「スズキ車がダサい理由」という記事も作りましたが、新型N-WGNはワゴンR並に何とも言えないデザイン。今回のフルモデルチェンジで「女性が購入しやすいデザイン」を狙ったのかも知れませんが少し没個性的。
ホンダ新型N-WGNの車体カラーを見ても、ツートンカラーがしっかり用意されてるのは歓迎ですが、何かパッとしない色も多そう。
ただコメントでも頂きましたが、実際に実車を見てみると雰囲気が変わることも多いので、いずれ新型N-WGNの試乗記事をレビューする時にでも、改めて感想を言いたいと思います。
ホンダ新型N-WGNの内装インパネデザインも微妙?
続いては「内装インテリア」の最新情報。結論から書くと、新型N-WGNは内装インパネ周りもなんだか微妙な匂い。
まずノーマルグレードの内装インパネ画像がこちら。
追従クルーズコントロールなどが今回のフルモデルチェンジで標準搭載されてるので、ステアリング周りのスイッチ類は増加。シフトレバーなどは若干整理されて、コンソール付近のスペースは拡大してそう。
助手席前のアッパーボックスやエアコンの吹出口など、全体的に新型N-WGNはスズキ・ワゴンRを参考にしたような匂いも。ただ新型N-WGNは先代モデルと比べてもあまり大差なさそう。
一方、ホンダ新型N-WGNカスタムの内装インパネ画像がこちら。
ダッシュボード周りの素材などが上質になってるものの、日産新型デイズなどを見た後だと物足りなさは否めない。収納周りも格別に驚きもなさそうです。
もちろん決して内装の質感は低くないと思うんですが、所詮は新型N-WGNも「軽自動車レベル」といったところ。
フルモデルチェンジで「助手席スーパースライドシート」を採用?
そこで続いては新型N-WGNの「中身」を解説。
まずはシャシー。
前述の通り、ホンダ新型N-WGNはエヌボと同様にプラットフォームが刷新される予定。剛性感が高まって、N-WGNの静粛性の高さや走りの質感がアップすることは間違いない。車重もフルモデルチェンジ後は50kg以上は軽量化されそう。
また室内を見渡すと、新型N-WGNも同様に助手席のスーパースライドシートが採用されるといった情報も。これは名前のとおり助手席が前後にめちゃくちゃ動かせるので、ファミリーユーザーには便利な機能。
ただ、N-WGNとエヌボは結局求められる部分が違うので、いささか微妙な予想かも。こんなこと言い出せば、N-WGNにもチップアップシートを採用すればいいですし、そもそもN-WGNの前後の空間は言っても知れてますからね。
現状の情報をおさらいしておくと、新型N-WGNに助手席スーパースライドシートが採用される可能性は低いか。
更に進化したホンダセンシングが標準装備?
続いては「予防安全機能」のフルモデルチェンジ最新情報。
結論から書くと、ホンダ新型N-WGNの安全装備はN-BOXよりも進化し、ホンダの上級車並の性能や精度に近付きそう。
サイドカーテンエアバッグなども標準搭載されるだけではなく、前走車に追随する追従クルーズコントロールやステアリング制御付きの車線逸脱防止支援システムが追加。現行N-WGNは警報しか設定されてなかったので性能差は歴然。
他にも夜間での歩行者や横断自転車の認識も可能となり、当初新型N-WGNには簡易版ホンダセンシングが投入されると言われてましたが、やはり日産新型デイズのフルモデルチェンジを強く意識。
他にも軽自動車では異例とも言える「オートホールド付きの電動パーキングブレーキ」なども今回のフルモデルチェンジで設定。ホンダ新型N-WGNは軽自動車最高クラスの安全装備が備わる。
新型N-WGNの価格面やグレード構成は?
続いては「価格情報」をチェック。
まず確認しておくと、ホンダ新型N-WGNのグレード構成は合計6グレードになります。ノーマルもカスタムも、それぞれ「G」「L」「Lターボ」の3グレードずつ。現行N-WGNより簡素化されます。
一方、内装面は質素な外観と違って、N-BOXよりも上質に仕上がると言われており、これまでのフルモデルチェンジ情報も加味すると、どれだけ次期モデルで価格が割高になるか不安なところ。
でも、ホンダはかなり頑張ったのか、ベストカー情報ではフルモデルチェンジ後の価格上昇幅はほぼ皆無とか。ただし、その分だけ客寄せパンダ的な廉価グレードが今回のフルモデルチェンジで消滅しそう。
○フルモデルチェンジ後の価格予想一覧
- G…127万円
- L…141万円(LEDヘッドライトなしは7万円安)
- Lターボ…150万円
- カスタム・G…151万円
- カスタム・L…158万円
- カスタム・Lターボ…166万円
ホンダ新型N-WGNの価格一覧がこちら。4WDモデルはそれぞれ+13万円高。
当初はもっと抑えた価格帯でフルモデルチェンジするという情報もありましたが、結果的には+10万円以上の割高。「質素路線」に歩んだとされますが、新型N-WGNの価格帯はほぼコンパクトカー並か、それ以上。
やはり全車で追従ACC付きのホンダセンシングが標準搭載されたことが影響か。そう考えると、ノーマル新型N-WGN・Gの127万円は異様に割安にも思えます。
とはいえ、フルモデルチェンジ後に割高になったことは否めない。新型N-WGNのイマイチな見た目も相まって、新型デイズのフルモデルチェンジのような納得感は薄いかも。
新型N-WGNを買うぐらいなら、素直にN-BOXを購入するかも。ダイハツ・ミラトコットのように価格帯がお手頃ならいいですが、お買い得なのはノーマルグレードの「G」ぐらいか。
フルモデルチェンジで新型N-WGNもハイブリッド化?
続いては走りやエンジン周りの最新情報。
前述のように、新型N-WGNはプラットフォームの刷新で相当軽量化されるはず。エヌボが50kg以上軽量化されたことを考えたら、新型N-WGNのフルモデルチェンジ後の車重は800kgを割り込む可能性が高い。
また最新のVTEC高性能エンジン「S07B型」が新型N-WGNに換装されるのも既定路線。現行N-WGNのカタログ燃費が29.4km/Lですから、フルモデルチェンジ後の次期N-WGNは30km/Lの大台に乗る可能性がありそう。
ただし、フルモデルチェンジ後の自動車業界ではWLTCモードが標準化されてカタログ燃費の基準が相当厳しくなる。
そこで新型N-WGNはスズキ車のように「マイルドハイブリッド」を採用するといったフルモデルチェンジ情報も流れております。実際、ホンダはかつてIMAと呼ばれるハイブリッド技術を開発しておりました。
この電気モータの最高出力は25馬力程度しかなかった。今から考えると非常に非力ではあるものの、軽自動車に搭載することを考えればまさにベターチョイス。価格帯が抑えられる点もメリットが大きいHVシステム。
○今回のフルモデルチェンジでハイブリッド化はされない
しかしながらホンダに限らず、既に各自動車メーカーは燃費競争から離脱済み。「カタログ燃費ナンバーワン」という肩書にどれだけ訴求効果があるかは不透明。
例えば、試乗評価が高い新型ジムニーはハイブリッド化されてないのに、販売は好調。実際、燃費ナンバーワンじゃなくてもエヌボが大ヒットしており、燃費競争の無意味さはホンダ自身がなにより実証済み。
そのためわざわざカタログ燃費でナンバーワンになりたいという理由だけで、ホンダが新型N-WGNをハイブリッド化してくる可能性は低いとカーギークでは見た。価格面で却って不利に働く可能性もあり、前述の次期Nワゴンが質素路線に歩むという情報とも矛盾してる。
【フルモデルチェンジ】新型Nワゴン最新情報まとめ総括
以上、カーギークによるホンダ新型N-WGNのフルモデルチェンジ最新情報でした。
結論から書くと、どうやら新型N-WGNは「原点回帰」を目指す方向性だけあって、あまり面白味がないフルモデルチェンジと言っても良かったか。
でもその分だけ、「ハズレが少ないフルモデルチェンジ」とも予想できそう。やはりN-WGNのような軽自動車は現状において、スライドドアのような「大きな強みやウリがない」のも実際問題として大きい。
N-WGNのライバルのワゴンRなども販売台数はあまり芳しくないように消費者が選ぶ理由を見出しにくくなっており、N-WGN単体の魅力がどうこうよりも既にジャンルとして需要が少なくなってる。
そう考えると次のフルモデルチェンジで「足車としての魅力」を無難に追求していく姿勢は決して間違ってるとは思いません。今回の新型N-WGNのフルモデルチェンジが今後の軽自動車市場にも実は大きな影響も与えるかも知れない?
でも実際にフタを開けてみると、新型N-WGNはコストとデザインの質感が両立できてない。正直、久しぶりに微妙なフルモデルチェンジだと思いました。
コメント
確かに微妙なデザイン…
現行カスタムの方が、カッコいい。
これ買うなら新型タント買った方がいいかな。同じく全車速対応ACCも付いているし、内装もタントの方が質感がいい。
君センス無いね
NWGN customユーザーからの書き込みです。カタログだけでは、ダサ… と思って購入意識が起きませんでした。が、6月26日 特別内見会に招待頂き、新型NWGNを見て来ました。見てしまうとそれまでの不安は吹き飛び、安全装備 等の方に興味が集中し、デザインはほぼ気に成らなくなりました。(メーター部分だけが少し安っぽい感じ) やっぱり 物見て見てみて良かったですわ‼️
ほんとにダサいとおもって検索したらこのページに。もしこれを乗るように強要されたら、なにかバツを受けてるみたい。
カッコ悪さが半端ないですね。
なぜライトを中途半端な形にしたのか?
丸目ならまだ良かったのに上の部分がダサく、ウィンカー部分が非常に残念。
初代ホンダ・ライフステップバンと似た形にすればよかったのに……。